風見パパになる
名前
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名字名前の一夜のやままちの相手が風見
名字名前が死んだから風見がなまえを育てている
…と、とんでもない設定をつけてしまい風見に謝罪した。
罰として一週間アイスを我慢すると言ってから四日目。
私はお風呂上がりのアイスが食べたくてうずうずしていた。
「…はい、髪の毛乾きましたよ」
「ありがと…」
「元気ないですね」
「そんなこと、ない」
口が寂しい、アイス食べたい。
だけど自分から言い出したことだから、アイス食べたいなんて言えない。
安室さんから貰ったイルカのぬいぐるみを、ぎゅっと抱きしめて気を紛らわす。
ふかふかで気持ち良い…ぬいぐるみで気持ちは多少満たされる。
だけどアイスが食べたくて食べたくて仕方がない。
「アイス、食べますか」
「えっ…」
「食べたいのでしょう。
我慢しなくていいですよ」
風見の言葉に頷きそうになったが、首を大きく横に振った。
自分から言い出したことなのに、首を縦に振れない。
はぁ…と、ため息を吐けば、風見は私を膝の上に乗せる。
「…風見?」
「そうですね…。
確かに名字さんは我慢するといいました」
「言ったよ」
「だけど…自分は今アイスが食べたい。
ですが一人で食べきれません。
……アイス、一緒に食べてくれますか?」
自分が食べたいと言って、私がアイス食べるように誘導する。
そんなの…ずるい。風見のお願いを断れる訳無いじゃん。
「…一緒に、食べる」
「ありがとうございます」
「こっちこそありがと。
安室さんなんて、約束破ったらキミの唇もらおうかな、なんて言うのに」
「何ですかそれ…。
自分は名字さんが嫌がることは、しませんよ」
イルカのぬいぐるみを手放して、膝から降りる。
風見が台所に向かうので後をついていった。
冷凍庫を開けてアイスを取り出す。
風見の手にあったのは、風見が選んだアイスではなく、私がおねだりしたちょっと高めのアイスだった。
「あれ…風見、自分が選んだアイス食べないの?」
「ええ。名字さんと、このアイスが食べたくて」
アイスのフタを開けて、お皿にアイスを半分取り分けた。
半分アイスが残ったカップと、スプーンを手渡される。
風見にお礼を言って、イルカのぬいぐるみを置いた横に座ってアイスを頬張った。
「おいしいっ」
「ですね。
アイスの中に混ざっているジャムが、美味さをひきだしているような…。
あっ、名字さん。
唇の右横らへんにジャムがくっついてますよ」
「えっ」
風見は私に近づいて、親指の腹でジャムを拭った。
私に見せつけるかのように、取れたジャムをゆっくりと自分の口元に運び、ぺろっと舌で舐める。
ごくんと飲み込んで、熱っぽい息を吐いた。
…なんか、やらしい
いや、私の脳内がやらしいのか
風見は無自覚でやってるに違いないのに
「…名字さん?」
「あぁ、うん。
取ってくれてありがとう」
「礼にはおよびませんよ」
今、私の顔おかしくないよな
大丈夫、大丈夫、平常心……
アイスを食べて、容器を捨てる。
いつも通り歯を磨いて、風見におやすみと言ったら、ぬいぐるみを抱えて寝室に戻り、布団に寝転がる。
「どうしよう。
なんか、最近の私…」
おかしい
確実に風見に翻弄されてる
「風見は公安の、私の部下…。
今は保護してもらって、パパなだけ…。
そう、風見はパパだ。パパ、パパ、パパ……」
風見はパパ。
さっきのもパパだから、指で拭っただけ。
自分に暗示をかけるようにぶつぶつと呟けば、心が落ち着いてきた。
掛け布団を頭までかぶって、腕をクロスさせ、ぎゅっとぬいぐるみを抱きしめる。
……また明日、お休みなさい