風見パパになる
名前
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話し合った結果。
私は風見の一夜の過ちでできてしまった子供、ということになった。
風見曰く、従兄弟の子供とか、親戚の子供なんて言って探られでもしたらばれるだそうだ。
まあ確かにそうだが…それで本当に後悔しないならいいけど。
偽名はなまえ。
風見がその名前を推してきたから、まあいいかと思い一つ返事をした。
「子供服や日用品を買いに行きましょう」
「そうだね、いつまでも風見のシャツ一枚じゃ困るし」
夜は明け、今は朝の十時くらい。
風見は私を片手でひょいと持ち上げ、玄関の扉のカギを閉めると駐車場にある愛車に乗り込んだ。
まず始めに靴屋に向かい、スニーカーを一足買った。
それからデパートに向かって、子供服売り場に直行。
「なまえ、これはどうですか」
「フリフリいらない。スカート履かない。
普通のTシャツとズボンで良いよ」
「だが…」
「動きやすさが重視。
これだけは譲らないから」
そう言えば風見が折れて、七着のTシャツとズボンを買ってもらった。
その内の一着はタグを切ってそのまま着た。
それから子供用のパンツを買って、トイレに駆け込んで履く。
やっぱりあるのとないのじゃ安心感が違うな。
食器、コップ、歯ブラシ…と順々に買って最後におねだりしてスケボーとネジやら工具やらを沢山買ってもらった。
「こんなに買ってどうするんですか?」
「江戸川コナンって子供がスケボー乗ってるのを見かけてさ。自分も造ろうかと思って。
ほら、この身体だと運転できないし」
スケボーは時速100キロくらい欲しいな。
後は何か武器になる物とか…。
家に帰れば、なかなか良い時間になっていた。
「何か作る。パスタでいいか?」
「えっ、作るんですか?」
「問題ない」
棚に閉まってあった麺を取り出して、湯が沸いた鍋に入れた。
その間にミートソースを作ろう。
野菜室から取り出してたトマトを三十秒熱湯に入れて、皮を剥いてからミキサーにかけて…と手際よく作る。
他の野菜を切るときに包丁が重かったが、何とかできた。
茹で上がったスパゲッティをざるに上げて水を切ろうと思い、鍋を持ち上げるために手にぐっと力を入れる、が。
「重くて持ち上がらない…。
風見、なあ風見」
「できましたか?」
「ううん。ねえパパ?」
手伝って?
と上目遣いでお願いしたら、ふっと微笑んだ。