風見パパになる
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しばらく朝食と夕食はいりません。
お風呂も一人で入れますよね。
風見に告げられて三日経った。
「今日も帰って来ない、か…」
一人分の料理を作るのが面倒で、今日もカップラーメンを啜る。
家を出る前、風見は十万円ほど置いていったのでお金の心配はない。
お風呂は一人で入れる。
だけど、冷凍庫に入ってるアイスは一人では食べられない。
私はコップ一杯の水を飲み、歯をみがいて布団へ潜った。
風見はいつ帰って来るのだろう。
忙しいのは理解できる。
だけど…一日一回、たとえ数分でも顔を見たいと思うのは私だけなのかな。
朝起きて、学校で授業を受けて、少年探偵団と途中まで一緒に下校する。
四人と別れてコナン君と二人で歩いていると、コナン君があっ…と声を発した。
「あそこにいるの、なまえちゃんのお父さんだよね。
隣で腕を絡めている女の人はお母さん?」
指をさしている方へ目を向けると、確かに風見がいた。
隣の女は誰だ?
公安の仲間では無い。
風見はハニートラップが下手で、ターゲットの女とは考えられない。
つまりは…風見の彼女?
「……なまえちゃん?」
「ん、何でもない。
バイバイ、コナン君」
スケボーに乗って帰り、玄関の扉を開けてる。
リュックに着替えと防犯グッズを詰め込んで、ランドセルには全ての教科書を入れた。
扉をカギで閉める。
そしてそのカギをポストに入れてその場を立ち去った。
この身体では、行く場所なんてどこにもない。
だけど、私があそこに住み着いていたら迷惑だって事は分かる。
風見は優しいから、彼女ができたので家から出ていってください、って言えなかったんだ。
スケボーを脇に抱えて宛もなくふらふらと歩いていると、知らないおじさんに声をかけられた。
「お嬢ちゃん、家出したのかな?」
「ん…」
「だったら俺の家に来ない?
いーっぱい可愛がってあげるよ」
「知らないおじさん、着いて行かない」
「このガキッ…!」
殴りかかってくるオジサンを避ける。
もう一発、二発と殴ろうとするが全て避けた。
息が上がってきたオジサンは、懐からナイフを取り出して近づいて来た。
振りかざしてきたナイフを警棒で受け流して、もう一個の警棒で相手の手首に向かって振りおろす。
ナイフが飛んで、小学一年生に怯えてしまったオジサンは背を向けて走り去った。
「ふん…この私にナイフなんて、勝てる訳ないだろ。
爆弾で一緒に自滅くらいの覚悟で来いっーの」
さて、どこへ行こう。
あんなのが立て続けにあったら、面倒だ。
迷惑なのは承知で、コナン君に泊めて欲しいと頼むか。
それとも人気のない河川敷で過ごすか。
考え込んでいると、背後から肩を軽く叩かれる。
今度は誰だ…振り返って見ると、沖矢昴に変装した赤井秀一が不敵な笑みを浮かべていた。
「その身体能力、口調…。
名字名前、だな?」