風見パパになる
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ただいま帰りました…」
「おかえりパパっ」
ぎゅっと足元に抱きつくと、風見は私の脇に腕を通して抱き上げた。
「なまえかわいい、仕事で疲れても癒される……」
よしよしと頭を撫でれば眉尻を下げて、やめてくださいとやんわりと手を退けられる。
ほのかに頬が赤くなっている。ああ、照れているんだなぁと思った。
満足したのか私を降ろして、着替えて手洗いうがいしてきます、とこの場を立ち去った。
私も風見と自分の分をと思い皿に盛り付けてテーブルに置いた。
椅子に座って、いただきますと手を合わせるのはもちろん忘れずに。
「今日降谷さんになまえの事を訊かれて…」
「それでどうしたの?」
「自分の子供ですと答えました。
そしたら、風見の遺伝子が合わさってあんなに可愛いなまえちゃんが産まれる訳無い、と言われまして…」
へえ…すごい言われようだな
「それから降谷さんの一方的な話しは止まらず、上司の呼び出しのおかげでその場を立ち去る事に成功しました」
「それはそれはご苦労様で」
まあ確かに私と風見とは髪の色以外共通点が見つからないな
降谷さんに疑われても仕方ないか
それから他愛ない話しをして風見とお風呂に入り、歯を磨いて就寝。
朝ごはんを作って身支度を済ませたら、いつものように風見が学校まで送って行ってくれる。
いつもと変わらない学校生活。
宿題を休み時間に終わらせて、少年探偵団とお喋り。
授業参観日のプリントは風見に見せなくても良いと判断して、家に帰ってゴミ箱に捨てた。
「(今日の晩御飯どうしようかな…)」
風見から貰ったお金でスーパーにやって来た。カゴを持って野菜コーナーへ直行。
今日はにんじんが安い。
ピーマンは少し値上がっている。
ジャガイモはいつもと変わらない値段。
…家にカレー粉と玉ねぎが残っていたな、今日はカレーにしよう。
にんじんとジャガイモを手にとってカゴヘ入れる。
肉は…三割引シールが貼られてる牛肉でいいか。
会計を済ましてレジの店員に預けていたスケボーを返してもらった。
店から出てスケボーに乗って帰ろうとした時、後ろから聞きなれた声が。
「こんにちはなまえちゃん」
「こんにちは安室さん」
「お買い物えらいね。
袋の中を見て予想すると…今晩カレーかな?」
人の袋の中を覗き見るなよ。
とは言えず小さく頷いた。
すると、あろうことか「僕も食べたいな」と言いだした。
「ダメかな?」
「…パパに電話する」
公安が他人の家で出された食べ物を食べるなんて…しかも降谷さんが、だ。一体どういう心境なんだ…。いや、今は安室透か。
安室透なら他人が作った食べ物を平気で食べるのか?
数コールすると風見の声が電話越しで聴こえる。
「パパ…」
『なまえ?』
「あのね、いきなりだけど、安室さんが晩御飯一緒に食べたいって」
『降谷さんが…えっ?
いや、今は安室透だったか。
……なまえ、家に帰って来て息苦しい思いをしたくない』
「ダメ?」
『断ってください』
パパがダメだって、ごめんね。
安室さんにそういえば、スマホを貸して、と言われて渡す。
私から離れて安室さんはスマホ越しで風見と会話をしている。
通話を切るとこちらへやって来て、ありがとうとスマホを返された。
「なまえちゃんのパパに頼んだらね、一緒に食べても良いって」
絶対に頼んでない、脅しただろ
風見の大きなため息が目に浮かぶ。
安室さんと会った私が悪いんだ、ゴメン風見…
「それじゃあなまえちゃん、お手て繋いでお家に帰ろうね」