真っ白な愛
🐰「じいちゃん、遊んでくるね!」
👤「森には行くなよ~。」
🐰「はーい!」
じいちゃんや両親、村の人に黙って僕はこっそりと森に向かう。
森に入る前にちゃんと誰かいないか確認して、それから素早く入った。
🐰「うわぁ~、雑草だらけ。」
人が入った形跡はほぼない。
一応道はあるけどほぼ草が生い茂っていてとても歩きにくい。
チュンチュン
ミーンミーン
🐰「うぅ、暑い・・・。」
夏だから蒸し暑い。
僕はおでこの汗を拭う。
蝉の鳴き声が五月蝿い。
僕は朦朧としながら取り合えず森を進んでいく。
お水持ってきたら良かった…。
凄く暑くて、山道もキツくてフラフラとよろけながら歩く。
でも…そろそろ限界かも。
くたぁ。と倒れるように限界の足で近くの木の幹まで歩いて横たわる。
🐰「うぅ……疲れたぁ。」
目を閉じると鳥の鳴き声や蝉の鳴き声しか聞こえなくて、かつ森の中とはいえ蒸し暑い。
僕…帰れるかなぁ……このまま村に帰れず二度と両親やじいちゃんに会えなかったら…。
🐰「ぐすっ…(泣)」
ツンと鼻の奥が痛くなるのと同時に涙が出る。
こんな事ならきちんと村の掟を守っていれば良かった…。
涙が止まらず、ぐすっぐすん。と泣きじゃくる。