部活が終わった後に幼馴染兼恋人の静弥の部屋で一緒に課題をするのが定番になっている。


静かな部屋で黙々と課題を取り組んだおかげで終わらすことができた。



「課題終わったー！！」



「二人でやると捗るね，終わってよかった」



「ホントだよ，特に数学の課題多かったから静弥君がいて助かった～」



「結華は，ほとんど僕の答えを写していたけどね」



「余計なことは言わなくていいのよ，竹早君！！」



他愛のない会話をして笑い合う。こうやって，二人で笑ったのは久しぶりだった。


ニコッと笑う静弥を結華はじーっと見つめていた。



「結華，どうしたの？」



「静弥君が前よりたくさん笑うようになって嬉しいんだ」



ふわりと笑う彼女の表情を見て，彼は少し照れながら会話を続けた。



「…最近までいろいろあって余裕がなかったからね。一人で抱え込むとろくなことがないのも分かったよ」



「…静弥君」



「そんな時に，結華が居てくれて本当によかった」



「えっ？私？」



「…僕が辛い時に傍に居て話を聞いてくれた，弓から離れようとした時に引き止めてくれたよね」



優しい笑顔で結華に語りかける。


そんな彼の表情を見て頬が熱くなるのと同時に彼に対する愛しさが募っていく。



「…こんな私で良ければずっと傍にいてあげるし，静弥君の力になるよ」



「こんな私…じゃないよ」



「えっ？」



彼の細くて長い指が彼女の頬に触れて，ゆっくりと撫でられる。



「君は僕にとって大切な存在だよ」



「静弥君…」



想いを囁き，そのまま彼女の唇にキスを落とす。


彼の甘いキスで彼女の心は愛で満たされていった。


竹早 静弥 の I love you の訳し方
＝「君は僕にとって大切な存在だよ」