お題まとめ
「もっと好きになっちゃったじゃん」
昔っから、ずっと一緒にいるのにな。
果てなんかないんだ。共に過ごせば過ごすほど、どんどんお前を好きになっていく。
* * * * *
「ほら、乗れよ」
馬上。後ろへ乗せると、どうしても背中から抱き締めてくるようなかたちになる。
……言えるか。それがいちいち、嬉しいなんて。
* * * * *
「あの夜の事はお互い忘れよう」
嫌だ。俺は忘れたくなんかない。
* * * * *
「まだ、死にたくないなぁ」
と、思うのに。身体は動かず瞼は勝手に閉じていく。
九郎、と悲痛に自分の名を呼ぶ声、すまないと一言謝ることさえもできなくて。
* * * * *
「決して好きになんてならない」
……そう思っていたんだ、前までは。
* * * * *
「後は俺にまかせろ」
剣の腕を磨いてきたのは、単に強くなりたいからってだけじゃない。
お前が危なくなったときに守れないではいけないからというのも、あるんだ。
* * * * *
「は、はは、なーんだ、馬鹿みたい……」
思わず呟くと、
「いいえ」と、お前が力強く言ってくれたから。
俺はあのとき、折れずにいられたんだ。
* * * * *
「どうせ俺なんて…」
……すまない。お前相手だと、つい弱音を吐いてしまうんだ……。
* * * * *
「俺がどんな思いでいたか、ちゃんと分かってんのか!?」
源氏を捨てていったお前。もうここにいないのでは、そうやって怒鳴ることも叶わない。
* * * * *
「お仕置きされたいの?」
お前にならされてもいい。
……冗談だ。
* * * * *
「と、年下のくせに…!」
はは、俺に組み敷かれるとは思わなかったか。
歳が下だからといって見くびってもらっては困るな、弁慶?
* * * * *
「あいつの代わりにして良いよ」
いいや。あいつの代わりなど誰にもできない。たとえ血の繋がりがあったとしてもな。
* * * * *
「僕の言葉をちゃんと聞いて」
いやでもそんなっ、す、すすすす好きだとか急に言わてもだなっ、……!
* * * * *
「また、会えるよね?」
もうどんなかたちででもいい、会えると言って欲しかったのに。
返ってきたのは複雑な色をした笑みだけだった。
* * * * *
「へへーすきー」
えっ、そんなことを言ったのか? 俺が?
いやしかし、昨日は酒が入っていたとはいえ、他の者もいる前で。そんなわけないだろう。……ないと言ってくれよ、なあ。
* * * * *
「やっと、君に好きだと言える」
ああ。俺だってこのときを、待ち侘びていたんだ。
……好きだ、弁慶。これからも友として相棒として、そしてもっと特別な存在として。よろしく、頼む。
昔っから、ずっと一緒にいるのにな。
果てなんかないんだ。共に過ごせば過ごすほど、どんどんお前を好きになっていく。
* * * * *
「ほら、乗れよ」
馬上。後ろへ乗せると、どうしても背中から抱き締めてくるようなかたちになる。
……言えるか。それがいちいち、嬉しいなんて。
* * * * *
「あの夜の事はお互い忘れよう」
嫌だ。俺は忘れたくなんかない。
* * * * *
「まだ、死にたくないなぁ」
と、思うのに。身体は動かず瞼は勝手に閉じていく。
九郎、と悲痛に自分の名を呼ぶ声、すまないと一言謝ることさえもできなくて。
* * * * *
「決して好きになんてならない」
……そう思っていたんだ、前までは。
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「後は俺にまかせろ」
剣の腕を磨いてきたのは、単に強くなりたいからってだけじゃない。
お前が危なくなったときに守れないではいけないからというのも、あるんだ。
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「は、はは、なーんだ、馬鹿みたい……」
思わず呟くと、
「いいえ」と、お前が力強く言ってくれたから。
俺はあのとき、折れずにいられたんだ。
* * * * *
「どうせ俺なんて…」
……すまない。お前相手だと、つい弱音を吐いてしまうんだ……。
* * * * *
「俺がどんな思いでいたか、ちゃんと分かってんのか!?」
源氏を捨てていったお前。もうここにいないのでは、そうやって怒鳴ることも叶わない。
* * * * *
「お仕置きされたいの?」
お前にならされてもいい。
……冗談だ。
* * * * *
「と、年下のくせに…!」
はは、俺に組み敷かれるとは思わなかったか。
歳が下だからといって見くびってもらっては困るな、弁慶?
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「あいつの代わりにして良いよ」
いいや。あいつの代わりなど誰にもできない。たとえ血の繋がりがあったとしてもな。
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「僕の言葉をちゃんと聞いて」
いやでもそんなっ、す、すすすす好きだとか急に言わてもだなっ、……!
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「また、会えるよね?」
もうどんなかたちででもいい、会えると言って欲しかったのに。
返ってきたのは複雑な色をした笑みだけだった。
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「へへーすきー」
えっ、そんなことを言ったのか? 俺が?
いやしかし、昨日は酒が入っていたとはいえ、他の者もいる前で。そんなわけないだろう。……ないと言ってくれよ、なあ。
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「やっと、君に好きだと言える」
ああ。俺だってこのときを、待ち侘びていたんだ。
……好きだ、弁慶。これからも友として相棒として、そしてもっと特別な存在として。よろしく、頼む。