砂の里短編
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あなたが好きだから、今日もあなたのところへ走る。
見上げなくちゃいけないから首がいつも痛くなるけど、全然そんなの気にならない。
だって、目の前にあなたがいるんだもの!
「先生!バキ先生っ!!」
「なんだ、清香」
「わたし、先生のこと好きですっ!」
「そうか、ありがとうな」
に、と笑って頭をなでられる。
今日も、笑った顔がすごくすてき。
でも、わかってくれてない。
『好き』の意味はいつも、かんちがいされる。
わたしが、まだこどもだから。
横で同い年のカンクロウが、まーた子供あつかいされてんじゃん、とか笑って言うから、足を思いっきりふんずけてやった。
い゛っ!とか叫んで痛そうにはね回ってるけど、しーらない。
ざまあみろ、だ。
でも……本当はすごくかなしい。
カンクロウの言う通りだから。
バキ先生は、わたしをこどもあつかいしてばっかりで、『好き』はいつも空回り。
いつか、いつか、大きくなったら、わたしの『好き』はちゃんとバキ先生にとどくかな?
いつか、中忍になって、上忍になって。
そしたら、ちゃんと伝わってくれるのかな?
先生、先生、まっててよ。
わたし、がんばるから!
すぐに大きくなって、先生のとなりに立って見せるから!
首が痛くならないくらいに大きくなったら、先生にもう一回好きって言うね。
今は、こどもあつかいしてもいいから。
そのときには、ちゃんとふり向いてください。
だから、今は。
「先生、大好きっ!」
END.