木ノ葉短編
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「お疲れ、センセー」
ぐったりと机に伏した頭に、缶コーヒーを押し付けた。
ボルト達にまた今日も引っ張り回されたのだろう。
あの3忍の跡継ぎの子供達だ、大人しい訳がない。
近頃、この男はてんてこ舞いだ。
朝から晩まで、修行と任務とに付き合って、ご覧の通りの有り様。
それでも、あと少し、休む訳にはいかない奴だ。
労いと応援を込め、このスチール缶を送る。
報告書作成の途中だ、寝たら死ぬぞ。
「んー。ありがと清香、コレ……」
「どういたしまして」
起き上がった手が、コーヒーを受け取る。
渡す瞬間、大きな手が、少しだけ触れた。
「あー、もう少し頑張るかぁ」
「だぁッ」と気合いと共に起き上がり、パソコンに向かう彼。
それを横目に、自分も手にした缶を開けた。
「あのさ、木の葉丸」
「んー?」
「今日、夕飯作りに行く」
「え、いいのか?」
いいも何も。
放っとくと、今晩食べずに寝るだろう。
未来の旦那の健康管理位できにゃ、将来困る。
そう言うと、顔赤くしてむせた。
「後は安心して休んでいいから、さっさとそれ片付けて」
「ごほっ……わ、わかった」
何せ、今週末デートなのだ。
相手が疲れていたら、双方楽しくない。
適度に休んで、無茶は避けて貰わねば。
夕飯の献立について考えていると、キーボードの音に混ざって、呟きが聞こえた。
「ウチの未来の嫁さんにゃ、本当、頭上がらないな、コレ」
ぼそっと照れたように笑うものだから、こちらも顔が火照りだす。
全く、旦那様だって、一筋縄じゃいかないようで。
……今日、やっぱり少し甘えてもいいかな。
ポケットにある合鍵が、爪に当たって小さく鳴った。
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