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あれから1カ月。
清香とシノの関係は変わらない。
仲がいいのも相変わらず。
不器用なのも相変わらず。
変わったのは、どっちかと言うと周りの方。
ファン達の騒動も落ち着いたし。
私達も――。
「あんたよく頑張ったよねー」
「そぉそー。よく泣かなかったよねぇ」
清香達を眺めながらぼんやりしてると、周りから友達の手が伸びて来た。
なでりなでりと頭を撫でられ、慰める声が降ってくる。
そう、清香の前では我慢したけど。
私は、あの後友達の前で思いっ切り泣いたのだ。
だって割と本気だったんだもん。
彼が好きだった。
でも、きっと、清香はもっと本気で、私の想いも知った上で、あの告白をしてきた。
ちゃんとぶつかって来た相手に、涙とか卑怯な姿見せらんないし。
大体、理想ばっか重ねて見てた私と、一発でありのままを見抜いた清香じゃ、差があり過ぎる。
その後だって、私は噂しか追ってなかったし。
完敗よ。
ふんっ、と鼻を鳴らす。
「いいもん、もう終わったし。今は本気の恋探してんだから!」
「お~、前向き!」
「相手はぁ? 誰だれ?」
「まだ探し中ー!」
ちろ、と横目で笑い合う2人を見る。
絶対、幸せになってよね。
私だって、負けない位幸せになってやるんだから!
――頑張れ、私たち。
それはまた、別のおはなし。