サブリナちゃん(下) 侍と侍
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「名前、ヤローに何かされてねーだろーな!?」
私の両肩を強くつかんで念押しする銀さんの表情が、今まで見たことのない恐ろしいものに変わった。
「う、うん。メールだけ。ううん、二回カフェで会っただけ。ごめん…、本当は全部で三回会った。」
剣幕(けんまく)に押されて、私はさぶちゃんと出会ったいきさつや、お金をもらってメル友をしていることすべてを正直に白状した。
いつもだったら頭をわしゃわしゃとかいて、笑って許してくれる銀さんは依然として渋い表情をしている。
「名前。」
「…。」
「ヤローに金輪際近づくんじゃねェ。今すぐ俺の前で電話かけろ。もう連絡しないで、って縁切れ。」
黒電話の受話器を上げると、銀さんはメモリーを見ながらダイヤルで番号を入力し始めた。
「もらったケータイから直接電話すればタダ…
銀さんは何も言わず怖い目をして、受話器を押し付けた。
私が耳に当てると反対側に耳を当てて会話を聞く準備をする。
「もしもし、どーいう風の吹き回しですか?ケータイをあげてもあげても一刀両断にするあなたがわざわざ電話をかけてくるとは。さては、私のメールが恋しくなりましたか?」
「こんばんは、私、さぶちゃんさんのメル友をさせて頂いている名前です。」
「おや?あなたですか??でも、この番号は…。」
「?」
「用件はメールで済まない事ですか?」
「兄に怒られたので、これ以上メル友ができません。今日限りで辞めさせて頂きます。勝手言ってすみません。」
さぶちゃんはしばらく黙った。
「ほぉー。話が読めましたが、そういうことですか。」
電話の向こうで笑っている。
「名前さん、あなたのお兄さんの事はよーく知っていますよ。全然似てない妹さんがいるとは初耳でしたけどね。まあ、いいでしょう。凡人の日常は十分わかったし、何よりこわ~いお兄さんに命を狙われてはたまったもんじゃありませんので、本日付でクビにします。短い間でしたが、あなたとのメールは楽しかったですよ。ではさようなら。」
そばで話を聞いていた銀さんは私から受話器を奪うと
「二度と名前に近づくんじゃねェ!!」
と叫んで電話をガチャンと切ってから、携帯電話を放り投げると洞爺湖の木刀でこっぱみじんに破壊した。
銀さんは、木刀を腰に収めて一息ついてから、アレ?という表情をした。
何か思い出したらしい。
「そういや俺、ヤローから一銭ももらってねェ。」
やさしい目に戻った銀さんは私をソファーに座らせてから冷蔵庫に行き、未開封のいちご牛乳と私の分のグラスを持ってくると隣に腰掛けた。
そして、職に困っている時仕事を紹介されたはいいが、犯罪の片棒をかつがされそうになったと、いちご牛乳をパックから直飲みながら話してくれた。
「名前。」
「何?」
「名前ちゃんは強いヤローなら誰でもいいの?」
銀さんはどことなくふてくされてる。
私の両肩を強くつかんで念押しする銀さんの表情が、今まで見たことのない恐ろしいものに変わった。
「う、うん。メールだけ。ううん、二回カフェで会っただけ。ごめん…、本当は全部で三回会った。」
剣幕(けんまく)に押されて、私はさぶちゃんと出会ったいきさつや、お金をもらってメル友をしていることすべてを正直に白状した。
いつもだったら頭をわしゃわしゃとかいて、笑って許してくれる銀さんは依然として渋い表情をしている。
「名前。」
「…。」
「ヤローに金輪際近づくんじゃねェ。今すぐ俺の前で電話かけろ。もう連絡しないで、って縁切れ。」
黒電話の受話器を上げると、銀さんはメモリーを見ながらダイヤルで番号を入力し始めた。
「もらったケータイから直接電話すればタダ…
銀さんは何も言わず怖い目をして、受話器を押し付けた。
私が耳に当てると反対側に耳を当てて会話を聞く準備をする。
「もしもし、どーいう風の吹き回しですか?ケータイをあげてもあげても一刀両断にするあなたがわざわざ電話をかけてくるとは。さては、私のメールが恋しくなりましたか?」
「こんばんは、私、さぶちゃんさんのメル友をさせて頂いている名前です。」
「おや?あなたですか??でも、この番号は…。」
「?」
「用件はメールで済まない事ですか?」
「兄に怒られたので、これ以上メル友ができません。今日限りで辞めさせて頂きます。勝手言ってすみません。」
さぶちゃんはしばらく黙った。
「ほぉー。話が読めましたが、そういうことですか。」
電話の向こうで笑っている。
「名前さん、あなたのお兄さんの事はよーく知っていますよ。全然似てない妹さんがいるとは初耳でしたけどね。まあ、いいでしょう。凡人の日常は十分わかったし、何よりこわ~いお兄さんに命を狙われてはたまったもんじゃありませんので、本日付でクビにします。短い間でしたが、あなたとのメールは楽しかったですよ。ではさようなら。」
そばで話を聞いていた銀さんは私から受話器を奪うと
「二度と名前に近づくんじゃねェ!!」
と叫んで電話をガチャンと切ってから、携帯電話を放り投げると洞爺湖の木刀でこっぱみじんに破壊した。
銀さんは、木刀を腰に収めて一息ついてから、アレ?という表情をした。
何か思い出したらしい。
「そういや俺、ヤローから一銭ももらってねェ。」
やさしい目に戻った銀さんは私をソファーに座らせてから冷蔵庫に行き、未開封のいちご牛乳と私の分のグラスを持ってくると隣に腰掛けた。
そして、職に困っている時仕事を紹介されたはいいが、犯罪の片棒をかつがされそうになったと、いちご牛乳をパックから直飲みながら話してくれた。
「名前。」
「何?」
「名前ちゃんは強いヤローなら誰でもいいの?」
銀さんはどことなくふてくされてる。