Day30+10 11月下旬 昼 万事屋
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神楽ちゃんと一緒に万事屋に戻ると、新八くんがお昼ごはんを準備して待っていてくれた。
「おかえりなさい名前さん、この度はおめでとうございます。」
「私、舞い上がってたから電話口でうるさくてごめんね。あれ、銀さんは?」
銀さんは結野家に行ってて不在だった。
当主の晴明さんに私の今後を相談してくる、というのは建前で、二人で結野アナの萌え語りをしてくるらしい。
昼はごちそうになるので、私たちは待たずに食べることにした。
新八くんの料理はどれもおいしいので、お妙さんから作り方を習ったの?と質問すると、姉上の卵焼きなんて口にできるモンじゃないです!と、むきになって言い張っている。お姉さんの料理を独り占めしたいなんて、彼はやっぱりシスコンだ。
二人でそんな話をしてる間にも、神楽ちゃんは無心で炊飯器の中身と大量のおかずを平らげていく。
神楽ちゃんの食事がラストスパートに入ってから、私はある用件を切り出した。
「今からの話は銀さんに絶対内緒だよ。」
「何アルか?」
「銀さんにお付き合いしてる人っているのかな?」
空のお皿を重ねる新八くんの手が一瞬止まった。
「いませんよ。」
「銀ちゃんにいるはずないアル。」
二人は平然としている。
「よかった~。これで第一段階はクリアだ。」
「ちょっとォォォ!何を言ってるかわかってるんですか?!」
「何で?普通に彼女さんとかいてもおかしくないから聞いたんだけど。」
「ないない!!名前さん、それはないです!!銀さんに限って絶対ありえませんから!!」
「どしたらそういう発想になるネ?」
神楽ちゃんは、しゃもじについたご飯をキレイに食べ終えて炊飯器に戻すと、ごちそうさまの礼をした。
「えっ、どこって…。銀さんやさしいし、すごく強いし。」
神楽ちゃんの目が点になり、新八くんはお茶を吹き出した。
「はっきり言わせてもらいますけど、名前さんって男を見る目ないですね。」
テーブルを台ぶきんで拭く新八くんは、見下すような冷たい視線を浴びせてくる。
私、そんなに間違った事を言ったかな。
「じゃあ、好きな人とかいるのかな?」
「結野アナアル。」
「画面の向こうの存在じゃなくて、リアルな身近なところで。私にとって最重要な問題なんだ。」
「そんなの聞いてどうするネ?」
「だって銀さんに好きな人がいると心苦しいから、本当のこと知りたくて。」
「もしかして、名前ちゃん…?」
「もしかして、名前さん…?」
「銀ちゃんに惚れたアルか??」
「銀さんを好きになっちゃったんですか??」
神楽ちゃんは食器と炊飯器が乗ったままの机に飛び上がると、ソファーに座っていた私の襟首を片手でつかんで、クレーンみたいに、グーッと持ち上げた。
「歯食いしばるネ。目覚ますアル。」
「ぐ…ぅ…苦じぃ…。ゃ…め…
「オィィィ!!名前さん死んじゃうから神楽ちゃんやめて!!」
あわてて新八くんが引き離してくれた。
「大丈夫ですか?」
「ぁ…りが…ぅ゙ぅ。ゴホ…ォホッ…」
「そうだ!姉上…姉上に来てもらいましょう!『あんな男と一緒になっても幸せになれません!!』って一喝してくれるはず。」
狼狽(ろうばい)したままの新八くんは、社長机の上にある黒電話で電話をかけようとする。
「違う違う、そういう意味で聞いたんじゃないよ。お願いだからやめて。説明するから話を聞いて。」
私はひたすら頼み込んで受話器をおろしてもらった。
「どういうことアルか?」
「私が万事屋に住んでると、銀さん的に支障があるかもって心配で。」
もしも、銀さんにお付き合いしてる人がいたら彼女さんにとって私がうっとおしい存在になるし、好きな人がいると私が銀さんの心の重荷になるので気になってた、という説明をしたら二人はようやく納得してくれた。
「いや~ほっとしました。名前さんが銀さんに恋をしていたら、僕気絶してるところでした。」
「わかってくれてよかった。でも、二人とも真っ向から否定することないのに。私から見ると、銀さんはやさしくていい人だよ。」
「名前ちゃん、だまされちゃダメアル。今の銀ちゃん『ありのまま』じゃないヨ。」
「銀さんは名前さんを意識して、あの日以来挙動不審なんです。いいトコ見せようと頑張ってるけど、いずれ化けの皮が剥がれますよ。」
「まあ、それはお互いさまかな…。」
私も居候してる以上、家族以外の男性である銀さんを意識しないわけにはいかない。
すっぴんや寝間着姿でフラフラできないし、下着を干すのにお登勢さんの部屋を借りている。
銀さんもハメをはずせず居心地悪い思いをしてるのだろう。神楽ちゃんの前で鼻毛を抜いてるらしいけど、それは家族だからだ。
「でも、銀さんって以前、天人の集団をあっという間に倒してかっこよかったよ。あっ、銀さんの事は好きだけど、まだ恋愛感情じゃないっていうか。」
「おかえりなさい名前さん、この度はおめでとうございます。」
「私、舞い上がってたから電話口でうるさくてごめんね。あれ、銀さんは?」
銀さんは結野家に行ってて不在だった。
当主の晴明さんに私の今後を相談してくる、というのは建前で、二人で結野アナの萌え語りをしてくるらしい。
昼はごちそうになるので、私たちは待たずに食べることにした。
新八くんの料理はどれもおいしいので、お妙さんから作り方を習ったの?と質問すると、姉上の卵焼きなんて口にできるモンじゃないです!と、むきになって言い張っている。お姉さんの料理を独り占めしたいなんて、彼はやっぱりシスコンだ。
二人でそんな話をしてる間にも、神楽ちゃんは無心で炊飯器の中身と大量のおかずを平らげていく。
神楽ちゃんの食事がラストスパートに入ってから、私はある用件を切り出した。
「今からの話は銀さんに絶対内緒だよ。」
「何アルか?」
「銀さんにお付き合いしてる人っているのかな?」
空のお皿を重ねる新八くんの手が一瞬止まった。
「いませんよ。」
「銀ちゃんにいるはずないアル。」
二人は平然としている。
「よかった~。これで第一段階はクリアだ。」
「ちょっとォォォ!何を言ってるかわかってるんですか?!」
「何で?普通に彼女さんとかいてもおかしくないから聞いたんだけど。」
「ないない!!名前さん、それはないです!!銀さんに限って絶対ありえませんから!!」
「どしたらそういう発想になるネ?」
神楽ちゃんは、しゃもじについたご飯をキレイに食べ終えて炊飯器に戻すと、ごちそうさまの礼をした。
「えっ、どこって…。銀さんやさしいし、すごく強いし。」
神楽ちゃんの目が点になり、新八くんはお茶を吹き出した。
「はっきり言わせてもらいますけど、名前さんって男を見る目ないですね。」
テーブルを台ぶきんで拭く新八くんは、見下すような冷たい視線を浴びせてくる。
私、そんなに間違った事を言ったかな。
「じゃあ、好きな人とかいるのかな?」
「結野アナアル。」
「画面の向こうの存在じゃなくて、リアルな身近なところで。私にとって最重要な問題なんだ。」
「そんなの聞いてどうするネ?」
「だって銀さんに好きな人がいると心苦しいから、本当のこと知りたくて。」
「もしかして、名前ちゃん…?」
「もしかして、名前さん…?」
「銀ちゃんに惚れたアルか??」
「銀さんを好きになっちゃったんですか??」
神楽ちゃんは食器と炊飯器が乗ったままの机に飛び上がると、ソファーに座っていた私の襟首を片手でつかんで、クレーンみたいに、グーッと持ち上げた。
「歯食いしばるネ。目覚ますアル。」
「ぐ…ぅ…苦じぃ…。ゃ…め…
「オィィィ!!名前さん死んじゃうから神楽ちゃんやめて!!」
あわてて新八くんが引き離してくれた。
「大丈夫ですか?」
「ぁ…りが…ぅ゙ぅ。ゴホ…ォホッ…」
「そうだ!姉上…姉上に来てもらいましょう!『あんな男と一緒になっても幸せになれません!!』って一喝してくれるはず。」
狼狽(ろうばい)したままの新八くんは、社長机の上にある黒電話で電話をかけようとする。
「違う違う、そういう意味で聞いたんじゃないよ。お願いだからやめて。説明するから話を聞いて。」
私はひたすら頼み込んで受話器をおろしてもらった。
「どういうことアルか?」
「私が万事屋に住んでると、銀さん的に支障があるかもって心配で。」
もしも、銀さんにお付き合いしてる人がいたら彼女さんにとって私がうっとおしい存在になるし、好きな人がいると私が銀さんの心の重荷になるので気になってた、という説明をしたら二人はようやく納得してくれた。
「いや~ほっとしました。名前さんが銀さんに恋をしていたら、僕気絶してるところでした。」
「わかってくれてよかった。でも、二人とも真っ向から否定することないのに。私から見ると、銀さんはやさしくていい人だよ。」
「名前ちゃん、だまされちゃダメアル。今の銀ちゃん『ありのまま』じゃないヨ。」
「銀さんは名前さんを意識して、あの日以来挙動不審なんです。いいトコ見せようと頑張ってるけど、いずれ化けの皮が剥がれますよ。」
「まあ、それはお互いさまかな…。」
私も居候してる以上、家族以外の男性である銀さんを意識しないわけにはいかない。
すっぴんや寝間着姿でフラフラできないし、下着を干すのにお登勢さんの部屋を借りている。
銀さんもハメをはずせず居心地悪い思いをしてるのだろう。神楽ちゃんの前で鼻毛を抜いてるらしいけど、それは家族だからだ。
「でも、銀さんって以前、天人の集団をあっという間に倒してかっこよかったよ。あっ、銀さんの事は好きだけど、まだ恋愛感情じゃないっていうか。」