February Part2 2月15日 朝 和室
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「わかった。みんなが賛成しないなら今のままにするね。」
「もっとのーんびりしてもいいんだぜ。俺みたいに。」
「それはやり過ぎじゃないかなー。」
枕元の時計を見るといつもの時間を大幅に過ぎている。
身支度を整えて朝ごはんを作らないと間に合わない。
そう思ったので、私は掛布団をたたんで起き上がろうとした。
「名前。」
私を引き留めると銀さんは肩に触れた。
「どうしたの?」
「ついてた。」
銀さんは、つまんだ花びらを手のひらに乗せてくれる。
「昨日、生花を髪飾りに使ったから、花びらが残っちゃったのかな。」
「あーそういや台所に散らかってた。」
「後で掃除するね。じゃ、私起き…
「ここにもついてる。」
銀さんは好き勝手に私の髪に触れている。
「くすぐったいよ。」
こそばゆいので頭を振ると、銀さんは髪から落ちて頬(ほお)についた花びらを取った。
「あの…。ちょっと近いって。」
「そんなことねェよ。」
いつのまにか向こうが身を乗り出してきているので私は後ずさりした。
「ほら、ここにも。」
「まだついてた?」
銀さんは私の鎖骨に指を滑らせて花びらをつまむと、息でふっと遠くに飛ばした。
― えっ?
下を向くと、今朝指摘されて直した胸元がはだけている。
慌てて襟をただして見上げると、今までのやさしい目をした銀さんはそこにいなかった。
「銀さん?」
「名前…。」
「う、うん。あの…、ちょっと怖いっていうか…。」
手を払いのけてやんわり拒否したのに、銀さんは接近してくる。
本能的に嫌な予感がする。
ここにいてはまずい。早く部屋を出なくては。
「私、起きるね。」
そう言って体を動かすと、肩に手を置かれて座らされた。
「もう時間だから。どいてよ。」
無理に立ち上がると銀さんにもっと近づいてしまうので、私は後退するしかない。
「ごめん、私仕度しないと…。今日の銀さん変だよ。ねえ、銀さんってば、そこをどいてよ。」
オスの目をした銀さんは、もう何も答えてくれない。
後ずさりしたせいで胸元が乱れてしまった私は右手で襟を抑えつつ、左手で体を支えて後ろに下がる不安定な体勢になっていた。
「こういうのって、私、困るっていうか、…やめ…っ…
背中に壁があたった。
「名前。」
銀さんは、逃げ場を失った私の顔に手をあてて、頬を親指でゆっくりとなぞっていく。
追いつめられ小刻みに震える私は、ただ下を向くことしかできず、されるがままになっていた。
少し息がかかるくらいの距離まで顔が近づいてくる。
これ以上はまずい。
このままだと、これから…
「名前ちゃん~、まだ寝てるアルか?」
「名前さん、開けますよ。」
「!!」
「!!」
「名前ちゃん?!」
「銀さんんん!!」
「新八くん、神楽ちゃん…、これは私と銀さんの問題だから、とりあえず当事者同士で話させてもらえるかな?」
「嫌アル。」
「嫌です。」
腕組みをした新八くんと神楽ちゃんは、正座した銀さんを怖い顔で見下ろしている。
「そ、そうだ、これは大人の話。っーかテメーらガキの出る幕じゃねェ。」
「みんなは朝ごはん食べたらすぐ仕事に行くんでしょ?もうゆっくりしてる暇ないよ。だから、この話は帰ってきてからにしようよ。」
「ダメアル。」
「ダメです。」
二人はガンとして引かない。
「新八、神楽、これは誤解だ!テメーらの見間違いだ!!」
「今のは本当に大した事じゃないから。ね、新八くん、神楽ちゃん。」
「僕らの目にはそういう風に映らなかったから言ってるんです。」
二人にはきわどいシーンを目撃されたらしい。でも、私は事を大げさにしたくなかったので、なんとか話を終わらせようとしていた。
「心配してくれるのはうれしいけど、私は全然平気だよ。」
「ということは、名前さんが合意の上の行為だったんですね。」
「出過ぎた真似して悪かったアル。」
「…。」
あれは合意じゃないと発言したら、まず間違いなく銀さんは二人に拷問される。
でも、私が望んでこうなった、とも言いたくない。
どう言えば丸く収められるのだろう。
「そりゃ、近づきすぎたのは事実だけどよ、テメーら誤解してるぞ。俺はただ…花びらを取ってただけだ。」
私が黙っているので下を向いたままの銀さんが口をはさんだ。
「だったら銀ちゃん、どうして私たちと目合わせないアルか?」
「だから誤解だって言ってんだろ?やましい気持ちは一切ねーし、無理やり襲ってもいねェ。そ、そうだよな?名前ちゃん~?」
顔を上げた銀さんは、頭をかいてヘラヘラ笑っている。
「私、どいてほしいって何度も言ったよ。っていうか二人ともここにいてくれる?」
やっぱり、あった事をなかった事にはしたくない。
無理やりじゃないと同意を求める銀さんには、さすがの私もいらだっていた。
「もっとのーんびりしてもいいんだぜ。俺みたいに。」
「それはやり過ぎじゃないかなー。」
枕元の時計を見るといつもの時間を大幅に過ぎている。
身支度を整えて朝ごはんを作らないと間に合わない。
そう思ったので、私は掛布団をたたんで起き上がろうとした。
「名前。」
私を引き留めると銀さんは肩に触れた。
「どうしたの?」
「ついてた。」
銀さんは、つまんだ花びらを手のひらに乗せてくれる。
「昨日、生花を髪飾りに使ったから、花びらが残っちゃったのかな。」
「あーそういや台所に散らかってた。」
「後で掃除するね。じゃ、私起き…
「ここにもついてる。」
銀さんは好き勝手に私の髪に触れている。
「くすぐったいよ。」
こそばゆいので頭を振ると、銀さんは髪から落ちて頬(ほお)についた花びらを取った。
「あの…。ちょっと近いって。」
「そんなことねェよ。」
いつのまにか向こうが身を乗り出してきているので私は後ずさりした。
「ほら、ここにも。」
「まだついてた?」
銀さんは私の鎖骨に指を滑らせて花びらをつまむと、息でふっと遠くに飛ばした。
― えっ?
下を向くと、今朝指摘されて直した胸元がはだけている。
慌てて襟をただして見上げると、今までのやさしい目をした銀さんはそこにいなかった。
「銀さん?」
「名前…。」
「う、うん。あの…、ちょっと怖いっていうか…。」
手を払いのけてやんわり拒否したのに、銀さんは接近してくる。
本能的に嫌な予感がする。
ここにいてはまずい。早く部屋を出なくては。
「私、起きるね。」
そう言って体を動かすと、肩に手を置かれて座らされた。
「もう時間だから。どいてよ。」
無理に立ち上がると銀さんにもっと近づいてしまうので、私は後退するしかない。
「ごめん、私仕度しないと…。今日の銀さん変だよ。ねえ、銀さんってば、そこをどいてよ。」
オスの目をした銀さんは、もう何も答えてくれない。
後ずさりしたせいで胸元が乱れてしまった私は右手で襟を抑えつつ、左手で体を支えて後ろに下がる不安定な体勢になっていた。
「こういうのって、私、困るっていうか、…やめ…っ…
背中に壁があたった。
「名前。」
銀さんは、逃げ場を失った私の顔に手をあてて、頬を親指でゆっくりとなぞっていく。
追いつめられ小刻みに震える私は、ただ下を向くことしかできず、されるがままになっていた。
少し息がかかるくらいの距離まで顔が近づいてくる。
これ以上はまずい。
このままだと、これから…
「名前ちゃん~、まだ寝てるアルか?」
「名前さん、開けますよ。」
「!!」
「!!」
「名前ちゃん?!」
「銀さんんん!!」
「新八くん、神楽ちゃん…、これは私と銀さんの問題だから、とりあえず当事者同士で話させてもらえるかな?」
「嫌アル。」
「嫌です。」
腕組みをした新八くんと神楽ちゃんは、正座した銀さんを怖い顔で見下ろしている。
「そ、そうだ、これは大人の話。っーかテメーらガキの出る幕じゃねェ。」
「みんなは朝ごはん食べたらすぐ仕事に行くんでしょ?もうゆっくりしてる暇ないよ。だから、この話は帰ってきてからにしようよ。」
「ダメアル。」
「ダメです。」
二人はガンとして引かない。
「新八、神楽、これは誤解だ!テメーらの見間違いだ!!」
「今のは本当に大した事じゃないから。ね、新八くん、神楽ちゃん。」
「僕らの目にはそういう風に映らなかったから言ってるんです。」
二人にはきわどいシーンを目撃されたらしい。でも、私は事を大げさにしたくなかったので、なんとか話を終わらせようとしていた。
「心配してくれるのはうれしいけど、私は全然平気だよ。」
「ということは、名前さんが合意の上の行為だったんですね。」
「出過ぎた真似して悪かったアル。」
「…。」
あれは合意じゃないと発言したら、まず間違いなく銀さんは二人に拷問される。
でも、私が望んでこうなった、とも言いたくない。
どう言えば丸く収められるのだろう。
「そりゃ、近づきすぎたのは事実だけどよ、テメーら誤解してるぞ。俺はただ…花びらを取ってただけだ。」
私が黙っているので下を向いたままの銀さんが口をはさんだ。
「だったら銀ちゃん、どうして私たちと目合わせないアルか?」
「だから誤解だって言ってんだろ?やましい気持ちは一切ねーし、無理やり襲ってもいねェ。そ、そうだよな?名前ちゃん~?」
顔を上げた銀さんは、頭をかいてヘラヘラ笑っている。
「私、どいてほしいって何度も言ったよ。っていうか二人ともここにいてくれる?」
やっぱり、あった事をなかった事にはしたくない。
無理やりじゃないと同意を求める銀さんには、さすがの私もいらだっていた。