February 2月14日 深夜 和室
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アレだ、酔っぱらった名前ちゃんが心配だから世話しねーといけねーし。
それに、寝返り打って布団剥いじまうと風邪ひくから近くで見張っとかねーと。
「あっ、ヤベェ。」
思わず独り言が出た。
泥酔した人間を仰向けにするのはマズイ。
気持ち悪くなった時のことを考えて横向きに寝かせたほうがいい。
俺は布団を出ると、壁が目の前になるよう横向きにしてやって、再度布団に入った。
だけど静かに寝息を立てていた名前ちゃんは厚意を無駄にするかのように、すぐ仰向けに戻った。
そして何回か寝返りを打つとこっちを向いた。
横向きになった顔に髪の毛がかかっている。
呼吸の度に毛束が揺れて邪魔そうだ。っーかこっちが気になって眠れねェ。
い、いいよな。そっと触るぐらいなら、単に髪を耳にかけてやるだけだし。
触りてェ。
いいよな、ちょっとぐらいいいよな、ちょこーっと触れるくらいなら。
誰も見てねーし。
布団から手ェ出して目の前の物動かすだけだろ。
何緊張してるんだ。
…。
やべェ…名前ちゃんの気持ちイイ…。
髪の毛を耳にかけてやると、月明かりが差し込む室内で彼女の顔がはっきり見える。
「んん…ぅ。」
オィィィィィ!!
半開きのくちびるが…艶っぽく濡れててヤベェ。
こんなんが目と鼻の先にあったらムラムラがおさまらねェェェ。
「…ん…ふぅ。」
名前ちゃんが不意に出す声は、下半身に来る系っーか。
銀さんのオス的なスイッチを入れてくれって言わんばかりの、吐息が漏れてる。
ちょっとぐらいなら、いいよな。
ほんの、ちょっとだし、ちょっと顔の一部分をくっつけるだけだし、近づいて離れるの一瞬だし、寝てるからわかんねーし。
えっ?何がちょっとなんだっけ?
……イヤイヤイヤそれはしませんんん!!
俺は、どこかの碇シンジ君(仮名・14歳)と違ってパトスほとばしってねーぞ。
心は少年だけど、ヤル気満々のガキじゃねーからな!!
でも…ここであきらめずに崖を飛び越えるのがヤローの性分っーか大人として当然っーか。
ああもうダメ、俺、絶対ダメ、ヤバい。
ダメだ、手を出すんじゃねェェェ。
悶々(もんもん)とした挙句、俺は名前ちゃんと反対側を向いて寝ることにした。
和室を出て行きゃムラムラは解決するんだけどよォ…。
お…俺は今試されてる。
背中合わせになった彼女は、あれから寝返りを何回も打ってモゾモゾしている。
「あっ、私…?」
とうとう起きちまったか。
「……さん、…ん。」
なんだ、寝言かよ。
誰かを呼んでるのか?
そうだよな、あっちに残してきた両親とか友だちとか、男の名を呼んでも不思議じゃねェ。
っーか聞いたことねーけど、名前ちゃんって特定の男?とかいたんだっけ?
本人は知ってか知らずか、八百屋の兄ちゃんがベタ惚れだし、「すまいる」で呉服屋の若旦那に気に入られたらしく、足繁く(あししげく)通ってくるとお妙が言っていた。商店街や飲み屋のおっさん連中の受けもいい。
だから、付き合ってたヤツいても全然おかしくねーんだよな…。今までどんなヤローと…っーか名前ちゃんはもう既にヤラれ…
アアアアア!!
イヤイヤイヤそれはない、彼女そんな感じしないし。
ほら、美人さんは高根の花だから、逆に身持ちが堅いっていうし。
俺も、なんでこんなに気になってるんだよ…俺は…親御さんからお預かりしているこっちの保護者として監視する義務があるっーか…。
「…さ…ん。ぎ……ん…さ…」
今、銀さんって言った?
「銀さ…。」
確かに呼んでる。
名前ちゃんの頭ン中で俺はどんな風に動いてるんだ?
オイオイオイ、続きが気になるじゃねーか。
「銀さん、かっこいい。」
とか
「銀さん、好き。」
とか
「銀さん、抱いて。」
…さすがにそれはねーよな。俺は積極的な女嫌いなんだよ。
っーか何で名前ちゃんが俺に惚れてる前提になってんの。
「銀…さ…。」
「な、何?名前ちゃん。」
彼女はそれっきり何も言わなかった。
所詮(しょせん)は寝言か。
…。
…。
…。
「銀さ…ん、ぎ…ん…さ…」
まどろみ始めた頃に名前ちゃんが俺の名を呼んだ。
「名前?」
「…。」
また寝言かよ。
…。
…。
…。
「銀さ…ん。」
「何?」
「…。」
いい加減寝かせろっての。
…。
…。
…。
「銀…さ…。」
あー、もうこれで何回目だよ。
「銀さん…。す…
「す」の後につく単語って「き」、つまり「好き」ぐらいしかねーよな。
もしかして、名前ちゃんは俺の事、好き?!
「な、何?」
「…。」
オィィィィ!
イイ所で寸止めするんじゃねェェェ。
俺はその晩、名前ちゃんのなまめかしい姿と思わせぶりな寝言のせいで殆ど眠ることが出来なかった。
2016年1月4日UP
それに、寝返り打って布団剥いじまうと風邪ひくから近くで見張っとかねーと。
「あっ、ヤベェ。」
思わず独り言が出た。
泥酔した人間を仰向けにするのはマズイ。
気持ち悪くなった時のことを考えて横向きに寝かせたほうがいい。
俺は布団を出ると、壁が目の前になるよう横向きにしてやって、再度布団に入った。
だけど静かに寝息を立てていた名前ちゃんは厚意を無駄にするかのように、すぐ仰向けに戻った。
そして何回か寝返りを打つとこっちを向いた。
横向きになった顔に髪の毛がかかっている。
呼吸の度に毛束が揺れて邪魔そうだ。っーかこっちが気になって眠れねェ。
い、いいよな。そっと触るぐらいなら、単に髪を耳にかけてやるだけだし。
触りてェ。
いいよな、ちょっとぐらいいいよな、ちょこーっと触れるくらいなら。
誰も見てねーし。
布団から手ェ出して目の前の物動かすだけだろ。
何緊張してるんだ。
…。
やべェ…名前ちゃんの気持ちイイ…。
髪の毛を耳にかけてやると、月明かりが差し込む室内で彼女の顔がはっきり見える。
「んん…ぅ。」
オィィィィィ!!
半開きのくちびるが…艶っぽく濡れててヤベェ。
こんなんが目と鼻の先にあったらムラムラがおさまらねェェェ。
「…ん…ふぅ。」
名前ちゃんが不意に出す声は、下半身に来る系っーか。
銀さんのオス的なスイッチを入れてくれって言わんばかりの、吐息が漏れてる。
ちょっとぐらいなら、いいよな。
ほんの、ちょっとだし、ちょっと顔の一部分をくっつけるだけだし、近づいて離れるの一瞬だし、寝てるからわかんねーし。
えっ?何がちょっとなんだっけ?
……イヤイヤイヤそれはしませんんん!!
俺は、どこかの碇シンジ君(仮名・14歳)と違ってパトスほとばしってねーぞ。
心は少年だけど、ヤル気満々のガキじゃねーからな!!
でも…ここであきらめずに崖を飛び越えるのがヤローの性分っーか大人として当然っーか。
ああもうダメ、俺、絶対ダメ、ヤバい。
ダメだ、手を出すんじゃねェェェ。
悶々(もんもん)とした挙句、俺は名前ちゃんと反対側を向いて寝ることにした。
和室を出て行きゃムラムラは解決するんだけどよォ…。
お…俺は今試されてる。
背中合わせになった彼女は、あれから寝返りを何回も打ってモゾモゾしている。
「あっ、私…?」
とうとう起きちまったか。
「……さん、…ん。」
なんだ、寝言かよ。
誰かを呼んでるのか?
そうだよな、あっちに残してきた両親とか友だちとか、男の名を呼んでも不思議じゃねェ。
っーか聞いたことねーけど、名前ちゃんって特定の男?とかいたんだっけ?
本人は知ってか知らずか、八百屋の兄ちゃんがベタ惚れだし、「すまいる」で呉服屋の若旦那に気に入られたらしく、足繁く(あししげく)通ってくるとお妙が言っていた。商店街や飲み屋のおっさん連中の受けもいい。
だから、付き合ってたヤツいても全然おかしくねーんだよな…。今までどんなヤローと…っーか名前ちゃんはもう既にヤラれ…
アアアアア!!
イヤイヤイヤそれはない、彼女そんな感じしないし。
ほら、美人さんは高根の花だから、逆に身持ちが堅いっていうし。
俺も、なんでこんなに気になってるんだよ…俺は…親御さんからお預かりしているこっちの保護者として監視する義務があるっーか…。
「…さ…ん。ぎ……ん…さ…」
今、銀さんって言った?
「銀さ…。」
確かに呼んでる。
名前ちゃんの頭ン中で俺はどんな風に動いてるんだ?
オイオイオイ、続きが気になるじゃねーか。
「銀さん、かっこいい。」
とか
「銀さん、好き。」
とか
「銀さん、抱いて。」
…さすがにそれはねーよな。俺は積極的な女嫌いなんだよ。
っーか何で名前ちゃんが俺に惚れてる前提になってんの。
「銀…さ…。」
「な、何?名前ちゃん。」
彼女はそれっきり何も言わなかった。
所詮(しょせん)は寝言か。
…。
…。
…。
「銀さ…ん、ぎ…ん…さ…」
まどろみ始めた頃に名前ちゃんが俺の名を呼んだ。
「名前?」
「…。」
また寝言かよ。
…。
…。
…。
「銀さ…ん。」
「何?」
「…。」
いい加減寝かせろっての。
…。
…。
…。
「銀…さ…。」
あー、もうこれで何回目だよ。
「銀さん…。す…
「す」の後につく単語って「き」、つまり「好き」ぐらいしかねーよな。
もしかして、名前ちゃんは俺の事、好き?!
「な、何?」
「…。」
オィィィィ!
イイ所で寸止めするんじゃねェェェ。
俺はその晩、名前ちゃんのなまめかしい姿と思わせぶりな寝言のせいで殆ど眠ることが出来なかった。
2016年1月4日UP