February 2月14日 深夜 和室
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俺が長谷川さんと散々飲んで万事屋に帰ってきたのは、丑三つ時をとうに過ぎた頃だった。
結野アナによると、朝にかけて厳しい冷え込みが予想されるらしい。
実際、トイレの手洗いの水がひどく冷てェ。
風呂入るには足元がおぼつかねーし、とりあえずツラ洗って酔い覚ましにいちご牛乳でも飲もうと、俺は台所の扉を開けた。
「アレ?」
名前ちゃんが、長襦袢一枚の状態で台所の床に寝込んでいる。
オイオイオイ…。
彼女のすぐ脇には、振袖と帯と腰ひもがキレイに畳まれていた。
帯の上には帯留めと髪飾りが置いてあって、どういうわけか、辺りには小さい花びらが散らばっている。
ほどけた髪はゆるくウェーブが残り、一部は横向きの顔にかかっていた。
「名前ちゃ~ん。」
「コラ、起きろ。」
名前ちゃんは泥酔していて全く反応しない。
「ここで寝ると風邪ひいちまうぞ。」
体をゆすろうにも生地から体のラインがうっすら見えている。
そんな彼女を触るワケにいかねェ。
「オイ、寝るなら布団の上にしろ。」
すると、彼女は寝返りをうって仰向けになった。
「んん…ぅ。」
オィィィィィ!!
襦袢が完全にはだけてあらわになってるじゃねーかァァァ!
乱れた白い裾(すそ)から太ももが大胆にのぞいてやがるゥゥゥ!
コイツは反則だろーがァァァ!!
お、俺は見てませんんん!見てねェからな…!
俺は腰ひもがたたまれて振袖の上に置いてある理由をようやく理解した。
脱いでる途中で寝込んじまったのかよ!!
っーかここで脱ぐんじゃねェェェ。
今の名前ちゃんは、時代劇の悪代官が町娘の帯をクルクルはぎとって着物一枚脱がした状態から、更にひもを解いてはだけさせ、白くて透ける…最後に脱がす薄い着物が完全に見えるマジできわどい服装だ。
とりあえず、襟元を整えて腰ひもを結び直さねーと。
と、俺はひもを手に取り彼女の腰に手を伸ばしかけた。
― !
万が一神楽に見られたら、手ゴメにしてるって誤解されるじゃねーか。
ひざ蹴りじゃすまねェ…、八つ裂きにされて川に投げ込まれる。
こういう時の法則だと、襟に手を添えた時点で寝ぼけた神楽が絶対乱入してくる。
ど、どーするんだ…。
そうだ、神楽だ!
アイツに運ばせよう。
俺は押入れのふすまを開けて神楽をゆり動かした。
「神楽、オイ神楽!起きろって。」
神楽は全然起きてくれねェ。
「オイコラ起きやがれクソガキが!」
軽く引っぱたいても酢昆布娘は無反応だ。
業を煮やした俺は、押入れの反対側を開けて両足から引っ張りだそうとしたが、顔面にキックをくらったので、あきらめて台所へ戻った。
相変わらず名前ちゃんは寝入ったままだ。
床は冷えてるはずなのに、全然目覚める気配がねェ。
むやみに触る事が出来ねーので、俺は引き続き呼びかけた。
「名前ちゃ~ん。」
「お願いだから起きてくれませんか。」
「床で寝るな、風邪ひくから起きろ。」
「名前、起き…
― ちょっと待て。
ここで目を覚まされた場合、寝込みを襲ってると勘違いされる。
眠ったままの方がいろんな意味で好都合だ。
俺は薄目を開けた状態で、名前ちゃんのはだけた襟を整え、ひもを腰に回して結び直した。
そして、じっと眺めてるとムラムラするので、酒とタバコでいぶされた着物を脱いで悩ましげな姿の彼女にかけると、二人分の布団を敷きに行った。
寝床を用意して台所に戻ってくると、名前ちゃんは掛けてやったはずの着物を抱き枕にして熟睡している。
抱きつくのは俺が着てる時にやれっての。
着物をそーっと取り上げて全身をくるみ直すと、俺は体の下に手を入れてゆっくりと抱き上げた。
や、やわらけェェェ…。
香水をつけてるのか、ほんのりといい匂いが漂ってくる。
うちのお嬢さんは体重を気にしてるみてーで始終ダイエットをやっている。
全然普通っーか、身長の割には軽い方だと思うんだけど、女の事情はわからねェ。
布団までお姫様抱っこする任務を仰せつかった俺には、彼女のぬくもりといい香りを存分に堪能する権利がある。
でも、目を覚まされたらマズイと思ったので、すぐに和室に連れていった。
「ほら、寝ろ。」
そろそろと布団に降ろすと、着物で包んだまま仰向けに寝かせて掛布団をかけてやる。
名前ちゃんは万事屋で一番に起きて身支度をすませているから、すっぴんを拝んだことはねェ。
今夜の彼女は普段よりまつ毛が長い。「すまいる」に出勤する日はいつもよりきらびやかだ。
さっきまで無人だった和室は暖房が効いてねーから冷え切っている。
酔ってる俺は寝巻きに着替えるのが面倒になり、完全に照明を切ると布団にもぐりこんだ。
すぐ隣から規則正しい呼吸が聞こえてくる。
アレ?何で俺、布団を二枚敷いたんだっけ?
しかも隣にぴたーっと。隙間なく。
そ、そばにいるだけならいいよな…、触ってるワケじゃねーし。
近くで見守ってるだけだし。
見守り?俺を変態ゴリラストーカーと一緒にすんな
結野アナによると、朝にかけて厳しい冷え込みが予想されるらしい。
実際、トイレの手洗いの水がひどく冷てェ。
風呂入るには足元がおぼつかねーし、とりあえずツラ洗って酔い覚ましにいちご牛乳でも飲もうと、俺は台所の扉を開けた。
「アレ?」
名前ちゃんが、長襦袢一枚の状態で台所の床に寝込んでいる。
オイオイオイ…。
彼女のすぐ脇には、振袖と帯と腰ひもがキレイに畳まれていた。
帯の上には帯留めと髪飾りが置いてあって、どういうわけか、辺りには小さい花びらが散らばっている。
ほどけた髪はゆるくウェーブが残り、一部は横向きの顔にかかっていた。
「名前ちゃ~ん。」
「コラ、起きろ。」
名前ちゃんは泥酔していて全く反応しない。
「ここで寝ると風邪ひいちまうぞ。」
体をゆすろうにも生地から体のラインがうっすら見えている。
そんな彼女を触るワケにいかねェ。
「オイ、寝るなら布団の上にしろ。」
すると、彼女は寝返りをうって仰向けになった。
「んん…ぅ。」
オィィィィィ!!
襦袢が完全にはだけてあらわになってるじゃねーかァァァ!
乱れた白い裾(すそ)から太ももが大胆にのぞいてやがるゥゥゥ!
コイツは反則だろーがァァァ!!
お、俺は見てませんんん!見てねェからな…!
俺は腰ひもがたたまれて振袖の上に置いてある理由をようやく理解した。
脱いでる途中で寝込んじまったのかよ!!
っーかここで脱ぐんじゃねェェェ。
今の名前ちゃんは、時代劇の悪代官が町娘の帯をクルクルはぎとって着物一枚脱がした状態から、更にひもを解いてはだけさせ、白くて透ける…最後に脱がす薄い着物が完全に見えるマジできわどい服装だ。
とりあえず、襟元を整えて腰ひもを結び直さねーと。
と、俺はひもを手に取り彼女の腰に手を伸ばしかけた。
― !
万が一神楽に見られたら、手ゴメにしてるって誤解されるじゃねーか。
ひざ蹴りじゃすまねェ…、八つ裂きにされて川に投げ込まれる。
こういう時の法則だと、襟に手を添えた時点で寝ぼけた神楽が絶対乱入してくる。
ど、どーするんだ…。
そうだ、神楽だ!
アイツに運ばせよう。
俺は押入れのふすまを開けて神楽をゆり動かした。
「神楽、オイ神楽!起きろって。」
神楽は全然起きてくれねェ。
「オイコラ起きやがれクソガキが!」
軽く引っぱたいても酢昆布娘は無反応だ。
業を煮やした俺は、押入れの反対側を開けて両足から引っ張りだそうとしたが、顔面にキックをくらったので、あきらめて台所へ戻った。
相変わらず名前ちゃんは寝入ったままだ。
床は冷えてるはずなのに、全然目覚める気配がねェ。
むやみに触る事が出来ねーので、俺は引き続き呼びかけた。
「名前ちゃ~ん。」
「お願いだから起きてくれませんか。」
「床で寝るな、風邪ひくから起きろ。」
「名前、起き…
― ちょっと待て。
ここで目を覚まされた場合、寝込みを襲ってると勘違いされる。
眠ったままの方がいろんな意味で好都合だ。
俺は薄目を開けた状態で、名前ちゃんのはだけた襟を整え、ひもを腰に回して結び直した。
そして、じっと眺めてるとムラムラするので、酒とタバコでいぶされた着物を脱いで悩ましげな姿の彼女にかけると、二人分の布団を敷きに行った。
寝床を用意して台所に戻ってくると、名前ちゃんは掛けてやったはずの着物を抱き枕にして熟睡している。
抱きつくのは俺が着てる時にやれっての。
着物をそーっと取り上げて全身をくるみ直すと、俺は体の下に手を入れてゆっくりと抱き上げた。
や、やわらけェェェ…。
香水をつけてるのか、ほんのりといい匂いが漂ってくる。
うちのお嬢さんは体重を気にしてるみてーで始終ダイエットをやっている。
全然普通っーか、身長の割には軽い方だと思うんだけど、女の事情はわからねェ。
布団までお姫様抱っこする任務を仰せつかった俺には、彼女のぬくもりといい香りを存分に堪能する権利がある。
でも、目を覚まされたらマズイと思ったので、すぐに和室に連れていった。
「ほら、寝ろ。」
そろそろと布団に降ろすと、着物で包んだまま仰向けに寝かせて掛布団をかけてやる。
名前ちゃんは万事屋で一番に起きて身支度をすませているから、すっぴんを拝んだことはねェ。
今夜の彼女は普段よりまつ毛が長い。「すまいる」に出勤する日はいつもよりきらびやかだ。
さっきまで無人だった和室は暖房が効いてねーから冷え切っている。
酔ってる俺は寝巻きに着替えるのが面倒になり、完全に照明を切ると布団にもぐりこんだ。
すぐ隣から規則正しい呼吸が聞こえてくる。
アレ?何で俺、布団を二枚敷いたんだっけ?
しかも隣にぴたーっと。隙間なく。
そ、そばにいるだけならいいよな…、触ってるワケじゃねーし。
近くで見守ってるだけだし。
見守り?俺を変態ゴリラストーカーと一緒にすんな