January 1月31日 夜 スナック「すまいる」
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「合コンですか?もちろんいいですよ。」
あっさりOKの返事をもらえてしまった。
よっしゃァァァ!
「マジで!何人連れてくればいい?いつ?いつにする?」
「私はいつでも構わないし、何人でも大丈夫です。山崎さんとお友だちの都合に合わせます。」
いつでも構わないって、忙しい俺を気遣ってくれてるのかな。
「参ったな~、名前ちゃんかわいいから友だちも喜ぶよ~。沢山連れてきていい?」
「私もみんなに声かけちゃいますね。」
何だか、話がトントン拍子に進んでて怖いくらいだ。
「俺、断わられるんじゃないかって心配してたんだ。○○日とかどう?気合い入れていいヤツ連れてくるからさ。」
「店長に聞いてみないとわからないけど、○○日ですよね?『すまいる』でお待ちしてます。お友だちは大体何人ぐらいいらっしゃいます?お席のご用意があ…
そういうことだったのかよ!!
「あーあ、言わんこっちゃねェ。」
副長がやれやれと言った調子で、横を向くと煙をフーッと吐いた。
「副長、止めてくれたっていいじゃないですか~。」
「キャバクラ内で合コンの申し込みするほど山崎が世間知らずだと思ってなかった。」
一方、名前ちゃんは灰皿を取り換えに来た黒服と話をしている。
俺の心痛は知るよしもない。
「局長…、ここは俺を助けると思って参加してもらえませんか?」
「合コンに出たって知られたら、お妙さんに嫌われちゃう~。」
部下の将来より片思いの相手が大事なのかよ…だろうな。
「もともと嫌われてるんだから、何したって変わりゃしねーですぜ。」
「っーか近藤さん、『合コン』って今日やってることと同じじゃね?」
沖田隊長と副長が助け舟を出してくれたけど局長はかたくなに態度を変えない。
「俺はお妙さん一筋だから無理無理、絶対出ません!」
「そこを何とか~。」
申し込んだ以上キャンセルすると名前ちゃんに恥をかかせてしまうので、俺は再度頭を下げた。
「近藤さん、近藤さん。」
「えっ何?」
「男同士でこそこそ話しててずるいですよ~。お妙さん、もうすぐこっちに来るそうです。」
いつのまにか彼女は黒服との話を終えていた。
「ところで、姐御は合コンに参加するんですかィ?」
「だって、ここは『すまいる』ですよ。もちろんお妙さんも。」
「お妙さんも。」の一言で、局長の顔色が急に明るくなった。
「俺、近藤勲は参加しまーす!」
OKが出たところで、見送りを終えた姐さんがこっちに来るのが見えた。
という訳で、来週俺達は「合コン」をすることになった。普通の合コンとケタ違いに高くつく上、姐さんから来店人数のノルマを押し付けられた。
でも、万事屋の旦那に邪魔されず名前ちゃんと話せる絶好の機会だと思えば悪くない。
局長と姐さんが日取りを調整してるうちに名前ちゃんは他のテーブルに呼ばれ、役目を果たした俺達は店を後にした。
帰りの車中は、名前ちゃんの事でもちきりだった。
「近藤さんの手前黙っていやしたが、あの娘、おそらく記憶が戻ってますぜ。全く、ウチの大将のお人よしには頭が下がりまさァ。」
「俺もすべて思い出したと踏んでるんですが、たまさんには、はぐらかされてしまいました。」
再び余計なことを口走ってしまい、後部座席の副長に頭をはたかれた。
「あの娘、何故また江戸に来やがった。ザキ、からくりから何か聞いてねーか?」
「だから、はぐらかされたって言ったじゃないですか。」
「事故をきっかけに旦那とデキちまったんじゃないですかィ?」
「万事屋の旦那は惚れた女にキャバクラ勤めを許す程、寛大なお人じゃありませんよ。行きがかり上、居候させてるだけじゃないですか?」
「本人は無害なんだろうが、娘の背後関係がどうも引っかかって仕方ねェ。総悟はどう思う?」
沖田隊長はしばらく黙ってから口を開いた。
「さぁ、土方さんがわからねーことを俺がわかるはずねーでしょ。名字名前にとって江戸の水が性(しょう)に合ったのか…。あるいは、戻れなくなっちまった、ですかねェ。」
どういうことだ?
局長は「名前ちゃん」としか紹介していない。彼女も名乗っていない。
それなのに、沖田隊長はフルネームを記憶していた。
並の女をメス豚でひとくくりにするドS王子が個別認識している。
ってことは、彼女が捜査対象か特別な存在であることを示す。
沖田隊長は一体何を知ってしまったんだ?
名前ちゃんは…、何者なんだ?
「今の所、攘夷浪士との関係はなさそうですが、必要になったら接触するんでいつでも言ってください。彼女、家出人なんだし、一つや二つ隠しておきたい事情があるもんですよ。」
などと言いつつも、俺は万事屋の旦那の不在を狙って、名前ちゃんから話を聞き出せないかと頭の中で画策を始めていた。
主な関連エピソード
土方 →→→,Day5-1, →→,Day9-2, Day10,
沖田 Day1-6, Day5-1, →→→→→→→→ Day26
山崎 →→→,Day5-1, Day7, Day9-2,
2015年12月5日UP
あっさりOKの返事をもらえてしまった。
よっしゃァァァ!
「マジで!何人連れてくればいい?いつ?いつにする?」
「私はいつでも構わないし、何人でも大丈夫です。山崎さんとお友だちの都合に合わせます。」
いつでも構わないって、忙しい俺を気遣ってくれてるのかな。
「参ったな~、名前ちゃんかわいいから友だちも喜ぶよ~。沢山連れてきていい?」
「私もみんなに声かけちゃいますね。」
何だか、話がトントン拍子に進んでて怖いくらいだ。
「俺、断わられるんじゃないかって心配してたんだ。○○日とかどう?気合い入れていいヤツ連れてくるからさ。」
「店長に聞いてみないとわからないけど、○○日ですよね?『すまいる』でお待ちしてます。お友だちは大体何人ぐらいいらっしゃいます?お席のご用意があ…
そういうことだったのかよ!!
「あーあ、言わんこっちゃねェ。」
副長がやれやれと言った調子で、横を向くと煙をフーッと吐いた。
「副長、止めてくれたっていいじゃないですか~。」
「キャバクラ内で合コンの申し込みするほど山崎が世間知らずだと思ってなかった。」
一方、名前ちゃんは灰皿を取り換えに来た黒服と話をしている。
俺の心痛は知るよしもない。
「局長…、ここは俺を助けると思って参加してもらえませんか?」
「合コンに出たって知られたら、お妙さんに嫌われちゃう~。」
部下の将来より片思いの相手が大事なのかよ…だろうな。
「もともと嫌われてるんだから、何したって変わりゃしねーですぜ。」
「っーか近藤さん、『合コン』って今日やってることと同じじゃね?」
沖田隊長と副長が助け舟を出してくれたけど局長はかたくなに態度を変えない。
「俺はお妙さん一筋だから無理無理、絶対出ません!」
「そこを何とか~。」
申し込んだ以上キャンセルすると名前ちゃんに恥をかかせてしまうので、俺は再度頭を下げた。
「近藤さん、近藤さん。」
「えっ何?」
「男同士でこそこそ話しててずるいですよ~。お妙さん、もうすぐこっちに来るそうです。」
いつのまにか彼女は黒服との話を終えていた。
「ところで、姐御は合コンに参加するんですかィ?」
「だって、ここは『すまいる』ですよ。もちろんお妙さんも。」
「お妙さんも。」の一言で、局長の顔色が急に明るくなった。
「俺、近藤勲は参加しまーす!」
OKが出たところで、見送りを終えた姐さんがこっちに来るのが見えた。
という訳で、来週俺達は「合コン」をすることになった。普通の合コンとケタ違いに高くつく上、姐さんから来店人数のノルマを押し付けられた。
でも、万事屋の旦那に邪魔されず名前ちゃんと話せる絶好の機会だと思えば悪くない。
局長と姐さんが日取りを調整してるうちに名前ちゃんは他のテーブルに呼ばれ、役目を果たした俺達は店を後にした。
帰りの車中は、名前ちゃんの事でもちきりだった。
「近藤さんの手前黙っていやしたが、あの娘、おそらく記憶が戻ってますぜ。全く、ウチの大将のお人よしには頭が下がりまさァ。」
「俺もすべて思い出したと踏んでるんですが、たまさんには、はぐらかされてしまいました。」
再び余計なことを口走ってしまい、後部座席の副長に頭をはたかれた。
「あの娘、何故また江戸に来やがった。ザキ、からくりから何か聞いてねーか?」
「だから、はぐらかされたって言ったじゃないですか。」
「事故をきっかけに旦那とデキちまったんじゃないですかィ?」
「万事屋の旦那は惚れた女にキャバクラ勤めを許す程、寛大なお人じゃありませんよ。行きがかり上、居候させてるだけじゃないですか?」
「本人は無害なんだろうが、娘の背後関係がどうも引っかかって仕方ねェ。総悟はどう思う?」
沖田隊長はしばらく黙ってから口を開いた。
「さぁ、土方さんがわからねーことを俺がわかるはずねーでしょ。名字名前にとって江戸の水が性(しょう)に合ったのか…。あるいは、戻れなくなっちまった、ですかねェ。」
どういうことだ?
局長は「名前ちゃん」としか紹介していない。彼女も名乗っていない。
それなのに、沖田隊長はフルネームを記憶していた。
並の女をメス豚でひとくくりにするドS王子が個別認識している。
ってことは、彼女が捜査対象か特別な存在であることを示す。
沖田隊長は一体何を知ってしまったんだ?
名前ちゃんは…、何者なんだ?
「今の所、攘夷浪士との関係はなさそうですが、必要になったら接触するんでいつでも言ってください。彼女、家出人なんだし、一つや二つ隠しておきたい事情があるもんですよ。」
などと言いつつも、俺は万事屋の旦那の不在を狙って、名前ちゃんから話を聞き出せないかと頭の中で画策を始めていた。
主な関連エピソード
土方 →→→,Day5-1, →→,Day9-2, Day10,
沖田 Day1-6, Day5-1, →→→→→→→→ Day26
山崎 →→→,Day5-1, Day7, Day9-2,
2015年12月5日UP