Day1-3 10月10日 黄昏(たそがれ)大江戸病院
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「え~、脳に異常はありません、軽い頭部打撲ですね。ここ数日は頭がズキズキ痛むと思うので、頓服の痛み止めを出しておきます。痛くなったら飲んで頂いて結構です、1日4回までね。薬と薬の間は最低4時間開けてください。一緒に処方する胃薬と合わせて飲んでください。あ、今夜はお風呂入らないでね、2~3日はシャワーで済ませるようにね。手足の傷は処置した通りです、骨折はありません、お大事に。」
脳の輪切り画像と手足のレントゲン写真を指しながら、ちょんまげを結った男性医師は、ゆっくりとした口調で丁寧に説明してくれた。
ちょんまげはこの際突っ込まないでおこう。
傍らで、志村くんが乗り出すように説明を聞いている。
お医者さんが診断結果を話し終えたところでほっと溜息をついていた。
お医者さんのPHSに電話が入り、看護師さんからジェスチャーで診察室を出るよう促された。
私たちは会釈をしてから部屋をあとにした。
診察室の外の待合ロビーには、私をはねた銀髪のお兄さんと、黒い制服の三人組が到着していた。
彼は、くわえタバコのお兄さんと何やらぼそぼそ話し込んでいる。
夜更けの病院のロビーには私たち以外誰もいない。
だから二人の声は響くけど、話の内容まではわからなかった。
壁側の長イスに腰掛けるようすすめてから、志村くんは小走りで四人を呼びに行った。
銀髪のお兄さんが三人にさきがけて、足早に駆け寄ってくる。
名字さん、この度は、けがを負わせてしまい本当にすみませんでした。」
イスから立ち上がろうとする私を制して、深々とお辞儀をしながら名刺を差し出した。
名刺に、< 万事屋 坂田銀時 >
とだけ書かれてある。ばんじや?ばんごとや?
どう読むのかわからない。
名刺に視線を落としていると、私が怒りのあまり、顔を見たくないと思ったのか、坂田さんは、「本当にすみませんでした。」と再び頭を下げた。
様子をうかがうように私の顔をのぞき込んで、「あの、お怪我の方は…」と尋ねてくる。
「ほら、この通り大したことなかったです、頭は異常なくて、骨も折れてないし。でも、全身打ちつけたから、あざだらけで痛いけど。」
「私の方こそ急に飛び出して悪かったです。頭、上げてください。」
坂田さんは、やっと頭を上げた。
「それと、お願いがあるんですが。」
「な、何でしょう、なんなりと言ってください。」
「お店に無事を伝えたいので、携帯電話を貸してもらえますか?」
脳の輪切り画像と手足のレントゲン写真を指しながら、ちょんまげを結った男性医師は、ゆっくりとした口調で丁寧に説明してくれた。
ちょんまげはこの際突っ込まないでおこう。
傍らで、志村くんが乗り出すように説明を聞いている。
お医者さんが診断結果を話し終えたところでほっと溜息をついていた。
お医者さんのPHSに電話が入り、看護師さんからジェスチャーで診察室を出るよう促された。
私たちは会釈をしてから部屋をあとにした。
診察室の外の待合ロビーには、私をはねた銀髪のお兄さんと、黒い制服の三人組が到着していた。
彼は、くわえタバコのお兄さんと何やらぼそぼそ話し込んでいる。
夜更けの病院のロビーには私たち以外誰もいない。
だから二人の声は響くけど、話の内容まではわからなかった。
壁側の長イスに腰掛けるようすすめてから、志村くんは小走りで四人を呼びに行った。
銀髪のお兄さんが三人にさきがけて、足早に駆け寄ってくる。
名字さん、この度は、けがを負わせてしまい本当にすみませんでした。」
イスから立ち上がろうとする私を制して、深々とお辞儀をしながら名刺を差し出した。
名刺に、< 万事屋 坂田銀時 >
とだけ書かれてある。ばんじや?ばんごとや?
どう読むのかわからない。
名刺に視線を落としていると、私が怒りのあまり、顔を見たくないと思ったのか、坂田さんは、「本当にすみませんでした。」と再び頭を下げた。
様子をうかがうように私の顔をのぞき込んで、「あの、お怪我の方は…」と尋ねてくる。
「ほら、この通り大したことなかったです、頭は異常なくて、骨も折れてないし。でも、全身打ちつけたから、あざだらけで痛いけど。」
「私の方こそ急に飛び出して悪かったです。頭、上げてください。」
坂田さんは、やっと頭を上げた。
「それと、お願いがあるんですが。」
「な、何でしょう、なんなりと言ってください。」
「お店に無事を伝えたいので、携帯電話を貸してもらえますか?」