Day4-3 10月13日 深夜 万事屋 ソファー
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これで、よかったのか?
ニロはすっかり冷めてしまっていた。
「温めなおしてくるわ。」
心の澱(おり)をすべてぶちまけたせいか、二回目のニロを運んできた時には幾分冷静になっているようだった。
毛布を頭からかぶるのはやめて、普通に体にかけている。
明らかに落ち着いてきている。
再び名前さんの隣に腰掛けた。
近すぎたか?
さっき隣に座った時、彼女は座り直して俺から少し離れた。
でも、今度は離れる事はなかった。
「ありがとう、銀さん。」
「気にすんなって。」
マグカップに息を吹きかけてゆっくり飲んでる。
まつ毛、長ェな。
「面白ェ話があんだけど、聞くか?」
「うん。」
やっとこっちを向いてくれた。
俺を意識して、すぐにタオルで顔を覆ってしまったけど。
「俺、記憶喪失になったことあんの、アイツらから聞いた?」
「新八くんが電車の中で話してくれた。万事屋が解散して、銀さんが工場に勤めて、その、ジャス、ジャスなんとかを作ってたって。」
「ジャスタウェイ。」
「ジャスタウェイって何?」
「ジャスタウェイはジャスタウェイ以外の何物でもない。ジャスタウェイ以上でも以下でもない。」
それから俺は事の顛末(てんまつ)を面白おかしく語りだした。
名前さんはうなずいたり、笑ったり、楽しそうに聞いてくれた。
「それで、バーゲンダッシュで本来の銀さんがよみがえってきたのにお妙のダークマターで…」
「う…ん…」
「あっ、ダークマターっーのは、」
「…」
寄りかかられた肩がちょっとばっかし重くなった。
名前さんはようやく寝入ったようだ。
どうして女の子はいい匂いがするんだ?
サラサラの髪の毛が肩にかかる。
触りてェ。
毛布ごしに感じる体のぬくもり。
俺に全て預けて眠ってる。
ヤ…ヤベェ。
っーか、何ムラムラしてんだよオレ。
ヤベーよ、これじゃ10代の盛りまくってるガキと変わんねーよ。
大体、俺が今まで読んできたマンガでは、こういう時手を出すとロクな目にあわねーって決まってるんだよ。
アレ?なんで手を出すこと前提になってんの?
いやいやいやいや銀さんはいやらしいことなんて生まれて一度も考えたことない紳士だし、青少年のモヤモヤした葛藤とは一切無縁な、町一番のフェミニストで通ってるから!
さて、眠るとするか。
っーか寝るからな!!
寒ィ。
毛布持ってくりゃよかったな。
向かいのソファーにあるけど、眠り始めた彼女を起こすのは気が引ける。
秋の一夜に寝巻きだけじゃ冷えちまうが、名前さんのいい匂いとぬくもりで十分お釣りがくる。我慢だ。
明日こそはバッグを返そう。
「おやすみ、名前さん。今度こそいい夢みろよ。」
2014年12月29日UP
ニロはすっかり冷めてしまっていた。
「温めなおしてくるわ。」
心の澱(おり)をすべてぶちまけたせいか、二回目のニロを運んできた時には幾分冷静になっているようだった。
毛布を頭からかぶるのはやめて、普通に体にかけている。
明らかに落ち着いてきている。
再び名前さんの隣に腰掛けた。
近すぎたか?
さっき隣に座った時、彼女は座り直して俺から少し離れた。
でも、今度は離れる事はなかった。
「ありがとう、銀さん。」
「気にすんなって。」
マグカップに息を吹きかけてゆっくり飲んでる。
まつ毛、長ェな。
「面白ェ話があんだけど、聞くか?」
「うん。」
やっとこっちを向いてくれた。
俺を意識して、すぐにタオルで顔を覆ってしまったけど。
「俺、記憶喪失になったことあんの、アイツらから聞いた?」
「新八くんが電車の中で話してくれた。万事屋が解散して、銀さんが工場に勤めて、その、ジャス、ジャスなんとかを作ってたって。」
「ジャスタウェイ。」
「ジャスタウェイって何?」
「ジャスタウェイはジャスタウェイ以外の何物でもない。ジャスタウェイ以上でも以下でもない。」
それから俺は事の顛末(てんまつ)を面白おかしく語りだした。
名前さんはうなずいたり、笑ったり、楽しそうに聞いてくれた。
「それで、バーゲンダッシュで本来の銀さんがよみがえってきたのにお妙のダークマターで…」
「う…ん…」
「あっ、ダークマターっーのは、」
「…」
寄りかかられた肩がちょっとばっかし重くなった。
名前さんはようやく寝入ったようだ。
どうして女の子はいい匂いがするんだ?
サラサラの髪の毛が肩にかかる。
触りてェ。
毛布ごしに感じる体のぬくもり。
俺に全て預けて眠ってる。
ヤ…ヤベェ。
っーか、何ムラムラしてんだよオレ。
ヤベーよ、これじゃ10代の盛りまくってるガキと変わんねーよ。
大体、俺が今まで読んできたマンガでは、こういう時手を出すとロクな目にあわねーって決まってるんだよ。
アレ?なんで手を出すこと前提になってんの?
いやいやいやいや銀さんはいやらしいことなんて生まれて一度も考えたことない紳士だし、青少年のモヤモヤした葛藤とは一切無縁な、町一番のフェミニストで通ってるから!
さて、眠るとするか。
っーか寝るからな!!
寒ィ。
毛布持ってくりゃよかったな。
向かいのソファーにあるけど、眠り始めた彼女を起こすのは気が引ける。
秋の一夜に寝巻きだけじゃ冷えちまうが、名前さんのいい匂いとぬくもりで十分お釣りがくる。我慢だ。
明日こそはバッグを返そう。
「おやすみ、名前さん。今度こそいい夢みろよ。」
2014年12月29日UP