Day3-1 10月12日 午後 万事屋 珍客
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風呂敷には桐箱の他に紙袋がはいっていた。
開けると小型のバッグが現れる。彼女もきっと喜ぶだろう。
もし、財布があるなら、住所がわかる免許証などが入っているに違いない。
これで親や職場とも連絡が取れるはずだ。
っーか、ヅラが一本電話入れりゃよかったんじゃね?
記憶喪失の娘さんを万事屋で預かってますって。
ヅラはたもとから白手袋を取り出し、慣れた様子で手にはめるとバッグを手に取る。
ファスナーを開くと、俺の視線に気づいたのか一瞬目が合う。
「見知らぬ男がご婦人の持ち物を暴いて、いやらしくまさぐっていては、さぞかし不快だろうと思ってな。俺なりの配慮だ。」
「いやらしく、って付け加える必要なくね?」
「銀時、コイツを見ろ。」
財布を取り出すと、中身の紙幣、硬貨、キャッシュカード、免許証などを机の端から等間隔で手際よく並べていく。
「オイ…何がしたいんだ?」
紙幣を渡される。
「論より証拠だ。」
ザン切り頭のおっさんと、ちょびヒゲのおっさんと、髪を結った幸薄そうな女性が肖像画のお札だ。
「ババアの見立て通り、地球の外から来たってわけか。」
「ハズレだ。ならコレはどうだ、銀時。」
運転免許証を渡される。
「別に、極フツーの免許証だろ。」
「じっくり観察するんだな。」
「何コレ??有効期限が平成?聞いたことねーんだけど。それに住所が “東京都”ってどこだよ?」
「見た目はそっくりだが元号が違うのだ。なお、江戸に東京という住所は存在しない。」
ヅラは優越感に浸った顔をして腕組みをしている。
妙な表記の免許証を机の上に戻して、並べられたキャッシュカードを凝視する。
どれも聞いたことねー銀行だ。
「“ゆうちょ”とか“みずほ”とか、おおかた異国の銀行だろ。」
「漢字ひらがなカタカナを使っているのは、宇宙広しと言えど、この国しかない。」
「ヅラ、持って回った言い方しないではっきり言いやがれ。」
「率直に言おう、名前殿は我々とは違う世界からやってきた人間だ。」
開けると小型のバッグが現れる。彼女もきっと喜ぶだろう。
もし、財布があるなら、住所がわかる免許証などが入っているに違いない。
これで親や職場とも連絡が取れるはずだ。
っーか、ヅラが一本電話入れりゃよかったんじゃね?
記憶喪失の娘さんを万事屋で預かってますって。
ヅラはたもとから白手袋を取り出し、慣れた様子で手にはめるとバッグを手に取る。
ファスナーを開くと、俺の視線に気づいたのか一瞬目が合う。
「見知らぬ男がご婦人の持ち物を暴いて、いやらしくまさぐっていては、さぞかし不快だろうと思ってな。俺なりの配慮だ。」
「いやらしく、って付け加える必要なくね?」
「銀時、コイツを見ろ。」
財布を取り出すと、中身の紙幣、硬貨、キャッシュカード、免許証などを机の端から等間隔で手際よく並べていく。
「オイ…何がしたいんだ?」
紙幣を渡される。
「論より証拠だ。」
ザン切り頭のおっさんと、ちょびヒゲのおっさんと、髪を結った幸薄そうな女性が肖像画のお札だ。
「ババアの見立て通り、地球の外から来たってわけか。」
「ハズレだ。ならコレはどうだ、銀時。」
運転免許証を渡される。
「別に、極フツーの免許証だろ。」
「じっくり観察するんだな。」
「何コレ??有効期限が平成?聞いたことねーんだけど。それに住所が “東京都”ってどこだよ?」
「見た目はそっくりだが元号が違うのだ。なお、江戸に東京という住所は存在しない。」
ヅラは優越感に浸った顔をして腕組みをしている。
妙な表記の免許証を机の上に戻して、並べられたキャッシュカードを凝視する。
どれも聞いたことねー銀行だ。
「“ゆうちょ”とか“みずほ”とか、おおかた異国の銀行だろ。」
「漢字ひらがなカタカナを使っているのは、宇宙広しと言えど、この国しかない。」
「ヅラ、持って回った言い方しないではっきり言いやがれ。」
「率直に言おう、名前殿は我々とは違う世界からやってきた人間だ。」