Day1-4 10月10日 日没 パトカーに乗車
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なわけない。
ここじゃない、絶対違う。
私たちはパトカーを降りて、坂田さん、志村くんと合流した。
皆に促されるままに、あたりを歩いて確かめたけど、街角は豹変していた。
店は消えて、隣の神社も様変わりしていた。
同じなのは名称と樹齢数百年のご神木だけで、お社の大きさが全然違う。
目の前の神社は、どでかい。
私の知ってる「神社」は、小さな鳥居とお社だけの、こじんまりとした神社だ。
かつては莫大な土地を所有していたものの、戦後の区画整理で土地のほぼ全てを手放したと聞いている。
ご神木は残されたけど、庭は木を取り囲む最低限のスペースだ。
子どもたちが遊べる境内や、おみくじとかお守りを売る社務所はない。
いやいやいや、何かの間違いだよね?
「お店は男坂の方かな?そっちに回ってみる?」
山崎さんに言われるままに、私はクルマに乗り込んだ。
パトカーは、神社のあるブロックをゆっくりした速度で、ぐるぐる回ってくれたけど、懐かしい景色なんて全然ない、むしろ初めて見る建物ばかり。
首を横に振るばかりの私の様子を見てあきらめたのか、通りを何周かして、山崎さんは最初に止まった神社の脇でパトカーを停車させた。
パトカーで周回してる間、坂田さんと志村くんは、周辺の商店に聞きこみを済ませていた。
でも、神社の両隣は、コインパーキングと老舗の佃煮屋で、ケーキ屋が存在したことはないらしい。
通りの付近にもケーキ屋はないと言っていた。
こんなの絶対おかしいよ。
「名字さん、お店の電話番号言って。」
「03-XXXX-XXXX」
カーナビがエラーになる。
「おい、データ古いんじゃねーのか。」
「副長、昨今は自動更新ですよ。」
「でかい地図積んであったろ、そっち出せ。」
坂田さんと志村くんが地図を見るためにパトカーの後部座席に乗り込む。
5人がクルマの中で地図を覗き込む形になる。かなりきゅうくつだ。
山崎さんが表紙に「江戸」と印字された大きな地図を取り出した。
江戸?
江戸??
江戸???