きみと謳う日常を
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昨日、委員会が終わるとすぐに何も言わず京谷くんは帰ってしまった。
『部活は行ってねぇ』
どういうことだろうか。バレーやってるって言った時も間があったし、聞いてはいけないことだったのかもしれない。怒らせちゃったかな・・・。
◇
翌朝、コンビニで栄養素の入ったゼリー飲料を2つ買って学校に向かった。昨日のお詫びのしるしに、京谷くんにあげようと思ったのだ。
自分の机で本を読んで待っていると、朝のホームルーム10分前に京谷くんはやって来た。どかっと机に鞄を置き、椅子を引いて座る。ごそごそ鞄を漁っている京谷くんが一段落するのを待って立ち上がると、京谷くんに話しかけた。手には今朝のコンビニ袋を持って。
「おはよう、京谷くん!昨日はごめんね!」
一息にそう言うと両手でビニール袋を差し出した。
「・・・あ?何のことだ」
上目遣いで私を睨む京谷くん。怖じ気づいたが、思っていることをきちんと言いたかった。
「昨日、部活のこととか、余計なこと聞いちゃったから・・・」
「別に普通の会話だろ」
そう言って京谷くんビニール袋を受け取ると、中を覗いた。確かに、部活の話は当たり障りなく普通のはずだ。またビビりの癖が出てしまったか。でも京谷くんがあの時何か考え込んでいたのも事実だと思う。
「これくれんのか」
「あ、うん、あげる!運動するし、食べたりするよね・・・?」
よく考えたらお詫びの品が栄養素入りゼリーなんて変なのでは、と今さら気付いた。ずれてる。私ってずれてる。
脳内で反省会をしていると、京谷くんが紙パックを差し出してきた。
「これやる」
「え」
「牛乳買おうとして間違えた」
差し出されたそれは、飲むヨーグルトだった。京谷くんの机を見ると、確かに紙パックの牛乳が置いてある。
「あ、ありがとう・・・」
「おう」
私は京谷くんから紙パックを受け取った。ゼリーのお返しってことかな。でもお詫びのお礼とかもらっちゃっていいの?
京谷くんの不思議な行動に疑問を持ちつつも、京谷くんは話は終わったと言わんばかりに前を向いて私のあげたゼリーをちゅーっと吸っていたので、私はいろいろ聞くのを諦めて自分の席に着き、もらった飲むヨーグルトをちゅーっと吸うのだった。
何はともあれ、京谷くんが怒ってなくてよかった。
2019.3.9
『部活は行ってねぇ』
どういうことだろうか。バレーやってるって言った時も間があったし、聞いてはいけないことだったのかもしれない。怒らせちゃったかな・・・。
◇
翌朝、コンビニで栄養素の入ったゼリー飲料を2つ買って学校に向かった。昨日のお詫びのしるしに、京谷くんにあげようと思ったのだ。
自分の机で本を読んで待っていると、朝のホームルーム10分前に京谷くんはやって来た。どかっと机に鞄を置き、椅子を引いて座る。ごそごそ鞄を漁っている京谷くんが一段落するのを待って立ち上がると、京谷くんに話しかけた。手には今朝のコンビニ袋を持って。
「おはよう、京谷くん!昨日はごめんね!」
一息にそう言うと両手でビニール袋を差し出した。
「・・・あ?何のことだ」
上目遣いで私を睨む京谷くん。怖じ気づいたが、思っていることをきちんと言いたかった。
「昨日、部活のこととか、余計なこと聞いちゃったから・・・」
「別に普通の会話だろ」
そう言って京谷くんビニール袋を受け取ると、中を覗いた。確かに、部活の話は当たり障りなく普通のはずだ。またビビりの癖が出てしまったか。でも京谷くんがあの時何か考え込んでいたのも事実だと思う。
「これくれんのか」
「あ、うん、あげる!運動するし、食べたりするよね・・・?」
よく考えたらお詫びの品が栄養素入りゼリーなんて変なのでは、と今さら気付いた。ずれてる。私ってずれてる。
脳内で反省会をしていると、京谷くんが紙パックを差し出してきた。
「これやる」
「え」
「牛乳買おうとして間違えた」
差し出されたそれは、飲むヨーグルトだった。京谷くんの机を見ると、確かに紙パックの牛乳が置いてある。
「あ、ありがとう・・・」
「おう」
私は京谷くんから紙パックを受け取った。ゼリーのお返しってことかな。でもお詫びのお礼とかもらっちゃっていいの?
京谷くんの不思議な行動に疑問を持ちつつも、京谷くんは話は終わったと言わんばかりに前を向いて私のあげたゼリーをちゅーっと吸っていたので、私はいろいろ聞くのを諦めて自分の席に着き、もらった飲むヨーグルトをちゅーっと吸うのだった。
何はともあれ、京谷くんが怒ってなくてよかった。
2019.3.9