無自覚な小悪魔!?
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「ゼブラ、テメッ! 何(ニ)すんだ!」
「ああん? 俺の前でチョーシに乗った真似するからだろ」
「俺(レ)の邪魔をするお前(マ)が一番チョーシに乗ってんだろ!」
「ンだとぉ!?」
あ~……サニーとゼブラの言い争いが始まった。サニーってゼブラが相手だと結構ケンカっ早くなっちゃうよね。
「止めたほうがいいのかな?」
「ほっといて構わないよ。いつものことだしね」
「ココさん」
「とはいえ、巻き込まれるわけにもいかないから僕らは少し離れておこうか」
言い争いする二人のそばを離れ、ココさんは私にジュースを差し出してくれた。こうやって自然な動作をできるのは、ココさんが元から紳士だからこそだよね。
「あれ? よく見たらココさんも少しメイクしてます?」
「まあね。サニーに『中途半端なのも調和じゃねーし!』と言われてさ……。僕の意見なんて総無視でセットしてくれたんだ」
「へ~。でも、ココさんのカッコよさがさらに際立ってますね! 吸血鬼だからかな? なんか色気みたいのもあるっていうか」
もし公共の場だったら、あっという間にココさんは女性ファンに囲まれていただろう。それほど今日のココさんはいつもよりカッコよかった。いや、いつもカッコいいけどね!
「そう? なら……」
ココさんはフッと笑うと、少し屈んで私の耳元で息を吹きかけるように……。
「……僕を魅了して止まない小悪魔さん。その透き通るような白い首筋から、僕に君のおいしそうな血をいただけるかな?」
「えっ!?」
ココさんの甘い囁きとかどこの乙女ゲーム!? ボンッていう効果音がつくくらい私は絶対顔が真っ赤になったよ!
《ココ! テメェもチョーシに乗ってんじゃねぇ!》
「おっと」
「わー!」
またしても音弾が飛んできた! っていうか、今度はサニーもこっちを睨んでない!?
「ココォ! お前(マ)、抜け駆けとか何(ニ)美(ツク)しくねーことしてんだし!」
「おや? さっきその抜け駆けとやらをしたのはどっちかな?」
あれ? 珍しくココさんが言い争いをしている。あっ、珍しいと言えば――。
「さっきからゼブラ、どうしたの? サニーもココさんもチョーシに乗ったことしてた?」
「ああ? お前全然気づいてねぇのか」
「だから何が?」
さっきから音弾を飛ばしているゼブラの謎の行動に首を傾げると、ゼブラは「チッ!」と舌打ちし、そして――。
「むぐっ!?」
「いいから食ってろ」
私の口にいきなりスイートポテトを入れた。このスイートポテトは飾りも兼ねて生クリームを少し付けているから、口の周りに付いてしまった。
ハンカチでそれを取ろうとすると、ゼブラが大きな親指で一気に私の口周りの生クリームを拭い取り、ペロッと食べてしまった。……食べた!?
「な、何してんのゼブラ! 自分で取ったのに!」
「フンッ。メイクしてるせいか? 妙な味がしやがる」
「だったら食うなー!」
なんだか恥ずかしくなってしまった私は、急いでその場から去った。ハロウィンのせいか!? ゼブラの行動がおかしい!
……瑞貴が去ったあとのココとサニーとゼブラ。
「へぇ。僕たちが言い争っている間に、ゼブラがあんな行動をするとはね」
「キモッ! ゼブラのくせにキモッ!」
「余計な世話だ!」
「それにしても……こんなに僕たちを夢中にしてしまうなんて、お姫様は本当に小悪魔なのかな?」
「無自覚なのがタチワリィけどな」
「ケッ」
……美食屋四天王と呼ばれる自分たちが、まさか同じ女性を好きになって争うなんて庭時代じゃ考えられなかっただろう。
――残りのトリコと小松さんの元へ行ったら、トリコの周りにあるテーブルの料理が全部なくなってしまった。
「あー! うまかった! んじゃ、もうひとテーブル行くか」
「まだ食べるんですか!? ちゃんとみなさんの分を考えてくださいよー!」
「……相変わらずの大食漢だね、トリコってば」
トリコとゼブラの食欲を考えて小松さんと多めに作ったんだけど、こうもアッサリとテーブルの上の皿を空にされると、いっそのこと清々しいよ。
「ああん? 俺の前でチョーシに乗った真似するからだろ」
「俺(レ)の邪魔をするお前(マ)が一番チョーシに乗ってんだろ!」
「ンだとぉ!?」
あ~……サニーとゼブラの言い争いが始まった。サニーってゼブラが相手だと結構ケンカっ早くなっちゃうよね。
「止めたほうがいいのかな?」
「ほっといて構わないよ。いつものことだしね」
「ココさん」
「とはいえ、巻き込まれるわけにもいかないから僕らは少し離れておこうか」
言い争いする二人のそばを離れ、ココさんは私にジュースを差し出してくれた。こうやって自然な動作をできるのは、ココさんが元から紳士だからこそだよね。
「あれ? よく見たらココさんも少しメイクしてます?」
「まあね。サニーに『中途半端なのも調和じゃねーし!』と言われてさ……。僕の意見なんて総無視でセットしてくれたんだ」
「へ~。でも、ココさんのカッコよさがさらに際立ってますね! 吸血鬼だからかな? なんか色気みたいのもあるっていうか」
もし公共の場だったら、あっという間にココさんは女性ファンに囲まれていただろう。それほど今日のココさんはいつもよりカッコよかった。いや、いつもカッコいいけどね!
「そう? なら……」
ココさんはフッと笑うと、少し屈んで私の耳元で息を吹きかけるように……。
「……僕を魅了して止まない小悪魔さん。その透き通るような白い首筋から、僕に君のおいしそうな血をいただけるかな?」
「えっ!?」
ココさんの甘い囁きとかどこの乙女ゲーム!? ボンッていう効果音がつくくらい私は絶対顔が真っ赤になったよ!
《ココ! テメェもチョーシに乗ってんじゃねぇ!》
「おっと」
「わー!」
またしても音弾が飛んできた! っていうか、今度はサニーもこっちを睨んでない!?
「ココォ! お前(マ)、抜け駆けとか何(ニ)美(ツク)しくねーことしてんだし!」
「おや? さっきその抜け駆けとやらをしたのはどっちかな?」
あれ? 珍しくココさんが言い争いをしている。あっ、珍しいと言えば――。
「さっきからゼブラ、どうしたの? サニーもココさんもチョーシに乗ったことしてた?」
「ああ? お前全然気づいてねぇのか」
「だから何が?」
さっきから音弾を飛ばしているゼブラの謎の行動に首を傾げると、ゼブラは「チッ!」と舌打ちし、そして――。
「むぐっ!?」
「いいから食ってろ」
私の口にいきなりスイートポテトを入れた。このスイートポテトは飾りも兼ねて生クリームを少し付けているから、口の周りに付いてしまった。
ハンカチでそれを取ろうとすると、ゼブラが大きな親指で一気に私の口周りの生クリームを拭い取り、ペロッと食べてしまった。……食べた!?
「な、何してんのゼブラ! 自分で取ったのに!」
「フンッ。メイクしてるせいか? 妙な味がしやがる」
「だったら食うなー!」
なんだか恥ずかしくなってしまった私は、急いでその場から去った。ハロウィンのせいか!? ゼブラの行動がおかしい!
……瑞貴が去ったあとのココとサニーとゼブラ。
「へぇ。僕たちが言い争っている間に、ゼブラがあんな行動をするとはね」
「キモッ! ゼブラのくせにキモッ!」
「余計な世話だ!」
「それにしても……こんなに僕たちを夢中にしてしまうなんて、お姫様は本当に小悪魔なのかな?」
「無自覚なのがタチワリィけどな」
「ケッ」
……美食屋四天王と呼ばれる自分たちが、まさか同じ女性を好きになって争うなんて庭時代じゃ考えられなかっただろう。
――残りのトリコと小松さんの元へ行ったら、トリコの周りにあるテーブルの料理が全部なくなってしまった。
「あー! うまかった! んじゃ、もうひとテーブル行くか」
「まだ食べるんですか!? ちゃんとみなさんの分を考えてくださいよー!」
「……相変わらずの大食漢だね、トリコってば」
トリコとゼブラの食欲を考えて小松さんと多めに作ったんだけど、こうもアッサリとテーブルの上の皿を空にされると、いっそのこと清々しいよ。