波乱万丈の中の幸せ
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アイスヘルやライフやホテルグルメを渡り、久々に帰宅したトリコの家は全てお菓子でできているせいで虫や動物が食べてしまい、見事になくなっていた。グルメ建築士・スマイルに新築を依頼し、家の材料になるお菓子を集め、完成するまで瑞貴の家に住むことになる。
瑞貴から出された条件は二つ――『食料は調達して来ること』、『(一応)嫁入り前なので瑞貴の部屋には入らないこと』だ。かくして二人の同居生活が始まったのだが……。
☆☆☆☆☆
「トリコ――ッ!!」
朝になると瑞貴の怒号が響き渡る。いつものことなので庭にいるテリーとオブサウルスは『またか』と思い欠伸をするのだった。家の中はというと……。
「あんた! 昨日の夜に仕込んでいたビーフシチュー食べたでしょ!」
「ス、スマン。どうも夜中に腹減って目が覚めてよ、いい匂いがしたモンだからひと口食ったらやめられなくて……」
「だからといって大鍋をスッカラカンにするんじゃない! 今日の夜には食べ頃だったのに!」
トリコの食欲は熟知していたとはいえ、初日からトリコに冷蔵庫も食料庫もスッカラカンにされるわ、調達したそばからなくなるわ、仕込みした料理は夜中の内になくなってしまう……食糧難が続くばかりだ。
「幸い朝食の分は……うん、残ってるね。今日はライ麦パン、サラダ、赤毛ブタのベーコンとプラチナアスパラを炒めて……五つ子卵の目玉焼きでも作ろうか」
「俺は二十人前くれ!」
「あんたはちったあ反省しろ!」
口ではこう言うが瑞貴はトリコの注文通り二十人前は作ろうと用意を始めた。トリコもその間に食器を用意したりテーブルを拭いたり準備をしている。これは瑞貴の『働かざる者食うべからず』という教育の賜物である。
――トリコと一緒に暮らし始めると瑞貴は調理の手際も早くなってきた。しかし味を落とさないというこだわりもあり、最初は作ったそばからトリコに食べられてしまう日々だが、最近やっと共に食べ始めることがっきた。
「はい、完成!」
「おっ、うまそ~! 早く食べようぜ!」
「「いただきます」」
二人の食事量は傍から見ても正反対過ぎる。瑞貴は一般の量だがトリコはその何十倍以上はあり、しかも勢いよく食べていく。
「うっめー! 瑞貴が作るメシはホントうめーな! こりゃいつでも嫁に行けるぜ!」
「おいしそうに食べてくれるのは嬉しいけど、それは大げさだよ」
「いやマジだって。なんなら俺の嫁になるか?」
「そういうのはリンちゃんに言ってあげなさい」
遠回しのプロポーズでもズバッと斬られた。瑞貴はトリコのことを『異世界で生きていいと気づかせてくれた恩人』と思っているが、恋愛対象としてはまだ見ていない。しかもリンというトリコが好きな親友がいるのだ、尚更恋をしようとは思わないだろう。
朝食を食べ終えると二人はキッチンに並んでいた。瑞貴は食器を洗ってトリコは食器を拭いているが、朝食とはいえどトリコの食べる量がわかるくらい大量の洗い物があるので、瑞貴が一人暮らししていた間と違って時間がかかる。
「今日は私、ホテルグルメでセンチュリースープの仕込みに行ってくる。トリコはどうする?」
「そうだな、久々にトムんとこに行って食材を卸してくるか。ついでに晩メシ用の食材もハントしてくるな」
「うん、お願いね」
トリコは大量に食料を食べてしまうが、その分大量にハントしてくれる。条件にある『食材を調達して来ること』はちゃんと守ってくれるからこそ、瑞貴もそれを返すべく何十人前の注文が来ようと調理をしていたのだ。
瑞貴から出された条件は二つ――『食料は調達して来ること』、『(一応)嫁入り前なので瑞貴の部屋には入らないこと』だ。かくして二人の同居生活が始まったのだが……。
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「トリコ――ッ!!」
朝になると瑞貴の怒号が響き渡る。いつものことなので庭にいるテリーとオブサウルスは『またか』と思い欠伸をするのだった。家の中はというと……。
「あんた! 昨日の夜に仕込んでいたビーフシチュー食べたでしょ!」
「ス、スマン。どうも夜中に腹減って目が覚めてよ、いい匂いがしたモンだからひと口食ったらやめられなくて……」
「だからといって大鍋をスッカラカンにするんじゃない! 今日の夜には食べ頃だったのに!」
トリコの食欲は熟知していたとはいえ、初日からトリコに冷蔵庫も食料庫もスッカラカンにされるわ、調達したそばからなくなるわ、仕込みした料理は夜中の内になくなってしまう……食糧難が続くばかりだ。
「幸い朝食の分は……うん、残ってるね。今日はライ麦パン、サラダ、赤毛ブタのベーコンとプラチナアスパラを炒めて……五つ子卵の目玉焼きでも作ろうか」
「俺は二十人前くれ!」
「あんたはちったあ反省しろ!」
口ではこう言うが瑞貴はトリコの注文通り二十人前は作ろうと用意を始めた。トリコもその間に食器を用意したりテーブルを拭いたり準備をしている。これは瑞貴の『働かざる者食うべからず』という教育の賜物である。
――トリコと一緒に暮らし始めると瑞貴は調理の手際も早くなってきた。しかし味を落とさないというこだわりもあり、最初は作ったそばからトリコに食べられてしまう日々だが、最近やっと共に食べ始めることがっきた。
「はい、完成!」
「おっ、うまそ~! 早く食べようぜ!」
「「いただきます」」
二人の食事量は傍から見ても正反対過ぎる。瑞貴は一般の量だがトリコはその何十倍以上はあり、しかも勢いよく食べていく。
「うっめー! 瑞貴が作るメシはホントうめーな! こりゃいつでも嫁に行けるぜ!」
「おいしそうに食べてくれるのは嬉しいけど、それは大げさだよ」
「いやマジだって。なんなら俺の嫁になるか?」
「そういうのはリンちゃんに言ってあげなさい」
遠回しのプロポーズでもズバッと斬られた。瑞貴はトリコのことを『異世界で生きていいと気づかせてくれた恩人』と思っているが、恋愛対象としてはまだ見ていない。しかもリンというトリコが好きな親友がいるのだ、尚更恋をしようとは思わないだろう。
朝食を食べ終えると二人はキッチンに並んでいた。瑞貴は食器を洗ってトリコは食器を拭いているが、朝食とはいえどトリコの食べる量がわかるくらい大量の洗い物があるので、瑞貴が一人暮らししていた間と違って時間がかかる。
「今日は私、ホテルグルメでセンチュリースープの仕込みに行ってくる。トリコはどうする?」
「そうだな、久々にトムんとこに行って食材を卸してくるか。ついでに晩メシ用の食材もハントしてくるな」
「うん、お願いね」
トリコは大量に食料を食べてしまうが、その分大量にハントしてくれる。条件にある『食材を調達して来ること』はちゃんと守ってくれるからこそ、瑞貴もそれを返すべく何十人前の注文が来ようと調理をしていたのだ。