これも平和な日?
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――力でスタージュンに敵うわけもなく、私は結局されるがままに引っ張られた。いざとなったらブレスレットを薙刀にして逃げる隙を少しでも見つけないと。……と、思っていたんだが。
「…………」
「クレープは嫌いか?」
「いや、好きだけども……」
「金のことなら気にするな。私の奢りだ」
何故か私の手にはイチゴクレープがあり、ちなみにスタージュンの手にはナッツクレープがある。一応今の所敵意はないみたいだし、目的を聞いてみよう。
「……なんでここにいるの?」
「休暇だ」
「美食會にも休暇があるんだ……」
美食會ってブラック社会のイメージがあったからな……。原作でボスのために食事の間でも呼び出されて料理を作るシーンとかあったし、スタージュンは副料理長だから尚更休みがないと思ってた。
「それを利用してここに来た。前にも言ったが、私はある食材を探している」
「ああ。そういえばそんなこと言ってたね。それがここにあるの?」
「灯台もと暗しと言うだろう。私も記憶の味だけを頼りに食材を探しているんだ。案外近くにあるかもしれないと思い、ここに来てみたのだ」
なるほど、確かに一理ある。思いがけない所に欲しい物や探し物があったっていうのは、よくあることだから。
「で、私を連れて来たのは?」
「私がお前と一緒にいたかったから、と言ったらどうする?」
「何が目的だよ!?」
「冗談だから構えるな。見かけた顔がいたから声をかけたら、先ほどからの鬱陶しい視線が治まったからな」
なんだ、女性たちの視線をスタージュンは気づいていたのか。てか私を道連れにするな!
「私の用事が終わるまで一緒にいてもらおう」
「『一緒にいてもらおう』って、私に拒否権は!?」
「ない」
「即答かよ!」
人の拒否権に関してはIGOも美食會もロクなのがいねぇ! 小松さんもときどきトリコの味方になること多いし! この世界はそんな人ばっかなのか!?
「ただの食べ歩きと思ってくれればいい。安心しろ、今回は純粋に食事をしに来ただけだ」
「……私も用事があるから、それに付き合ってくれるなら」
「決まりだな」
フッと笑ったスタージュンは文句ナシにカッコよかった。戦闘意思がないからそう思えるだけだ! うん、きっとそうだ!
☆☆☆☆☆
それからめぼしい食材や調味料を使っている店を見つけ、それをスタージュンと食べていく。ちなみに『私が付き合わせているのだからな』と言って全部スタージュンの奢りである。
時には個人で食べたり、時には分けっこして食べたり……平和だ。スゴく嬉しいんだけど相手が相手なので違和感があるなぁ。
グイッ。
「えっ?」
また考えごとをしていたらスタージュンに肩を抱かれた。一瞬何事かと思ったら、前方からチャラい男たちが余所見をしながらこっちに来ていたので、あのまま私が歩いていたら間違いなくぶつかっていただろう。
「あ、ありがとう」
「ああ」
お礼を言うとスタージュンは肩から手を離してくれた。引き寄せたときも気遣ってくれたのか、優しかったなぁ。
「…………」
「クレープは嫌いか?」
「いや、好きだけども……」
「金のことなら気にするな。私の奢りだ」
何故か私の手にはイチゴクレープがあり、ちなみにスタージュンの手にはナッツクレープがある。一応今の所敵意はないみたいだし、目的を聞いてみよう。
「……なんでここにいるの?」
「休暇だ」
「美食會にも休暇があるんだ……」
美食會ってブラック社会のイメージがあったからな……。原作でボスのために食事の間でも呼び出されて料理を作るシーンとかあったし、スタージュンは副料理長だから尚更休みがないと思ってた。
「それを利用してここに来た。前にも言ったが、私はある食材を探している」
「ああ。そういえばそんなこと言ってたね。それがここにあるの?」
「灯台もと暗しと言うだろう。私も記憶の味だけを頼りに食材を探しているんだ。案外近くにあるかもしれないと思い、ここに来てみたのだ」
なるほど、確かに一理ある。思いがけない所に欲しい物や探し物があったっていうのは、よくあることだから。
「で、私を連れて来たのは?」
「私がお前と一緒にいたかったから、と言ったらどうする?」
「何が目的だよ!?」
「冗談だから構えるな。見かけた顔がいたから声をかけたら、先ほどからの鬱陶しい視線が治まったからな」
なんだ、女性たちの視線をスタージュンは気づいていたのか。てか私を道連れにするな!
「私の用事が終わるまで一緒にいてもらおう」
「『一緒にいてもらおう』って、私に拒否権は!?」
「ない」
「即答かよ!」
人の拒否権に関してはIGOも美食會もロクなのがいねぇ! 小松さんもときどきトリコの味方になること多いし! この世界はそんな人ばっかなのか!?
「ただの食べ歩きと思ってくれればいい。安心しろ、今回は純粋に食事をしに来ただけだ」
「……私も用事があるから、それに付き合ってくれるなら」
「決まりだな」
フッと笑ったスタージュンは文句ナシにカッコよかった。戦闘意思がないからそう思えるだけだ! うん、きっとそうだ!
☆☆☆☆☆
それからめぼしい食材や調味料を使っている店を見つけ、それをスタージュンと食べていく。ちなみに『私が付き合わせているのだからな』と言って全部スタージュンの奢りである。
時には個人で食べたり、時には分けっこして食べたり……平和だ。スゴく嬉しいんだけど相手が相手なので違和感があるなぁ。
グイッ。
「えっ?」
また考えごとをしていたらスタージュンに肩を抱かれた。一瞬何事かと思ったら、前方からチャラい男たちが余所見をしながらこっちに来ていたので、あのまま私が歩いていたら間違いなくぶつかっていただろう。
「あ、ありがとう」
「ああ」
お礼を言うとスタージュンは肩から手を離してくれた。引き寄せたときも気遣ってくれたのか、優しかったなぁ。