美と料理は一緒
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「それとね、私が料理人を目指しているのはもう一つ理由があるの」
「理由ですか?」
仕込みを終えた小松さんがコンロの火を止め、私も調理器具を片付けている中で思わず微笑みながら話す。
「私が作った料理をね、みんなが『おいしい』って笑顔で食べてくれるのが嬉しいんだ」
子供の頃に私が誰でも作れるパンケーキを作って出したとき、リンや四天王のみんなが喜んでくれた。特にトリコやゼブラが取り合いまでして、その間にココとリンがちゃっかり食べていたんだよね。ずいぶん前なのにとても感動したのを今でも覚えている。
「料理がうまくできたこと、盛り付けが綺麗にできたこと……それだけでも充分嬉しいことなのに、食べてくれた人が嬉しそうに、楽しそうに食べてくれるときが、一番私が感動する瞬間でもある。きっとそれが今でも料理を続ける一番の理由だと思う」
「瑞貴さん……」
ガシッ!
「わかります! 瑞貴さんの気持ち、僕もわかります!」
「こ、小松さん?」
突然涙を流しながら私の両手を握る小松さんに、逆に私がびっくりしてしまった。
「僕も料理をするとき、いろんな技術を身に付けられるときも嬉しいし、危険だけど未知の食材に巡り合えたときは嬉しいです。そしてそれを調理した僕の料理を食べてくれる、みなさんの笑顔は僕も一番嬉しいときなんです!」
「うん、小松さんの作る料理はとてもおいしいよ。だってトリコとコンビを組んでいるのに、私もコンビになってほしいなって思っちゃうから」
「え、ええっ!?」
今度は私が驚かせた番だったらしく、小松さんは両手はそのままだけど驚きの声を上げた。そういえば原作と違ってデスフォールのときもそんなこと言ってなかったもんね。だけど私の本心でもある。
「小松さんの食材に対するひたむきな姿勢、食べてくれる人のことを考えている優しさ、全てが料理に詰められているから。ひと口食べただけで伝わっているよ」
「あ、ありがとうございます。じゃ、じゃあ! 料理に関しては僕を遠慮なく頼ってください! コンビにはなれませんが瑞貴さんの力になります!」
「フフッ、ありがとう」
なんだか頼もしい師匠ができたって感じだな。背は私が高いけど小松さんは年上だし、料理人歴も長いせいかな?
(料理のことなら……トリコさんたち相手でも、僕が絶対負けないって思うことですから!)
……小松が瑞貴を妹としてではなく一人の女性として想っている四天王相手に、全てにおいて負けているわけではないとわかって少し自信がついた瞬間でもあった。
あとがき→
「理由ですか?」
仕込みを終えた小松さんがコンロの火を止め、私も調理器具を片付けている中で思わず微笑みながら話す。
「私が作った料理をね、みんなが『おいしい』って笑顔で食べてくれるのが嬉しいんだ」
子供の頃に私が誰でも作れるパンケーキを作って出したとき、リンや四天王のみんなが喜んでくれた。特にトリコやゼブラが取り合いまでして、その間にココとリンがちゃっかり食べていたんだよね。ずいぶん前なのにとても感動したのを今でも覚えている。
「料理がうまくできたこと、盛り付けが綺麗にできたこと……それだけでも充分嬉しいことなのに、食べてくれた人が嬉しそうに、楽しそうに食べてくれるときが、一番私が感動する瞬間でもある。きっとそれが今でも料理を続ける一番の理由だと思う」
「瑞貴さん……」
ガシッ!
「わかります! 瑞貴さんの気持ち、僕もわかります!」
「こ、小松さん?」
突然涙を流しながら私の両手を握る小松さんに、逆に私がびっくりしてしまった。
「僕も料理をするとき、いろんな技術を身に付けられるときも嬉しいし、危険だけど未知の食材に巡り合えたときは嬉しいです。そしてそれを調理した僕の料理を食べてくれる、みなさんの笑顔は僕も一番嬉しいときなんです!」
「うん、小松さんの作る料理はとてもおいしいよ。だってトリコとコンビを組んでいるのに、私もコンビになってほしいなって思っちゃうから」
「え、ええっ!?」
今度は私が驚かせた番だったらしく、小松さんは両手はそのままだけど驚きの声を上げた。そういえば原作と違ってデスフォールのときもそんなこと言ってなかったもんね。だけど私の本心でもある。
「小松さんの食材に対するひたむきな姿勢、食べてくれる人のことを考えている優しさ、全てが料理に詰められているから。ひと口食べただけで伝わっているよ」
「あ、ありがとうございます。じゃ、じゃあ! 料理に関しては僕を遠慮なく頼ってください! コンビにはなれませんが瑞貴さんの力になります!」
「フフッ、ありがとう」
なんだか頼もしい師匠ができたって感じだな。背は私が高いけど小松さんは年上だし、料理人歴も長いせいかな?
(料理のことなら……トリコさんたち相手でも、僕が絶対負けないって思うことですから!)
……小松が瑞貴を妹としてではなく一人の女性として想っている四天王相手に、全てにおいて負けているわけではないとわかって少し自信がついた瞬間でもあった。
あとがき→