パートナーとの出会い
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【ウォーロングとの出会い】
人間界に来て三年後、海岸で私は捕獲レベル22のエビフライと対決していた。長期戦が苦手な奴なのか、沖へ逃げようとするエビフライを私は風舞を使い飛んで追いかけた。
「逃がすか! 疾風乱舞!!」
あちこち飛び回るから厄介なエビフライの周りの海を、疾風乱舞で叩きつけて水飛沫を上げて包囲網を作った。怯んで動けなくなったエビフライを一気に叩く!
「疾風斬!!」
〈ピオオッ!〉
特大の疾風斬をぶつけると、それがトドメとなった。一度海の中に叩きつけられたエビフライが浮き上がったとき、すっかり目を回していた。
「よっしゃー! 今日は特大海老フライだ~! これだけあればライトニングフェニックスも一緒に食べられるし――」
ザバアッ!
〈ギュアアッ!〉
バクッ。
「……えっ?」
海から現れたワニ――アーマーガララがエビフライをひと口で食べた。あまりの光景に思わず唖然としていると、完全にエビフライを飲み込んだのかアーマーガララは満足そうな顔をしている。……だけどね、私は全然違う。
「コラー! あんたね、人の獲物を横取りするとは何事よ! しかも倒したあとの奴を!」
〈…………〉
私が指差して文句を言っていたら、アーマーガララはジッと私を見たあと……。
〈ギュア……〉
なんと半目の上に鼻で笑いやがったのだ。カチンときた私は海に潜ろうとしたアーマーガララに向かって薙刀を振り上げる。
「竜巻乱舞――っ!!」
〈ギュアアアッ!?〉
怒りのパワーも相まっていたおかげでアーマーガララは浜辺まで飛んで行き、さらに浜辺の近くに生えていた大木に体を叩きつけられた。獲物を横取りされた恨みは大きいんだよ!
とはいえエビフライは獲れなかったし、もうすぐ夕方にもなるから今日は冷蔵庫にある食材でなんとか食べようと私は浜辺に着地して帰ろうとした。
〈ギュアアッ!〉
「ん?」
まだ何か文句あるのかと思ったら、アーマーガララは私に向かって目を閉じて頭を下げた。ワニだから頭が下がっているのか微妙な感じだけど。
「何? ごめんなさいってこと?」
〈ギュアッ!〉
アーマーガララは私に擦り寄ってきた。心なしか目がキラキラしているような……まるで『ONE PIECE』に出てくるクンフージュゴンみたいな……。
「まさか仲間にしてくれとかそういうの?」
〈ギュアアッ!〉
勢いよく返事もしてくれた。正直言ってめんどくさいので私は風舞を最大限に使って「ごめんねー!」と言ってその場から逃げた。
――だけどその後、孤島や浜辺でハントをすることがあれば何故か行く先々で現れ、その度に私のハントの手伝いをしてくれる上に『褒めて褒めて!』と言わんばかりに懐いて来るので私が折れるしかなかった。アーマーガララって凶暴な種族じゃなかったっけと私は首を傾げていた。