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「本当に、話していただけか?」
「えっ?」
「ほ、本当よ?」
「ケンカとかしていないし……」
「じゃあ、どんな話をしていたか教えてくれ」
「「「…………」」」
ジッと見つめる守の視線に女子生徒は黙った。エイリア学園の事件で瞳子姉さんが責められたときと同じだ。
守は瞳子姉さんがスパイかと疑われても、多勢に加勢するんじゃなくて瞳子姉さんに真実かどうかと問いかけていた。みんなを平等に見る『キャプテン』としての癖かもしれないけど、今もこうして一人一人の意見を聞こうとしている。
女子生徒たちは守の視線に気圧されているのか、後ろめたさがあるのか、冷や汗をかいたり目線を逸らしたり口ごもったりしている。何も言わないことで守は次に私に顔を向けた。
「瑞貴、ここで何をしていたんだ?」
「「「っ!」」」
「!」
守がこっちに顔を向けたから自分たちを見なくなり、その隙に女子生徒たちは私に視線で圧をかけてくる。その顔は如実に『言うんじゃない』と言っていた。真実を言うべきだと頭ではわかっているけど、『ここで本当のことを言ったらまた何かされるんじゃないか』と心が怯えていて、言葉どころか声も出て来なかった。
ギュッ。
「大丈夫だ。ゆっくりでいいからさ」
「あっ……」
いつの間にか握っていた私の拳に、守は両手で包んでくれた。トリップして相棒になって今まで支えてくれた暖かさを思い出すと、さっきまで出なかった声が自然と出てきた。
不思議とさっきまで女子生徒によって起こされた不安はなくなったけど、もし彼女たちの言っていることが真実だったらどうしようと迷う。こういうとき、私は心が弱いんだと思い知らされる。
「守。私は、サッカー部にいらない……?」
「そんなことない」
「迷惑とかじゃない……?」
「誰も思っていない。もちろん俺もだ」
「っ、これからも…私…サッカー部にいて……いいの……?」
「当たり前だ!」
今まで出て来なかった涙が緊張が解れると共に出て来ながらも言葉を続けると、守は私が元の世界からずっと憧れていた太陽のような笑顔を向けてくれた。
「あ…りが…とう……!」
「オウッ」
嗚咽が出るのをこらえながらもお礼を言うと、ポンポンっと私の頭を叩く守の優しい手にも嬉し涙をさらに誘う。
次いで守は女子生徒たちに顔を向ける。そこにいた彼女たちは逃げ損ねたのか、動けなかったのかわからないけど、守の意識が自分たちに来たことでビクッと肩を震わせた。
「今のでなんとなくわかった。だから、俺がサッカー部を代表として言わせてもらう」
「「「…………!」」」
「瑞貴は俺たち雷門中サッカー部の大事な奴だ! 今度傷つけたら許さないからな!」
「っ……」
「い、行こう……」
「ねっ……」
堂々と宣言した守に彼女たちはバツが悪くなって、視線をウロウロさせながらどこかへ行ってしまった。
三人が見えなくなったのを確認した守は、私の手をギュッと握って来た。
「保健室、行こうぜ。目が真っ赤だから冷やさなくちゃな」
「うん……!」
そのまま守の手に引かれると、さっきまで動かなかった私の足も動いて彼に付いて行った。
――保健室に行って冷やしてもらっても、午後の授業までは完全に目の赤みが引かなかった。教室に戻ると一郎太や秋ちゃんたちはびっくりして何があったのか聞いて来たけど、実際手を出されていないし彼女たちが私に何を言って来たのか証拠はないから「なんでもない」と告げた。守も私の心情を察したのか何も言わなかった。
ちなみにその後、誰から聞いたのか噂にでもないったのかわからないけど、部活では他クラスのみんなまでも私を心配して逐一気にかけてくれた。
今日この日、仲間の存在と居場所を改めて大切に思った日だった。
あとがき→
「えっ?」
「ほ、本当よ?」
「ケンカとかしていないし……」
「じゃあ、どんな話をしていたか教えてくれ」
「「「…………」」」
ジッと見つめる守の視線に女子生徒は黙った。エイリア学園の事件で瞳子姉さんが責められたときと同じだ。
守は瞳子姉さんがスパイかと疑われても、多勢に加勢するんじゃなくて瞳子姉さんに真実かどうかと問いかけていた。みんなを平等に見る『キャプテン』としての癖かもしれないけど、今もこうして一人一人の意見を聞こうとしている。
女子生徒たちは守の視線に気圧されているのか、後ろめたさがあるのか、冷や汗をかいたり目線を逸らしたり口ごもったりしている。何も言わないことで守は次に私に顔を向けた。
「瑞貴、ここで何をしていたんだ?」
「「「っ!」」」
「!」
守がこっちに顔を向けたから自分たちを見なくなり、その隙に女子生徒たちは私に視線で圧をかけてくる。その顔は如実に『言うんじゃない』と言っていた。真実を言うべきだと頭ではわかっているけど、『ここで本当のことを言ったらまた何かされるんじゃないか』と心が怯えていて、言葉どころか声も出て来なかった。
ギュッ。
「大丈夫だ。ゆっくりでいいからさ」
「あっ……」
いつの間にか握っていた私の拳に、守は両手で包んでくれた。トリップして相棒になって今まで支えてくれた暖かさを思い出すと、さっきまで出なかった声が自然と出てきた。
不思議とさっきまで女子生徒によって起こされた不安はなくなったけど、もし彼女たちの言っていることが真実だったらどうしようと迷う。こういうとき、私は心が弱いんだと思い知らされる。
「守。私は、サッカー部にいらない……?」
「そんなことない」
「迷惑とかじゃない……?」
「誰も思っていない。もちろん俺もだ」
「っ、これからも…私…サッカー部にいて……いいの……?」
「当たり前だ!」
今まで出て来なかった涙が緊張が解れると共に出て来ながらも言葉を続けると、守は私が元の世界からずっと憧れていた太陽のような笑顔を向けてくれた。
「あ…りが…とう……!」
「オウッ」
嗚咽が出るのをこらえながらもお礼を言うと、ポンポンっと私の頭を叩く守の優しい手にも嬉し涙をさらに誘う。
次いで守は女子生徒たちに顔を向ける。そこにいた彼女たちは逃げ損ねたのか、動けなかったのかわからないけど、守の意識が自分たちに来たことでビクッと肩を震わせた。
「今のでなんとなくわかった。だから、俺がサッカー部を代表として言わせてもらう」
「「「…………!」」」
「瑞貴は俺たち雷門中サッカー部の大事な奴だ! 今度傷つけたら許さないからな!」
「っ……」
「い、行こう……」
「ねっ……」
堂々と宣言した守に彼女たちはバツが悪くなって、視線をウロウロさせながらどこかへ行ってしまった。
三人が見えなくなったのを確認した守は、私の手をギュッと握って来た。
「保健室、行こうぜ。目が真っ赤だから冷やさなくちゃな」
「うん……!」
そのまま守の手に引かれると、さっきまで動かなかった私の足も動いて彼に付いて行った。
――保健室に行って冷やしてもらっても、午後の授業までは完全に目の赤みが引かなかった。教室に戻ると一郎太や秋ちゃんたちはびっくりして何があったのか聞いて来たけど、実際手を出されていないし彼女たちが私に何を言って来たのか証拠はないから「なんでもない」と告げた。守も私の心情を察したのか何も言わなかった。
ちなみにその後、誰から聞いたのか噂にでもないったのかわからないけど、部活では他クラスのみんなまでも私を心配して逐一気にかけてくれた。
今日この日、仲間の存在と居場所を改めて大切に思った日だった。
あとがき→