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「もう先生も来るんだけど……課題、大丈夫?」
「あー!」
考えていたせいですっかり忘れていたのか、守はすぐに課題に取りかかった。まあ、結局先生が先に到着してしまったから間に合わなかったけど。
――昼休みになって私は教室だけじゃなく校舎も出て部室棟の近くへと向かった。手に持っているのはあのとき見つけた封筒で、その中の便箋にはこんなことが書いてあった。
『昼休みに部室棟へ一人で来なさい。このことは他言無用』
命令形な内容は、私が元の世界で起こった過去を思い出させる。
「本当に一人で来たのね」
「サッカー部の誰にも言わなかったのは褒めてあげる」
「それとも余裕があるからかしら?」
待ち構えていたのは三人の女子生徒。顔は見たことがあるから同級生なのはわかるけど同じクラスの生徒じゃない。
「あの、私はあなたたちと面識がないんですが何用でしょうか?」
「白々しい! 私たちはあんたに身の程ってのを教えに来たのよ!」
「マネージャーよりもいい気になっているあんたにね!」
「まさか本当に逆ハーレムを作ってるの!? 超キモいんだけど!」
早々に始まった罵詈雑言に大体のことを察した。
今のサッカー部には元陸上部のエースの一郎太や、転校生でイケメンの修也と有人と一哉とシャドウがいるし、真一やマックスも一部から人気もあるし、守もGKやキャプテンとして成長したしどこか可愛い見た目のせいか狙う女子が出ているとも。おまけにマネージャー三人がいるといえど、選手は女子が私一人だから傍からだと『男に囲まれてチヤホヤされている』と見えるみたい。
☆☆☆☆☆
そして冒頭に戻る。エイリア学園事件では塔子ちゃんとリカちゃんも一緒だったし、エイリア学園にも女子選手はいたから『女子は私一人』という概念がいつの間にか忘れていた。
「あんたさ、何様?」
「ちょーっとサッカーができるからって、サッカー部のお姫様気取り?」
「他の人たちが迷惑してるの気づかないわけ?」
この言葉は元の世界でも聞いたことがある。当時の学校であらぬ噂を流されてサッカー部を辞める前にも同じように何度か呼び出されて、そこにいた女子生徒たちに言われた。反論すれば「生意気!」と言われて手を出されそうになったり、噂は誤解だと言っても「嘘ばっかり」と逆に私が嘘吐き呼ばわりされた。
それを思い出したせいか、今の私は何か言うことができなかった。反論すればまた同じように悪者扱いされるし、手を出せばサッカー部全体にも迷惑がかかる。せっかく見つけた私の大好きなサッカーができる居場所を失いたくない……!
過去のトラウマも同時に思い出したせいか、足も動かず、何も言えないまま、彼女たちの気が済むまで私は黙って耐えるしかなかった……。
「これ以上惨めになる前にサッカー部辞めたらどうよ!」
「あんたが今まで取って来た得点だって、周りの選手のサポートのおかげでしょ!」
「自分一人で取ったなんて、何いい気になってんの!」
「っ……!」
タッタッタッタッ――!
「――いた!」
「「「「!?」」」」
唇を噛みしめたあと聞こえた足音と大きな声に、私だけじゃなく目の前の女子生徒たちも顔を向ける。そこには今まで走り回っていたのか汗を流した守がいた。
「何やってんだ?」
「や、やだ円堂くん」
「私たち、井上さんとちょっとお話していただけよ」
「ねっ? そうでしょ?」
守が来たことで女子生徒たちは焦って慌てて笑顔を取り繕い、挙げ句に私に同意を求めて来た。
一方的とはいえ確かに『話』しかしていないし直接的に何もされていない。だけど、さっきまで言われた罵詈雑言は私の心にもダメージを与えていたから、試合のときと違って弱気になった私は頷こうとすると――。
「あー!」
考えていたせいですっかり忘れていたのか、守はすぐに課題に取りかかった。まあ、結局先生が先に到着してしまったから間に合わなかったけど。
――昼休みになって私は教室だけじゃなく校舎も出て部室棟の近くへと向かった。手に持っているのはあのとき見つけた封筒で、その中の便箋にはこんなことが書いてあった。
『昼休みに部室棟へ一人で来なさい。このことは他言無用』
命令形な内容は、私が元の世界で起こった過去を思い出させる。
「本当に一人で来たのね」
「サッカー部の誰にも言わなかったのは褒めてあげる」
「それとも余裕があるからかしら?」
待ち構えていたのは三人の女子生徒。顔は見たことがあるから同級生なのはわかるけど同じクラスの生徒じゃない。
「あの、私はあなたたちと面識がないんですが何用でしょうか?」
「白々しい! 私たちはあんたに身の程ってのを教えに来たのよ!」
「マネージャーよりもいい気になっているあんたにね!」
「まさか本当に逆ハーレムを作ってるの!? 超キモいんだけど!」
早々に始まった罵詈雑言に大体のことを察した。
今のサッカー部には元陸上部のエースの一郎太や、転校生でイケメンの修也と有人と一哉とシャドウがいるし、真一やマックスも一部から人気もあるし、守もGKやキャプテンとして成長したしどこか可愛い見た目のせいか狙う女子が出ているとも。おまけにマネージャー三人がいるといえど、選手は女子が私一人だから傍からだと『男に囲まれてチヤホヤされている』と見えるみたい。
☆☆☆☆☆
そして冒頭に戻る。エイリア学園事件では塔子ちゃんとリカちゃんも一緒だったし、エイリア学園にも女子選手はいたから『女子は私一人』という概念がいつの間にか忘れていた。
「あんたさ、何様?」
「ちょーっとサッカーができるからって、サッカー部のお姫様気取り?」
「他の人たちが迷惑してるの気づかないわけ?」
この言葉は元の世界でも聞いたことがある。当時の学校であらぬ噂を流されてサッカー部を辞める前にも同じように何度か呼び出されて、そこにいた女子生徒たちに言われた。反論すれば「生意気!」と言われて手を出されそうになったり、噂は誤解だと言っても「嘘ばっかり」と逆に私が嘘吐き呼ばわりされた。
それを思い出したせいか、今の私は何か言うことができなかった。反論すればまた同じように悪者扱いされるし、手を出せばサッカー部全体にも迷惑がかかる。せっかく見つけた私の大好きなサッカーができる居場所を失いたくない……!
過去のトラウマも同時に思い出したせいか、足も動かず、何も言えないまま、彼女たちの気が済むまで私は黙って耐えるしかなかった……。
「これ以上惨めになる前にサッカー部辞めたらどうよ!」
「あんたが今まで取って来た得点だって、周りの選手のサポートのおかげでしょ!」
「自分一人で取ったなんて、何いい気になってんの!」
「っ……!」
タッタッタッタッ――!
「――いた!」
「「「「!?」」」」
唇を噛みしめたあと聞こえた足音と大きな声に、私だけじゃなく目の前の女子生徒たちも顔を向ける。そこには今まで走り回っていたのか汗を流した守がいた。
「何やってんだ?」
「や、やだ円堂くん」
「私たち、井上さんとちょっとお話していただけよ」
「ねっ? そうでしょ?」
守が来たことで女子生徒たちは焦って慌てて笑顔を取り繕い、挙げ句に私に同意を求めて来た。
一方的とはいえ確かに『話』しかしていないし直接的に何もされていない。だけど、さっきまで言われた罵詈雑言は私の心にもダメージを与えていたから、試合のときと違って弱気になった私は頷こうとすると――。