十年間の培った想い
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「こ、心の準備ができないじゃん!」
「心の準備ができたらいいのか?」
「そうじゃなーい!」
とりあえず玄関から上がり、手洗いうがいを終えた瑞貴はリビングに行く。夕飯だけでなく洗濯物も取り込んでくれたのも驚いた。
「ねぇ、どうしたの? 急にこんなことしてきて」
「何が?」
「だからその……キ…キス……とか。昔は照れていたくせに」
エイリア学園時代に塔子が頬キスしたら顔全体が赤くなっていたし、中学と高校時代は照れくさそうにお互い笑った記憶がある。しかし海外に行ってからは円堂からすることが多くなっている。
「確かにそうなんだが、海外に行くと挨拶も同然だから日常茶飯事ってくらい見てきたんだよな」
「あ、挨拶……! まさか守も……!?」
「いやいやいや! 俺はキスもハグも受け付けないって! 俺がそうしたいって思ったり、してほしいって思うのは瑞貴だけだからな。それに俺も疑問だったんだ。チームの中には既婚者もいたからヤキモチ妬かないのかって」
――円堂が海外の仲間の一人にそう問えば、こう返ってきた。
『俺たちは日常だから慣れたけど、奥さんや子供は違うぜ。なんていうか……「大好き」や「愛してる」って気持ちが溢れ出るから、それを伝えたいって気持ちでやるんだ』
「そう聞けば納得したよ。俺も瑞貴が大好きだし、サッカーとは違う気持ちの伝え方を瑞貴だけにしたいんだ」
「守……」
「ただ単に俺がキスしたいってのもあるけど」
「っ、バカ!」
一瞬感動してしまったが、最後の言葉で台無しにしてしまった。それすらも照れ隠しなのは、赤い顔で証明しているので円堂は笑うだけだ。
「さっ、夕飯にするか。仕込みはしているからすぐにできる。今日は瑞貴が主役なんだから待っててくれ」
「あっ、うん」
鼻歌を歌いながらキッチンに行く円堂の背を見て、瑞貴は温子との会話を思い出した。
『瑞貴ちゃんだけよ。あの子にあんな顔をさせたのも、そう思えるようになったのも』
(守を変えたのが私なら、私を変えたのも守なんだよね……)
元の世界が原因で個人でサッカーするのが好きだったのに、仲間とサッカーがしたいと思ったのも。原作や友情の崩壊を恐れて恋心を封じ込めたのに、どうしようもなく好きになってしまったのも。瑞貴にとって何もかもが円堂が初めてだ。
「できたぞー! 俺特製のカレーだ!」
「おいしそ~!」
「サラダも用意してあるぜ。おかわりもあるからな!」
「うん!」
自分の前にカレーを置いてニカッと笑う円堂に、瑞貴も同じように笑顔を返した。
休みが終わればまた離れ離れになるのは承知済みだ。それでも会える度に新しい一面が見れるし、こうして一緒に入れる時間の大切さがよくわかるので、二人は幸せいっぱいだった。
あとがき→
「心の準備ができたらいいのか?」
「そうじゃなーい!」
とりあえず玄関から上がり、手洗いうがいを終えた瑞貴はリビングに行く。夕飯だけでなく洗濯物も取り込んでくれたのも驚いた。
「ねぇ、どうしたの? 急にこんなことしてきて」
「何が?」
「だからその……キ…キス……とか。昔は照れていたくせに」
エイリア学園時代に塔子が頬キスしたら顔全体が赤くなっていたし、中学と高校時代は照れくさそうにお互い笑った記憶がある。しかし海外に行ってからは円堂からすることが多くなっている。
「確かにそうなんだが、海外に行くと挨拶も同然だから日常茶飯事ってくらい見てきたんだよな」
「あ、挨拶……! まさか守も……!?」
「いやいやいや! 俺はキスもハグも受け付けないって! 俺がそうしたいって思ったり、してほしいって思うのは瑞貴だけだからな。それに俺も疑問だったんだ。チームの中には既婚者もいたからヤキモチ妬かないのかって」
――円堂が海外の仲間の一人にそう問えば、こう返ってきた。
『俺たちは日常だから慣れたけど、奥さんや子供は違うぜ。なんていうか……「大好き」や「愛してる」って気持ちが溢れ出るから、それを伝えたいって気持ちでやるんだ』
「そう聞けば納得したよ。俺も瑞貴が大好きだし、サッカーとは違う気持ちの伝え方を瑞貴だけにしたいんだ」
「守……」
「ただ単に俺がキスしたいってのもあるけど」
「っ、バカ!」
一瞬感動してしまったが、最後の言葉で台無しにしてしまった。それすらも照れ隠しなのは、赤い顔で証明しているので円堂は笑うだけだ。
「さっ、夕飯にするか。仕込みはしているからすぐにできる。今日は瑞貴が主役なんだから待っててくれ」
「あっ、うん」
鼻歌を歌いながらキッチンに行く円堂の背を見て、瑞貴は温子との会話を思い出した。
『瑞貴ちゃんだけよ。あの子にあんな顔をさせたのも、そう思えるようになったのも』
(守を変えたのが私なら、私を変えたのも守なんだよね……)
元の世界が原因で個人でサッカーするのが好きだったのに、仲間とサッカーがしたいと思ったのも。原作や友情の崩壊を恐れて恋心を封じ込めたのに、どうしようもなく好きになってしまったのも。瑞貴にとって何もかもが円堂が初めてだ。
「できたぞー! 俺特製のカレーだ!」
「おいしそ~!」
「サラダも用意してあるぜ。おかわりもあるからな!」
「うん!」
自分の前にカレーを置いてニカッと笑う円堂に、瑞貴も同じように笑顔を返した。
休みが終わればまた離れ離れになるのは承知済みだ。それでも会える度に新しい一面が見れるし、こうして一緒に入れる時間の大切さがよくわかるので、二人は幸せいっぱいだった。
あとがき→