伝説からの言葉
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「……千晴…千晴!」
「う…ん……」
「大丈夫か?」
千晴がゆっくり目を覚ますと、そこにいたのは中学生の円堂や瑞貴たちではなく、心配そうにする信助や霧野の顔だった。ゆっくり体を起こすと、ここは木枯らし荘の自分の部屋だと気づき、部屋には雷門中サッカー部が集合していた。
「あれ? 私…どうして……?」
「河川敷で倒れていたのを剣城たちが見つけて運んだんだ。千晴、最近ムチャな練習をしていたようだな」
「ハードな部活をしたあとに、さらに激しい練習をしてどうすんだ。体が壊れるぞ」
「すみません……」
神童と剣城に叱咤されて千晴は眉を下げる。自分の勝手な行動がチームのみんなに迷惑をかけたのだと思っていると、自分の手の上に別の手が置かれ、顔を向けると輝と狩屋がいた。
「千晴ちゃん、僕たちはそんなに頼りないかな?」
「えっ……?」
「最近千晴ちゃんが俺たちに頼ろうとしないんだもん。いつ言うか待ってたのにさ」
「輝……狩屋……」
「お前は一人じゃないんだ。何もかも背負おうとするな」
「そうですよ。俺たちは仲間じゃないですか」
「ちゅーか、仲間の大切さを教えてくれたのお前じゃんか」
「倉間先輩……速水先輩……浜野先輩……」
「ああ。俺たちにサッカーの楽しさを思い出させてくれたのもな」
「そのお前が倒れてどうすんだよ」
「まっこと、おまんは一人でムリし過ぎぜよ」
「一乃先輩……青山先輩……錦先輩……」
「千晴、キャプテンとして辛いこともあるだろう。なら遠慮なく俺たちを頼れ」
「ああ。サッカーに先輩後輩も関係ないしな!」
「俺たちができることは協力するド!」
「三国先輩……車田先輩……天城先輩……」
「私たちマネージャーがいることも忘れないでね!」
「同じ女子なら悩みを分かち合えるかもしれないしな!」
「うん。力になる」
「葵……水鳥先輩……茜先輩……」
選手だけじゃなくマネージャーまで心配してくれて、挙げ句に力になると申し出てくれた。その光景に自分はなんてバカなことをしたのだろうと思った。
「ごめんなさい…本当にごめんなさい……」
涙を流す千晴は心から反省した。それが伝わったのか信助は千晴にギュッと抱きつき、霧野が優しく頭を撫でる。
「千晴、明日は一緒に特訓やろう! 僕も協力するよ!」
「俺もだ。ディフェンスが増えれば特訓の幅が広がるだろう」
「信助……霧野先輩……。うん、一緒にやりましょう」
ベリッ!
二人の言葉に千晴は頷くと、神童が霧野を、剣城が信助を千晴から引き剥がした。
「もちろん、俺たちも協力するさ」
「だからと言ってムリは禁物だぞ。また倒れたら心配する」
「神童先輩……剣城……。ありがとうございます!」
「「っ!」」
心から笑顔を浮かべた千晴に神童と剣城は顔が赤くなった。
ただでさえ自分たちも含めた部員の多くが好意を寄せる相手だ。しかも今は目尻に涙も浮かべ、自分たちは立ち上がっているので必然的に上目遣いになっているため威力倍増である。千晴がその理由に気づくわけもなく首を傾げる。
「あれ? 二人共、顔が赤いですよ?」
「な、なんでもない!」
「気にするな!」
千晴はこんな素晴らしい仲間がいたことを改めて感じると同時に、夢かトリップかはわからないが十年前の瑞貴や円堂を始めとする雷門中サッカー部に心の中で感謝した。
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