最初で最後の恋
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「次がいよいよ最後だね」
「ああ。――その前に」
「みぎゃ!?」
円堂はヒョイと瑞貴を抱き上げて自分の足の間に入れるとうしろから抱きしめた。
スッポリと入ると、十年前は自分同じくらいの体系だった円堂が成長したのだと理解できる。
「これじゃ守は見にくいでしょ。離して」
「俺は全然大丈夫だ。さっ、次のアルバム見ようぜ!」
円堂は左腕で瑞貴を両腕ごと抱きしめたまま、右手で今のアルバムを閉じて目の前からよけると最後のアルバムを取り出して開く。写真からして十年前のFFIだった。
「フットボールフロンティアインターナショナル……だね」
「ああ。俺たちの世界への挑戦が始まった」
全国各地から集まった十五歳までの少年たちから選ばれた十六人。その中で瑞貴は日本で……いや、世界でたった一人の女子選手として出場した。
「フットボールフロンティア全国大会で一部あったけど、世界となれば男女差別が特にヒドかったな」
「瑞貴……」
円堂は少し悲しげな表情でページをめくる瑞貴を斜め上から見つめる。
……今じゃ女子サッカーは男子サッカーには劣るも大好評だ。多数の男子がいるサッカー部の中に女子が選手としている学校も多くある。だが、公式試合にはライセンスがない限り出れない。
豪炎寺は中学サッカー協会会長になって、女子はライセンスがなくても男子に混じって公式大会に出場できるように取り計らっている。同じチームの男子も女子も関係なくサッカーができるように。
男子と女子の壁を壊し、礎を築いたのは間違いなく瑞貴だ。
「ビッグウェィブスにデザートライオンと戦って勝ち、決勝戦はファイアードラゴンと戦うことになったね」
「……そういえば、このときからだったな」
「何が?」
「俺が瑞貴を意識し始めたの!」
「えっ!?」
唐突な言葉に瑞貴がびっくりしていると、円堂はファイアードラゴンとの戦いに向けて練習しているページを開く。
「俺さ、豪炎寺に聞かれたんだ。『瑞貴のことを恋愛感情として好きか』って」
「修也がそんなことを?」
「そんなことって、俺にとって初めての感情だったんだぜ? サッカーに出会ってからはサッカーに夢中で、子供ながらの初恋すらなかった」
「へぇ。私てっきり冬花ちゃんが初恋かと思ってた」
「確かに小一のときフユッペは女友達で特に仲がよかったけど、俺の初恋は瑞貴なんだ」
「えっ!?」
ニカッと笑って言った台詞に瑞貴は顔を赤くする。初恋相手が自分なんて嬉しくないはずがない。
「だから恋愛感情がどんなのかわからなかった。瑞貴が特別ってことはわかってたけど『相棒だから』って思ってたんだ」
「守……」
「でも、違った。俺はこのときから……いや、ずっと前から瑞貴のことが好きだったんだ。今じゃ『大好き』で『愛してる』だけどな!」
「わっ!」
円堂はそう言って瑞貴を両腕で抱きしめる。瑞貴は最初驚いたが、嬉しくて愛おしいので大人しく身を寄せていた。
「……実はね、私もアジア予選決勝前に守のことスゴく意識してたんだ」
「ホントか!?」
「うん。冬花ちゃんと守が二人で出かけてたときがあったでしょ?」
「ああ確かに……。でもあれって、フユッペが稲妻町のことを知りたかったからだぜ?」
(未だに気づいてないか……)
あれはリカが企てた『デート』なのだ。実際冬花は円堂に新必殺技のヒントを得てもらおうと連れ出し、円堂はされるがままだった。
「夕弥とアイスを食べに行こうとしたら二人の姿を見つけたんだ。まるでデートしてるみたいで。妬いちゃったよ」
「マジ!? 瑞貴が妬いてくれるなんてスゲー嬉しい!」
「気持ちに気づいてからは常に妬いてたよ? 守はモテモテだもん」
「いや、それはお前だろ」
「えっ?」
目をパチクリする瑞貴に円堂は軽く溜息を吐いた。思えばあのとき豪炎寺が言ったことは宣戦布告だ。一之瀬や綱海や虎丸もそうだし、吹雪やフィディオはスキンシップしながらアピールしていた。
自分が瑞貴への気持ちに自覚したのはだいぶ遅かったが、わかってからはチームの大半が瑞貴に好意を持っていることに気づいた。
「でも完全に自覚できなかったけどな」
「フフッ。それは私も同じだよ」
「ああ。――その前に」
「みぎゃ!?」
円堂はヒョイと瑞貴を抱き上げて自分の足の間に入れるとうしろから抱きしめた。
スッポリと入ると、十年前は自分同じくらいの体系だった円堂が成長したのだと理解できる。
「これじゃ守は見にくいでしょ。離して」
「俺は全然大丈夫だ。さっ、次のアルバム見ようぜ!」
円堂は左腕で瑞貴を両腕ごと抱きしめたまま、右手で今のアルバムを閉じて目の前からよけると最後のアルバムを取り出して開く。写真からして十年前のFFIだった。
「フットボールフロンティアインターナショナル……だね」
「ああ。俺たちの世界への挑戦が始まった」
全国各地から集まった十五歳までの少年たちから選ばれた十六人。その中で瑞貴は日本で……いや、世界でたった一人の女子選手として出場した。
「フットボールフロンティア全国大会で一部あったけど、世界となれば男女差別が特にヒドかったな」
「瑞貴……」
円堂は少し悲しげな表情でページをめくる瑞貴を斜め上から見つめる。
……今じゃ女子サッカーは男子サッカーには劣るも大好評だ。多数の男子がいるサッカー部の中に女子が選手としている学校も多くある。だが、公式試合にはライセンスがない限り出れない。
豪炎寺は中学サッカー協会会長になって、女子はライセンスがなくても男子に混じって公式大会に出場できるように取り計らっている。同じチームの男子も女子も関係なくサッカーができるように。
男子と女子の壁を壊し、礎を築いたのは間違いなく瑞貴だ。
「ビッグウェィブスにデザートライオンと戦って勝ち、決勝戦はファイアードラゴンと戦うことになったね」
「……そういえば、このときからだったな」
「何が?」
「俺が瑞貴を意識し始めたの!」
「えっ!?」
唐突な言葉に瑞貴がびっくりしていると、円堂はファイアードラゴンとの戦いに向けて練習しているページを開く。
「俺さ、豪炎寺に聞かれたんだ。『瑞貴のことを恋愛感情として好きか』って」
「修也がそんなことを?」
「そんなことって、俺にとって初めての感情だったんだぜ? サッカーに出会ってからはサッカーに夢中で、子供ながらの初恋すらなかった」
「へぇ。私てっきり冬花ちゃんが初恋かと思ってた」
「確かに小一のときフユッペは女友達で特に仲がよかったけど、俺の初恋は瑞貴なんだ」
「えっ!?」
ニカッと笑って言った台詞に瑞貴は顔を赤くする。初恋相手が自分なんて嬉しくないはずがない。
「だから恋愛感情がどんなのかわからなかった。瑞貴が特別ってことはわかってたけど『相棒だから』って思ってたんだ」
「守……」
「でも、違った。俺はこのときから……いや、ずっと前から瑞貴のことが好きだったんだ。今じゃ『大好き』で『愛してる』だけどな!」
「わっ!」
円堂はそう言って瑞貴を両腕で抱きしめる。瑞貴は最初驚いたが、嬉しくて愛おしいので大人しく身を寄せていた。
「……実はね、私もアジア予選決勝前に守のことスゴく意識してたんだ」
「ホントか!?」
「うん。冬花ちゃんと守が二人で出かけてたときがあったでしょ?」
「ああ確かに……。でもあれって、フユッペが稲妻町のことを知りたかったからだぜ?」
(未だに気づいてないか……)
あれはリカが企てた『デート』なのだ。実際冬花は円堂に新必殺技のヒントを得てもらおうと連れ出し、円堂はされるがままだった。
「夕弥とアイスを食べに行こうとしたら二人の姿を見つけたんだ。まるでデートしてるみたいで。妬いちゃったよ」
「マジ!? 瑞貴が妬いてくれるなんてスゲー嬉しい!」
「気持ちに気づいてからは常に妬いてたよ? 守はモテモテだもん」
「いや、それはお前だろ」
「えっ?」
目をパチクリする瑞貴に円堂は軽く溜息を吐いた。思えばあのとき豪炎寺が言ったことは宣戦布告だ。一之瀬や綱海や虎丸もそうだし、吹雪やフィディオはスキンシップしながらアピールしていた。
自分が瑞貴への気持ちに自覚したのはだいぶ遅かったが、わかってからはチームの大半が瑞貴に好意を持っていることに気づいた。
「でも完全に自覚できなかったけどな」
「フフッ。それは私も同じだよ」