執事じゃなくて
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「こ、怖かった……。でもお客様だから反抗しちゃいけないと思って……」
「バカか。ああいうことしたら客でもない。すぐに大声で叫ぶなり逃げるなりして助けを求めろ。……俺がいたからよかったものの」
「うん、ごめんなさい……ありがとう……」
瞳に溜まっている涙を拭う井上を、俺は向かい合うようにしゃがみ、井上の頭を撫でる。ガラとかそんなんじゃない。ただ、こいつが放っておけないだけだ。
「で、お前接客はどうした?」
「あっ、そうそう。私、剣城くんを探しに来たの」
「俺を?」
「チラシ配り終えたら休憩に入っていいって。剣城くんに早く伝えようとして近道してたら……」
男共に絡まれた、というわけか。まったく、文化祭だから人が多いとはいえ油断しすぎだろ。
「わかった。伝言ありがとう。お前は接客に戻るのか」
「ううん。剣城くんに伝えたら、私も休憩に入っていいって」
「……なら、一緒に回るか?」
「えっ」
俺の口から出た言葉に井上は驚いている。俺だって正直いって驚いているんだ。
「でも、剣城くんはサッカー部の人たちと一緒に回るんじゃ……」
「天馬たちはとっくに休憩に入ってた。だからもう時間がない。まあ、お前が嫌ならいいが」
「ううん! 嬉しい! 私も剣城くんと一緒に回りたい!」
花が咲いたような、とはこういうことを言うんだな。いつもより可愛い笑顔に俺も微笑を浮かべると、手を差し出す。
「ほら、いくぞ」
俺の行動に井上は目をパチクリすると、クスッと笑った。笑うようなことしたか?
「なんだ?」
「だって剣城くん。燕尾服着てるのに、執事って感じがしないから」
「なっ!」
そうだ。さすがに慣れすぎて忘れていた。今の俺の服装は執事喫茶のために燕尾服を着てたんだった!
「フフッ」
「わ、笑うな! あ~~クソッ!」
「つ、剣城くん!?」
俺が立ち上がったのを怒ったのかと勘違いしたのか、井上は慌てだした。そうじゃない。
「バカか。ああいうことしたら客でもない。すぐに大声で叫ぶなり逃げるなりして助けを求めろ。……俺がいたからよかったものの」
「うん、ごめんなさい……ありがとう……」
瞳に溜まっている涙を拭う井上を、俺は向かい合うようにしゃがみ、井上の頭を撫でる。ガラとかそんなんじゃない。ただ、こいつが放っておけないだけだ。
「で、お前接客はどうした?」
「あっ、そうそう。私、剣城くんを探しに来たの」
「俺を?」
「チラシ配り終えたら休憩に入っていいって。剣城くんに早く伝えようとして近道してたら……」
男共に絡まれた、というわけか。まったく、文化祭だから人が多いとはいえ油断しすぎだろ。
「わかった。伝言ありがとう。お前は接客に戻るのか」
「ううん。剣城くんに伝えたら、私も休憩に入っていいって」
「……なら、一緒に回るか?」
「えっ」
俺の口から出た言葉に井上は驚いている。俺だって正直いって驚いているんだ。
「でも、剣城くんはサッカー部の人たちと一緒に回るんじゃ……」
「天馬たちはとっくに休憩に入ってた。だからもう時間がない。まあ、お前が嫌ならいいが」
「ううん! 嬉しい! 私も剣城くんと一緒に回りたい!」
花が咲いたような、とはこういうことを言うんだな。いつもより可愛い笑顔に俺も微笑を浮かべると、手を差し出す。
「ほら、いくぞ」
俺の行動に井上は目をパチクリすると、クスッと笑った。笑うようなことしたか?
「なんだ?」
「だって剣城くん。燕尾服着てるのに、執事って感じがしないから」
「なっ!」
そうだ。さすがに慣れすぎて忘れていた。今の俺の服装は執事喫茶のために燕尾服を着てたんだった!
「フフッ」
「わ、笑うな! あ~~クソッ!」
「つ、剣城くん!?」
俺が立ち上がったのを怒ったのかと勘違いしたのか、井上は慌てだした。そうじゃない。