スーパーヒーロー大戦
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~side・ジョー~
あれから俺たちはマーベラスを見届けたあと、ガレオンに帰った。夜になってるし雨が降っているが、それに構わず俺とハカセは見張り台にいた。
「仮面ライダーとスーパー戦隊の戦いは、お互いの存続をかけた戦いだったんだね……」
『ライダーを滅ぼさない限り、全ての戦隊が滅びちまう』
『俺がお前たちに嘘をついたことがあるか!?』
次々と脳裏に浮かぶマーベラスの言葉……マーベラスは俺たちやスーパー戦隊を救うために、瑞貴と別れ、ライダー狩りをしていたのか……。だったら俺は――!
~side・ジョーend~
ジョーとハカセが見張り台にいる間、私はずっとマーベラスと士さんの言葉を考えていた。スーパー戦隊も仮面ライダーも悪を倒すヒーローで、女の私にとっても小さい頃からの憧れだ……。だから、この真実が悲しい。
「それ、あいつらも付けていたけど、マーベラスも付けていたのかな?」
「えっ。あっ……」
海東さんが指差したのは、私が付けている自分とマーベラスのブレスレット。マーベラスがいなくなって以来、私がマーベラスの分まで付けていたから、無意識に触っていたんだ。
「……ザンギャックと戦っていた頃のクリスマスで、私がみんなにあげた手作りなんです。白い石は私、赤い石はマーベラスので……。海東さんが持っているカメラこそ、士さんのでしょう?」
「まあね」
古いカメラだけど、士さんが世界を旅して写真を撮っていた。テレビで見たときも、どれもいい写真だと思った。
コツン…コツン……。
階段を下りる音が聞こえ、海東さんはカメラを仕舞い、私も見張り台に続く階段を見ると、ジョーが降りてきた。手には……ゴーカイサーベル!?
ジョーと海東さんが見つめ合い、そして――。
「うらあ!!」
なんとジョーは海東さんに斬りかかった。最初みたいに荒々しい動きで海東さんを仕留めようとしている。
私は比奈さんが巻き込まれないようにそばにいて、騒ぎを聞きつけたハカセも見張り台から降りてジョーを止める。
「ジョー! やめて!」
「スーパー戦隊を守るために、俺はライダーを倒す!」
ハカセを乱暴に振り払って、ジョーは海東さんと対峙する。
「その目的がよくわからなくても?」
「さっき助けられたとき、マーベラスの目を見てよくわかった! あいつは何かでっかいことをしようとしている!」
「だからその手助けをしたいと?」
「それが俺たちの……ゴーカイジャーの絆だ!」
「――くだらないね」
「黙れ!!」
ジョーは海東さんを床に転がすと、海東さんが構えたディエンドライバーも弾いて、ゴーカイサーベルを振り下ろす。
「ジョー!」
「海東さん!」
「やめて!」
だけど、寸前でジョーはゴーカイサーベルを止めた。
「君にはできないと思っていたよ」
海東さんの言葉がトドメとなり、ジョーは海東さんから背を向ける。
「ジョー!」
ジョーの気持ちが痛々しくて、私は抱きつくとジョーは震えながら私の背に腕を回してくれた。まるで泣いているみたいに……。だから、私は落ち着かせるように背をポンポンと叩いた。
「仲間を信じたいと思いながら、残酷になりきれないその優しさ……甘いねぇ、甘すぎる。でも嫌いじゃない」
マーベラスを信じたい。ルカたちの仇を討ちたい。スーパー戦隊が救えても罪のない仮面ライダーが滅びるだけ。逆もまた然り。様々な思いが交錯して、ジョーは混乱してしまったんだろう。
「仲間を思う気持ちは私たちも同じです。海東さんだって、士って人のこと、どっかで信じてるんじゃないんですか?」
「さあねぇ。だが、間違いなく士も何かを企んでいる」
さっきの取っ組み合いで落ちたカメラを比奈さんが拾い、それを海東さんに渡す。
「立場は違うけど、僕たちの思いは一つだと思うんだ。そうだよね? ジョー」
ハカセが尋ねれば、ジョーは落ち着いてきたのか私から離れ、手で頭を押さえる。
「俺は…もうこれ以上……大切な仲間を失いたくない……。それだけだ……」
「うん……。それで充分だよ」
私は再びジョーの背中を叩く。