花の導き
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「吹雪くーん。また明日ねー!」
「部活がんばってー!」
「うん。また明日ね」
学校一人気者の吹雪士郎くんは、私の好きな人。でも、いつも女子に囲まれてるから、お近づきになれないんだ。
私は校舎の裏側に行って、いつもの花壇に水を上げた。
「だいぶ咲いたなー」
前は荒れ放題で花なんてなかった。でも放っておけなかったし、花を育てるのが好きだから、学校に頼んでお世話させてもらってるんだ。
「一部まだ蕾だけど、この状態なら、もう少しで咲くかな?」
「楽しみだね」
「うん。楽し…み……」
あれ? 私一人でここに来たはずだよね? でも今、私以外に声が聞こえた気が……。
「井上さんが一生懸命お世話してるんだから、きっと綺麗に咲くよ」
「ふ、吹雪くん!?」
なんで君がここにいるの!?
「ボールがこっちに転がったから拾いに来たんだ」
「……声に出てた?」
「うん」
うわー……。好きな人の前でなんて醜態を……。
「いつもありがとう。井上さん」
「えっ?」
「ここって目立たない場所だから、花が咲いてて綺麗になって嬉しいんだ。だからありがとう」
「ど、どういたしまして……」
は、初めて吹雪くんと二人っきりで話してる! このまま時間が止まってしまえばいいのに……。
「吹雪くん、ボール見つかったー……って、瑞貴ちゃん!」
「ごめん。すぐ行くね」
現れたのは、私の友人で吹雪くんと同じサッカー部の紺子ちゃん。邪魔して申し訳なさそうな顔をしてるけど、よく考えてみれば部活中だから仕方ないよね。
「じゃ、僕はもう行くよ。井上さんはもう帰るの?」
「ううん。もう少しここにいるつもり」
「じゃあ待っててくれる? 一緒に帰ろう」
「う、うん!」
――そのあとの帰り道で、私は吹雪くんに告白された。
「いつも笑顔で花の世話をしてる井上さん……ううん。瑞貴ちゃんに一目惚れしたんだ。僕とつき合ってください」
何気なく始めた花の世話が、彼と私を繋いでくれたんだ。もしかしたら、花が導いてくれたのかも。
「部活がんばってー!」
「うん。また明日ね」
学校一人気者の吹雪士郎くんは、私の好きな人。でも、いつも女子に囲まれてるから、お近づきになれないんだ。
私は校舎の裏側に行って、いつもの花壇に水を上げた。
「だいぶ咲いたなー」
前は荒れ放題で花なんてなかった。でも放っておけなかったし、花を育てるのが好きだから、学校に頼んでお世話させてもらってるんだ。
「一部まだ蕾だけど、この状態なら、もう少しで咲くかな?」
「楽しみだね」
「うん。楽し…み……」
あれ? 私一人でここに来たはずだよね? でも今、私以外に声が聞こえた気が……。
「井上さんが一生懸命お世話してるんだから、きっと綺麗に咲くよ」
「ふ、吹雪くん!?」
なんで君がここにいるの!?
「ボールがこっちに転がったから拾いに来たんだ」
「……声に出てた?」
「うん」
うわー……。好きな人の前でなんて醜態を……。
「いつもありがとう。井上さん」
「えっ?」
「ここって目立たない場所だから、花が咲いてて綺麗になって嬉しいんだ。だからありがとう」
「ど、どういたしまして……」
は、初めて吹雪くんと二人っきりで話してる! このまま時間が止まってしまえばいいのに……。
「吹雪くん、ボール見つかったー……って、瑞貴ちゃん!」
「ごめん。すぐ行くね」
現れたのは、私の友人で吹雪くんと同じサッカー部の紺子ちゃん。邪魔して申し訳なさそうな顔をしてるけど、よく考えてみれば部活中だから仕方ないよね。
「じゃ、僕はもう行くよ。井上さんはもう帰るの?」
「ううん。もう少しここにいるつもり」
「じゃあ待っててくれる? 一緒に帰ろう」
「う、うん!」
――そのあとの帰り道で、私は吹雪くんに告白された。
「いつも笑顔で花の世話をしてる井上さん……ううん。瑞貴ちゃんに一目惚れしたんだ。僕とつき合ってください」
何気なく始めた花の世話が、彼と私を繋いでくれたんだ。もしかしたら、花が導いてくれたのかも。