中途半端
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俺はサッカー部の半田真一。見た目も普通、頭も普通、でも中途半端がホント玉に瑕(キズ)なんだよな……。そんで同じクラスのマックスから付けられたアダ名が『中途半田』か『半端』だ。人が気にしていることをアダ名にしやがって! しかも……。
「はーんぱ! おはよー」
「半田だ!」
今教室に入って隣の席に座ったのは、同じクラスで俺の想い人・井上。彼女からもアダ名で言われる始末!
「昨日の数学の宿題、できた?」
「ああ。見てくれるか?」
「オッケー」
井上は数学が得意で、俺は国語が得意。だから宿題が出たときは、お互いに採点をしてもらってる。
「……最後の問題、公式が間違ってるよ」
「嘘っ!?」
「さっすが中途半田ー」
「どうせ俺は中途半端だよ」
こういうとき、コイツってマックスみたいだな。もうヤケクソで言ったら、井上は目をパチクリさせていた。なんなんだ?
「いつもなら『中途半田言うな!』とか言うのに……」
「さすがの俺だってわかってるよ。自分が中途半端だって」
俺は井上からノートを返してもらって、指摘された問題を直す。うわ、本当に間違ってるし。
「……半田が中途半端なら、私も中途半端だね」
「えっ?」
思わぬ言葉に、俺はシャーペンを進めていた手を止める。
「だって私もさ、見た目も普通、頭も普通だよ。でも国語はできないから、数学ができない半田と相子ってわけ」
「まあ、そうだな。いっそのこと俺と井上が一つの人間なら完璧だな!」
「それはイヤ」
……即答デスカ。冗談で言ったとはいえ、さすがに応えるぞ。
「……一人になったら、こんな風に半田と一緒にいれないじゃん」
そう言った井上の顔は赤く、恥ずかしいのか顔を反らしている。うわ、ヤバ、可愛い……!
「あ、あの! ##NAME4##、井上!」
「ん?」
落ち着け俺! 告白の言葉だって完璧に考えてきたじゃないか!
「俺、井上のことが――」
「おっはよー。半田、井上さん」
「あっ、マックス。おはよー」
ワザとか!? ワザとなのか!?
「井上さん、さっき木野さんが探してたよ」
「秋ちゃんが? わかった。教えてくれてありがとう。半田、私が帰って来るまで直しといてよ」
「おー……」
井上が教室から完全に出て行くのが見えると、俺はマックスを睨んだ。
「マックスー! お前なー!」
「アハハ。邪魔しちゃ悪いかなーと思ったんだけど……ここってどこだかわかる?」
「どこってそりゃ――」
俺の周りには登校して来たクラスメイトの奴ら、さらに他クラスの奴らもいる。……って!
「教室デシタ……」
「こんな大勢の中で、あんなにハッキリとした声で告白なんて、僕が声をかけなきゃどうなってたかなー?」
失敗しようが、万が一に成功しようが、俺も井上も、からかわれるハメになっていた……。
「ホントに半田って、中途半田が似合ってるねー」
「うっさい!」
今度は告白の場所も、中途半端じゃないようにしなくちゃな!
「はーんぱ! おはよー」
「半田だ!」
今教室に入って隣の席に座ったのは、同じクラスで俺の想い人・井上。彼女からもアダ名で言われる始末!
「昨日の数学の宿題、できた?」
「ああ。見てくれるか?」
「オッケー」
井上は数学が得意で、俺は国語が得意。だから宿題が出たときは、お互いに採点をしてもらってる。
「……最後の問題、公式が間違ってるよ」
「嘘っ!?」
「さっすが中途半田ー」
「どうせ俺は中途半端だよ」
こういうとき、コイツってマックスみたいだな。もうヤケクソで言ったら、井上は目をパチクリさせていた。なんなんだ?
「いつもなら『中途半田言うな!』とか言うのに……」
「さすがの俺だってわかってるよ。自分が中途半端だって」
俺は井上からノートを返してもらって、指摘された問題を直す。うわ、本当に間違ってるし。
「……半田が中途半端なら、私も中途半端だね」
「えっ?」
思わぬ言葉に、俺はシャーペンを進めていた手を止める。
「だって私もさ、見た目も普通、頭も普通だよ。でも国語はできないから、数学ができない半田と相子ってわけ」
「まあ、そうだな。いっそのこと俺と井上が一つの人間なら完璧だな!」
「それはイヤ」
……即答デスカ。冗談で言ったとはいえ、さすがに応えるぞ。
「……一人になったら、こんな風に半田と一緒にいれないじゃん」
そう言った井上の顔は赤く、恥ずかしいのか顔を反らしている。うわ、ヤバ、可愛い……!
「あ、あの! ##NAME4##、井上!」
「ん?」
落ち着け俺! 告白の言葉だって完璧に考えてきたじゃないか!
「俺、井上のことが――」
「おっはよー。半田、井上さん」
「あっ、マックス。おはよー」
ワザとか!? ワザとなのか!?
「井上さん、さっき木野さんが探してたよ」
「秋ちゃんが? わかった。教えてくれてありがとう。半田、私が帰って来るまで直しといてよ」
「おー……」
井上が教室から完全に出て行くのが見えると、俺はマックスを睨んだ。
「マックスー! お前なー!」
「アハハ。邪魔しちゃ悪いかなーと思ったんだけど……ここってどこだかわかる?」
「どこってそりゃ――」
俺の周りには登校して来たクラスメイトの奴ら、さらに他クラスの奴らもいる。……って!
「教室デシタ……」
「こんな大勢の中で、あんなにハッキリとした声で告白なんて、僕が声をかけなきゃどうなってたかなー?」
失敗しようが、万が一に成功しようが、俺も井上も、からかわれるハメになっていた……。
「ホントに半田って、中途半田が似合ってるねー」
「うっさい!」
今度は告白の場所も、中途半端じゃないようにしなくちゃな!