トリコ新技“ネイルガン”!!
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……ゼブラが去ったあと、入れ違いで黒いローブの男がグルメピラミッドにやってきた。そこにはゼブラが張った音壁があるのだが、男はなんてことのないように足を進める。ただ入るとき触れただけで音壁は粉々に崩れ、男は奥へと入って行った。
「ん?」
男が向かった先は最下層のサラマンダースフィンクスではなく、かつて瑞貴と小松が訪れた台座だ。しかしそこには何もない。
「消えているとは……いったい誰が?」
この台座に確かに存在して会った『手帳』が跡形もなく消えているので不審に思う男。……その手帳は瑞貴と小松が訪れたときに持って行かれたとは知らずに。
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翌日。バロン諸島を出て港で愛丸さんと滝丸くんと別れた私たちは、近場のIGOの施設にいた。ヘリで飛んできたヨハネスさんがモンプランを回収するためである。
「さっ、依頼された食材だ!」
「ご苦労様です。ココ様やサニー様も食材を捕獲してくれました」
ヨハネスさんがモンプランの状態を確認しているけど当然中も見ている。次いで怪訝そうな顔を向けるヨハネスさんに私と小松さんは肩を落とした。
「あの、実がないんですけど?」
「ん? ハハッ! うまかったモンでさ~、食っちまったよ!」
「残りはこれだけです……」
「えー!?」
悪びれもなく笑ってそう言ったトリコの隣で、私が出したのは普通サイズのグルメケースの中に入ったモンプランの実。
あのあと蒸さなくてもそのまま食べれることを知ったトリコが結界を張る前に食べ続けるものだから、なんとか回収したのがこれっぽっちなんだよね。殻に比べて100分の1ぐらいの量だよ……。
「これで、何をどう調理しろというんです!?」
「なんか、すみません……」
「大量にあるのがイガしかなくて……」
「――ホォ、これは」
「「「「!」」」」
トリコに詰め寄るヨハネスさんに私と小松さんが謝罪をすると、聞いたことのない声が聞こえてきた。見ればモンプランのイガの前に誰かが私たちに背を向けている。
「食材に呼ばれた気がして来てみたが、まさかグルメ界の食材があるとは」
「「ザ、ザウスシェフ!?」」
振り返った相手の姿を見て私と小松さんは驚きの声を上げた。
「ザウス?」
「あんた知らないの!?」
「せ、世界料理人ランキング第1位の調理王・ザウスシェフですよ!」
いくら私でも上位シェフの名前と姿は知っているぞ! 特にザウスシェフなんて美食人間国宝の節乃さんの上をいく料理人なんだから!
「小松グルメのホテルです!」
「小松さん、逆逆!」
「緊張し過ぎだぞ、小松」
背筋を伸ばして礼をしながら挨拶する小松さんだけど、その顔は四角に見えるほど強張っているし、職場の名前と自身の名前を思わず反対にしている。
「フム。薬膳餅、見事だったな小松シェフ」
「ありがとうございますー! ……――えっ、えー!? 僕の名前知っていらっしゃるんですかー!? 過去十四回も優勝していらっしゃるものっスゴい方が! 感激です~! サインください」
「「…………」」
お辞儀をしたり驚いたり照れたり嬉しそうだったりサインをお願いしたり、小松さんは一人で忙しなくリアクションをしていたので、トリコと私は呆れて乾いた笑みを浮かべる。