トリコ対グルメ界の怪物“モンプラン”
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ピンッ!
「ん? 何者だ?」
張り巡らせた触覚の一本が真っ直ぐ伸びたので、サニーは動きを止めて自分の背後の方向にある崖にいる人物に声をかける。
「――さすがは四天王・サニー。気配を察知するとは」
「俺(レ)のセンサーに入ってんだよ。誰だ? お前」
「初めまして。私は揚げ料理オイルキングのシェフ・わぶとら」
中心に『油』と大きく書かれた黒い服を着た人物は、サニーに向かって礼儀正しく右手を胸の前に横に動かして目を閉じると頭を軽く下げた。
「あ~。確か『油使いのわぶとら』とか呼ばれている、あの?」
「私を知っているとは、光栄だな」
「で? ここになんの用だ?」
「厨房のモルス油を切らしてね。あの油は実にいい! めくるめく美味なる油料理を作ることができる!」
「料理人がモルス油の捕獲を? フンッ! 言ってくれるし」
美食屋も兼業している瑞貴ならともかく、有名とはいえ一介の料理人に捕獲されることに、サニーは美食屋としてのプライドが許さなかった。
「悪いが、ここで油を売っている場合ではないんだ。ごめん」
「ちょっと待て――っ!! 俺(レ)もモルス油の捕獲を頼まれてんだ! 捕獲の邪魔、しないでもらえる? プンプン」
その場を去ってデスフォールへ向かおうとしたわぶとらをサニーは止め、自分が捕獲するのだと意気込んで(?)いた。
☆☆☆☆☆
……ジダル王国にあるグルメカジノ。この街は四獣の騒ぎがあった場所とは裏腹に、相変わらず煌びやかな建物が並んでおり金持ちたちが楽しんでいる。
そんな中、白スーツをまとって街を堂々と歩く人物・ココに人々は注目していた。その視線に気づいているココは構わず進むが、知っている気配を感じて足を止める。
「ん?」
「――ココ」
「やあ、マッチ。久しぶりだね」
振り向いたココの前にいたのは、グルメマフィアの組長・マッチ。今はライブベアラーから継いだジダル王国のグルメカジノを仕切っている。
「いったい、なんの用だ?」
「なに。クッキングフェスで使う食材をカジノで稼がせてもらおうと思って」
「そいつは負けるわけにはいかねぇな。IGOの祭りに、IGO非加盟のジダル(ウチ)が食材提供する義理はねぇからよ」
「フッフフッ」
マッチは拒否の意を出したが、予想通りの答えだったのでココは笑みを返した。
「しかしうちの店で……ギャンブルで食材捕獲とはな」
「なにも、体を使うだけが捕獲じゃないさ」
クッキングフェスまで日数があまりない中、大量且つ高価な食材も捕獲できる場所と言えばIGO非加盟国のグルメカジノだ。ココはそれを狙いにやって来た。
☆☆☆☆☆
「ま、待ってくださいよ~……。もう限界…歩けませ~ん……」
「小松さん、ほらがんばって。森を抜けた広場に全員足を止めているから」
ずっと歩きっぱなしだからフラフラな小松さんを私は励ましつつ、やっと森を抜けたので足を止める。先の広場で足を止めたみんなもいるのを確認していると、小松さんは両膝に両手を当てて肩で息をする。
「ハァ…ハァ…ハァ……着いたんですか~……? もうダメ……一歩も歩けませんよ~……」
「お疲れ様。一応目的地に着いたよ」
ポンポンッと小松さんの肩を優しく叩いた私は、前方にいる愛丸さんたちに続いて周りを警戒する。私が常に小松さんと一緒にいたのは、トリコたちが戦いに集中できるように彼を守るためなんだから。
「あの鳴き声からして、この辺りだとは思うが……」
「気配がまるでない……。一体、どこに?」
「香ばしい香り……これはメチオナール」
「あの芋類に多く含まれる匂い成分か」
「ああ。それだけじゃねぇ、フルーツの甘い匂い成分・フラノンも! それも――地中から!」
「「「!」」」
気配がない今トリコの嗅覚が頼りになる。地面を見たトリコに私も愛丸さんも滝丸くんも警戒するけど、ということはこの場所って!