来(キタ)るべき祭典 うごめく“ヤバイ奴ら”
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〈グオアァァアアア!!〉
「っ!」
ドンッ!! ドガガガガ――!
〈グオアァァアアア!!〉
真っ直ぐトリコとテリーの間に崖から飛び降りた猛獣。それをトリコとテリーは左右に飛び退くと、かわされた猛獣の突進は止まるどころか鉄鉱石の山に勢いよく突っ込み、さらにはその中を進んでてっぺんに姿を現した。挙げ句その体には傷一つもない。
「あの山をぶち抜いて無傷とは……なんて硬ぇ殻だ。にしても解せねぇ。鋼鉄カブトガニ? この辺に生息する猛獣じゃねぇはずだが……――こいつの肉は超絶品だ! メシにすっか! この世の全ての食材に感謝を込めて……」
〈グオアアッ!!〉
「いただきます!」
猛獣――鋼鉄カブトガニが飛びかかって来るもトリコは冷静に構えて力を溜める。
「18連釘パンチ!!」
トリコの釘パンチは鋼鉄カブトガニに命中しただけでなく、その衝撃で鋼鉄カブトガニは鉄鉱石の山に突っ込んで、最終的には鉄鉱石の山もバラバラになった。
「釘パンチ一発一発が打撃力は増している。だが、まだまだ足りねぇな」
四獣を倒してもトリコはそれだけでグルメ界を完全攻略できないと感じる。だからこそ、もっと技も進化させる必要があると思った。
先ほどの釘パンチで鋼鉄カブトガニの殻も砕けたので、中からは上質な肉が現れた。トリコはそれを木の枝で作った串を貫通させて丸焼きにして食べる。グルメ界の猛獣ではないので、テリーはもちろん食べず行儀よく座ってトリコの食事を見守っている。
「あぐっ! うん! サーロインのようにジューシーでいながらプリプリの食感! たまんねぇ~!」
次いでトリコはテリーを見て、四獣を倒した宴の帰りにリンと小松と共にテリーの背に乗ってグルメタウンを駆けて行ったときのことを思い出す。
――四獣の戦いに貢献してくれたテリーもグルメ細胞の影響なのか、数日で走れるくらいは回復した。ちなみに瑞貴は別方向で帰宅して行ったため同行していない。
『ねぇねぇ、トリコ!』
『ん?』
『このメジャートング、まだ完成していないときにさ、試しにテリーの捕獲レベル測ったことあったでしょ?』
『ん? ああ……あったかもな』
トリコはよく覚えていないが、クリスマスに食料配給をする最中にリンがテリーにメジャートングを使っていた。
『そのとき見た数値、なんだと思う?』
『知らね。100ぐらいか?』
『違うし! 答えは「E」……「エラー」だし!』
『エラー?』
『うん。実はメジャートングで測れるレベルの最高値は999だし! スゴくない? テリー1000超えなのかな?』
『う~ん……』
『まだ完成していなかったから、正確な数値じゃないだろうけど……』
『……いや、さすがに1000以上ってことはないだろう。だが、テリーは古代の王者のDNAを継いでいる。メジャートングがテリーの潜在能力を読み取ったのかもしんねぇぞ』
もし1000を超えているなら350以上の四獣を楽々倒せていただろう。しかしトリコはメジャートングがただのエラーを起こしたとは思えなかった。
――初めて出会ったときよりも何倍にも大きくなったテリー。きっと当時の母ウルフとも引けを取らない大きさになっただろう。そして体だけでなく、実力も格段に上がっていることもトリコは気づいている。
「テリー。お前が才能を開花させる日も、そう遠くないかもな」
「――トリコ様!」
「ん?」
第三者の声にトリコが振り向くと、自身の身長の半分はあるリュックを背負ったヨハネスがフラフラしつつもやってきた。荷物はしっかり万端の用意をしてあるが、仕事のためかスーツ姿なのは変わらない。
「ヨハネス! 何やってんだ、お前? てか、よくこんな所まで来られたな」
「任務ですので……。トリコ様、IGOからの依頼をお伝えに参りました」
「あ?」
「美食四天王に、『クッキングフェス』に使う食材を調達して来てほしいのです」
「クッキングフェス用の?」
「はい」
クッキングフェスは四年に一度の食の祭典。料理人の聖地・クッキングアイランドで開催される世紀のマンモスイベント。祭日となるその日、観戦客は十億人以上、生中継されるテレビの視聴率は95パーセントを超える。その経済効果は世界中に一気に高景気をもたらすほどだ。
「全人類熱狂のお祭りだというのに、四獣の進行のせいで希少な食材の調達が難しくなっているのです……」
「どういうことだ?」
「第8を含め全てのビオトープが大打撃を受けてしまい、食材の供給ができません。さらに各地の生態系も崩れてしまっているのです……」
「それで、ここにいるはずのねぇ猛獣がいたのか」
トリコは先ほど捕獲した鋼鉄カブトガニが、何故かここにいた理由をヨハネスから聞いて確信した。四獣のせいで住む地を追われてしまったのだろう。
「トリコ様に依頼したい食材は――グルメ界から来た生物」
「グルメ界の生物、だと?」
「はい。四獣が進行したとき体に、ある植物獣類の種が付いていたようです」
「種?」
「それが芽吹いて育っているのです。フェスを盛り上げるには格好の食材かと」
「なるほどな……面白そうだ。よし、任せろ!」
依頼を引き受けたトリコは、次いで空を見上げる。クッキングフェス……それがスタージュンの言っていた『祭り』を意味しているのだと考えるのも容易い。
「祭り…か」
今年のクッキングフェスは、いろんな意味で波乱万丈だろうとトリコは思った。
「っ!」
ドンッ!! ドガガガガ――!
〈グオアァァアアア!!〉
真っ直ぐトリコとテリーの間に崖から飛び降りた猛獣。それをトリコとテリーは左右に飛び退くと、かわされた猛獣の突進は止まるどころか鉄鉱石の山に勢いよく突っ込み、さらにはその中を進んでてっぺんに姿を現した。挙げ句その体には傷一つもない。
「あの山をぶち抜いて無傷とは……なんて硬ぇ殻だ。にしても解せねぇ。鋼鉄カブトガニ? この辺に生息する猛獣じゃねぇはずだが……――こいつの肉は超絶品だ! メシにすっか! この世の全ての食材に感謝を込めて……」
〈グオアアッ!!〉
「いただきます!」
猛獣――鋼鉄カブトガニが飛びかかって来るもトリコは冷静に構えて力を溜める。
「18連釘パンチ!!」
トリコの釘パンチは鋼鉄カブトガニに命中しただけでなく、その衝撃で鋼鉄カブトガニは鉄鉱石の山に突っ込んで、最終的には鉄鉱石の山もバラバラになった。
「釘パンチ一発一発が打撃力は増している。だが、まだまだ足りねぇな」
四獣を倒してもトリコはそれだけでグルメ界を完全攻略できないと感じる。だからこそ、もっと技も進化させる必要があると思った。
先ほどの釘パンチで鋼鉄カブトガニの殻も砕けたので、中からは上質な肉が現れた。トリコはそれを木の枝で作った串を貫通させて丸焼きにして食べる。グルメ界の猛獣ではないので、テリーはもちろん食べず行儀よく座ってトリコの食事を見守っている。
「あぐっ! うん! サーロインのようにジューシーでいながらプリプリの食感! たまんねぇ~!」
次いでトリコはテリーを見て、四獣を倒した宴の帰りにリンと小松と共にテリーの背に乗ってグルメタウンを駆けて行ったときのことを思い出す。
――四獣の戦いに貢献してくれたテリーもグルメ細胞の影響なのか、数日で走れるくらいは回復した。ちなみに瑞貴は別方向で帰宅して行ったため同行していない。
『ねぇねぇ、トリコ!』
『ん?』
『このメジャートング、まだ完成していないときにさ、試しにテリーの捕獲レベル測ったことあったでしょ?』
『ん? ああ……あったかもな』
トリコはよく覚えていないが、クリスマスに食料配給をする最中にリンがテリーにメジャートングを使っていた。
『そのとき見た数値、なんだと思う?』
『知らね。100ぐらいか?』
『違うし! 答えは「E」……「エラー」だし!』
『エラー?』
『うん。実はメジャートングで測れるレベルの最高値は999だし! スゴくない? テリー1000超えなのかな?』
『う~ん……』
『まだ完成していなかったから、正確な数値じゃないだろうけど……』
『……いや、さすがに1000以上ってことはないだろう。だが、テリーは古代の王者のDNAを継いでいる。メジャートングがテリーの潜在能力を読み取ったのかもしんねぇぞ』
もし1000を超えているなら350以上の四獣を楽々倒せていただろう。しかしトリコはメジャートングがただのエラーを起こしたとは思えなかった。
――初めて出会ったときよりも何倍にも大きくなったテリー。きっと当時の母ウルフとも引けを取らない大きさになっただろう。そして体だけでなく、実力も格段に上がっていることもトリコは気づいている。
「テリー。お前が才能を開花させる日も、そう遠くないかもな」
「――トリコ様!」
「ん?」
第三者の声にトリコが振り向くと、自身の身長の半分はあるリュックを背負ったヨハネスがフラフラしつつもやってきた。荷物はしっかり万端の用意をしてあるが、仕事のためかスーツ姿なのは変わらない。
「ヨハネス! 何やってんだ、お前? てか、よくこんな所まで来られたな」
「任務ですので……。トリコ様、IGOからの依頼をお伝えに参りました」
「あ?」
「美食四天王に、『クッキングフェス』に使う食材を調達して来てほしいのです」
「クッキングフェス用の?」
「はい」
クッキングフェスは四年に一度の食の祭典。料理人の聖地・クッキングアイランドで開催される世紀のマンモスイベント。祭日となるその日、観戦客は十億人以上、生中継されるテレビの視聴率は95パーセントを超える。その経済効果は世界中に一気に高景気をもたらすほどだ。
「全人類熱狂のお祭りだというのに、四獣の進行のせいで希少な食材の調達が難しくなっているのです……」
「どういうことだ?」
「第8を含め全てのビオトープが大打撃を受けてしまい、食材の供給ができません。さらに各地の生態系も崩れてしまっているのです……」
「それで、ここにいるはずのねぇ猛獣がいたのか」
トリコは先ほど捕獲した鋼鉄カブトガニが、何故かここにいた理由をヨハネスから聞いて確信した。四獣のせいで住む地を追われてしまったのだろう。
「トリコ様に依頼したい食材は――グルメ界から来た生物」
「グルメ界の生物、だと?」
「はい。四獣が進行したとき体に、ある植物獣類の種が付いていたようです」
「種?」
「それが芽吹いて育っているのです。フェスを盛り上げるには格好の食材かと」
「なるほどな……面白そうだ。よし、任せろ!」
依頼を引き受けたトリコは、次いで空を見上げる。クッキングフェス……それがスタージュンの言っていた『祭り』を意味しているのだと考えるのも容易い。
「祭り…か」
今年のクッキングフェスは、いろんな意味で波乱万丈だろうとトリコは思った。