奇跡の食運で人類を救え‼
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……あれから1分を切っても調理をする瑞貴と小松は手を休めることはない。
(私がいることに気がついていない、スゴい集中力……!)
いつもの二人なら集中しても、ののが入って来たことに気づいてひと声をかけたりするだろう。しかし瑞貴も小松も目の前の薬膳餅に集中している。かつてない難題が、二人の集中力を最大限にまで上げていた。
そんな中でも残酷にも進む時間は刻々とタイムリミットに迫り、ヨハネスが腕時計を見ると……。
「残り時間は、10秒……」
「……ダメじゃったか」
「責めることはできんさ」
節乃や千流の話を聞いてユダは、期待も少なからずしていたので顔をうつむける。しかしルルブーは誰もやろうとすらしなかった薬膳餅の簡単調理法を、瑞貴と小松がやろうとしただけでも充分だという。
「みなさん、薬膳餅の調理をお願いします。残念ですが、食べる人々を決めなければ……」
コツ、コツ、コツ――……。
薬膳餅を食べる五千万人を決めるため、ヨハネスが一歩一歩と足を進める。料理人たちの間を通り、ユンの前を通り、厨房の扉の前を通り過ぎると――。
バアンッ!!
「できましたー!」
「薬膳餅の簡単な調理法を、見つけました!」
「「「「「!」」」」」
……厨房の扉が勢いよく開き、そこから出てきた小松と瑞貴が高らかに上げた袋には、完璧な紫の薬膳餅が大量に入っていた。
「小松シェフ……! 瑞貴くん……!」
「ンフフフフッ」
「ジャスト、10分で完成ですか……!」
薬膳餅の簡単調理法をついに見つけた私たちに、ユダシェフは目を見開き、節乃さんはやってくれたと笑い、ヨハネスさんは腕時計を見ると、私たちに与えられた時間がピッタリ終了していた。
「よし、世界の料理人たちに調理法を伝えるんだ!」
「各地に回線を繋ぐのよ!」
「手筈は整えてあります!」
そうとなればさっそく調理にとりかかるため、ダマラシェフは声を上げる。続くライブベアラーの指示に、ヨハネスさんは親指を立てて笑っていた。
――全員が厨房に入って自分のグループにまずは始まりの合図を出す。私は舞獣姫として出るので着替える時間がないため、仮面を付けて髪型を変えるぐらいだけどね。まず映し出されたのはキッチンドームにいるダマラシェフのグループ。
「ダマラスグループ・五万人の料理人の諸君! これより、小松シェフと舞獣姫殿の指示の元、薬膳餅の調理に入る!」
《《《《《はい!!》》》》》
合図を出しているダマラシェフのカメラとは別に、ヨハネスさんが用意してくれたパソコンには、ダマラスグループの料理人がいるんだけど……。
「あのキッチンドームの五万個の厨房が満席……!?」
「ご、五万人ものの料理人が……!?」
あまりの人数に私と小松さんは目を見開いた。いや、確かにたくさんの料理人を集めてくれとは言ったけど想像以上だよ。
「いや、それだけではないよ」
他に集まった料理人をヨハネスさんが教えてくれる。ルルブーシェフのガッツグループの専属料理人が二万人、すみれシェフが各料理学校から集めた一万人、膳王・ユダシェフの料理人は四万人、つららママのスナック仲間が八千人、ライブベアラーは元地下料理界の料理人を三万人、節乃さんのグループはなんと百万人も! そして――。