秘境の巨獣! トリコ、ガララワニを捕獲せよ!
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「これでよし」
「ありがとうございます!」
「へぇ、手際がいいな。それなら小松が大怪我しても大丈夫そうだ」
「僕だけ大怪我するの前提!?」
「簡単な道具しかありませんから。それに大怪我する前に私が阻止するよう努力します」
「ウウッ……瑞貴さん…お優しい……!」
「てか、努力するなんて弱気だな」
「絶対という保証はできませんから。もちろん、小松さんも自分で注意することが大切ですよ」
「はい!」
夕日が差し掛かって来た頃、空に怪鳥がたくさん飛んでいく姿が見えた。
〈ゲーッ!〉
〈ゲゴーッ!〉
「ああっ……本当に気味悪いな……」
「「待て/待ってください!」」
「もう絶対にここに来るん――……えっ?」
〈ガウッ!〉
私とトリコが気配に気づいて足を止めると、少し先まで歩いてしまった小松さんが振り向いた。そのうしろにいるバロンタイガーに気づいて再び前を向くと小松さんは直立になってほぼ固まっている。
「捕獲レベル3……歩兵三十人で仕留められるかというレベル……。終わった……僕の人生……」
「いやいや! 終わってませんから!」
するとトリコが静かに私たちの前に立ってバロンタイガーと対峙する。
「俺と――じゃれ合うか!?」
〈ギャイイン!〉
トリコの威嚇に押し負けたバロンタイガーは慌てて森の奥へと逃げてしまった。
「あれ?」
「やはり何かおかしい……バロンタイガーはバロン湿原の奥地に住む猛獣だ。この辺りにいるはずがねぇ」
「フライデーモンキーも、一生を洞穴で過ごすほど臆病なのに岩礁にいましたしね」
「ああ。生(イ)くる場を追われたとしか考えられん。レベル5のガララワニどころじゃねぇ。それ以上の――食物連鎖の頂点に立つ、圧倒的な捕食者によって!」
そう警戒するトリコに、小松さんは冷や汗を流している。
「その捕食者って……」
「久々に使うことになるかもしれねぇ……――フォークと、ナイフを!」
トリコは左手をフォークの、右手をナイフの形にして構えた。それにつられるかのように私も薙刀の柄をギュッと握る。
――夕日も沈んで夜になると、沼のそばに手頃な場所を見つけて焚き火をし、先ほど捕獲した三匹のヘビガエルを焼く。
「いただきます! うめーな!」
「塩胡椒を振るとさらにおいしいです!」
「俺にもよこせ!」
私は持って来た塩胡椒を振って食べたら、トリコが手を伸ばして来たので渡してあげる。食事をする私たちに対し、小松さんは恐怖心が強いせいか、まだひと口も食べてなかった。
「それにしても静かですね……。猛獣の声も聞こえなくなりましたし、ガララワニの生息地に近づくほど、生き物が減っている気が……」
「恐らく、捕食者が食ってんだろ」
「ええっ!?」
「どれほどの大食漢か知らねぇが、この分だとバロン諸島全体の動物を食う可能性もある」
「虫も食べていますしね」
見渡してが目に付いた木には蜘蛛の巣があったけど、その巣の主がいなかった。
「この島全ての生き物に命の危機が……当然僕の命も……。ハァ…最悪だ……。ヒルにも噛まれて血が止まらないし……」
「ヒルはヒルジンという血が固まるのを抑える物質がありますから。その内止まると思いますけど、ヒドいようなら病院に行くことをオススメします」
「生きて病院に行けるんでしょうか……」
ズンッ! バシャッ!
「「ん?」」
「えっ?」
〈ガアアァァアアア!〉
何かがぶつかる音と水の音が聞こえたので、私たちは沼を見ると中から沼蛇が現れた。大きな口を開けて小松さんに向かうから、私はその腕を取って引き寄せた。
「小松さん、ちょっとこっちに」
「ちょっとでいいんですか!?」
「大丈夫です。だってもう――」
ドシンッ!
「ええっ!?」
私が最後まで言い終える前に沼蛇は隣に倒れて苦しそうに動くと絶命した。小松さんも無事だし、その原因となる傷を見るとトリコも来た。
「ありがとうございます!」
「へぇ、手際がいいな。それなら小松が大怪我しても大丈夫そうだ」
「僕だけ大怪我するの前提!?」
「簡単な道具しかありませんから。それに大怪我する前に私が阻止するよう努力します」
「ウウッ……瑞貴さん…お優しい……!」
「てか、努力するなんて弱気だな」
「絶対という保証はできませんから。もちろん、小松さんも自分で注意することが大切ですよ」
「はい!」
夕日が差し掛かって来た頃、空に怪鳥がたくさん飛んでいく姿が見えた。
〈ゲーッ!〉
〈ゲゴーッ!〉
「ああっ……本当に気味悪いな……」
「「待て/待ってください!」」
「もう絶対にここに来るん――……えっ?」
〈ガウッ!〉
私とトリコが気配に気づいて足を止めると、少し先まで歩いてしまった小松さんが振り向いた。そのうしろにいるバロンタイガーに気づいて再び前を向くと小松さんは直立になってほぼ固まっている。
「捕獲レベル3……歩兵三十人で仕留められるかというレベル……。終わった……僕の人生……」
「いやいや! 終わってませんから!」
するとトリコが静かに私たちの前に立ってバロンタイガーと対峙する。
「俺と――じゃれ合うか!?」
〈ギャイイン!〉
トリコの威嚇に押し負けたバロンタイガーは慌てて森の奥へと逃げてしまった。
「あれ?」
「やはり何かおかしい……バロンタイガーはバロン湿原の奥地に住む猛獣だ。この辺りにいるはずがねぇ」
「フライデーモンキーも、一生を洞穴で過ごすほど臆病なのに岩礁にいましたしね」
「ああ。生(イ)くる場を追われたとしか考えられん。レベル5のガララワニどころじゃねぇ。それ以上の――食物連鎖の頂点に立つ、圧倒的な捕食者によって!」
そう警戒するトリコに、小松さんは冷や汗を流している。
「その捕食者って……」
「久々に使うことになるかもしれねぇ……――フォークと、ナイフを!」
トリコは左手をフォークの、右手をナイフの形にして構えた。それにつられるかのように私も薙刀の柄をギュッと握る。
――夕日も沈んで夜になると、沼のそばに手頃な場所を見つけて焚き火をし、先ほど捕獲した三匹のヘビガエルを焼く。
「いただきます! うめーな!」
「塩胡椒を振るとさらにおいしいです!」
「俺にもよこせ!」
私は持って来た塩胡椒を振って食べたら、トリコが手を伸ばして来たので渡してあげる。食事をする私たちに対し、小松さんは恐怖心が強いせいか、まだひと口も食べてなかった。
「それにしても静かですね……。猛獣の声も聞こえなくなりましたし、ガララワニの生息地に近づくほど、生き物が減っている気が……」
「恐らく、捕食者が食ってんだろ」
「ええっ!?」
「どれほどの大食漢か知らねぇが、この分だとバロン諸島全体の動物を食う可能性もある」
「虫も食べていますしね」
見渡してが目に付いた木には蜘蛛の巣があったけど、その巣の主がいなかった。
「この島全ての生き物に命の危機が……当然僕の命も……。ハァ…最悪だ……。ヒルにも噛まれて血が止まらないし……」
「ヒルはヒルジンという血が固まるのを抑える物質がありますから。その内止まると思いますけど、ヒドいようなら病院に行くことをオススメします」
「生きて病院に行けるんでしょうか……」
ズンッ! バシャッ!
「「ん?」」
「えっ?」
〈ガアアァァアアア!〉
何かがぶつかる音と水の音が聞こえたので、私たちは沼を見ると中から沼蛇が現れた。大きな口を開けて小松さんに向かうから、私はその腕を取って引き寄せた。
「小松さん、ちょっとこっちに」
「ちょっとでいいんですか!?」
「大丈夫です。だってもう――」
ドシンッ!
「ええっ!?」
私が最後まで言い終える前に沼蛇は隣に倒れて苦しそうに動くと絶命した。小松さんも無事だし、その原因となる傷を見るとトリコも来た。