魔のゲーム! デビルアスレチックをクリアしろ!
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……テリーとその背中に乗っているティナとクルッポーは、黒草の草原(ブラックカーペット)を抜けてトリコとリンが通った白い森林(ホワイトフォレスト)を駆けていた。そのスピードにティナはしがみついて振り落とされないのが精一杯だ。
「わあ~! なんてスピード!? 時速100キロを軽く出てる! しかも、ずっと休みなしで、どんだけの距離を走るの!?」
〈ク、クポ~……〉
「クルッポー、がんばんのよ!」
〈クポー!〉
クルッポーも離すものかと懸命に尻尾をくわえていた。
「これだけ必死だなんて……あいつが来てるってのを、一刻も早くトリコに教えないと相当ヤバいってこと!?」
しかしテリーのあとを追うように、黒いGTロボも白い森林(ホワイトフォレスト)の入口に到着しているのだった。
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……デビルアスレチックで、トリコとリンはステージ3のボス戦に来ていた。
「トリコ!」
「っ、下がってろ!」
〈カオオォォオオオ!!〉
ステージ3のボスは捕獲レベル30の鳥獣類・怪鳥ルバンダ。避けては通れない相手だった。
「チッ! デビルアスレチック……まだステージ3だぞ!? 怪鳥ルバンダとは……! このルートは間違いだったか!?」
〈カオォォオオ!!〉
「トリコ! うしろ!」
迫り来るルバンダの攻撃にガードの構えをしたが、リンの声により前ではなくうしろに回っていたことに気づき、よけることができた。
「一瞬にして背後に!? いや、違う! パワー、スピードはないが、独特の動き! 幻覚作用がある息を吐きやがる!」
「幻覚のブレス!?」
ルバンダの口から吐き出す薄緑の息が充満し、その幻覚でトリコとリンにはルバンダがたくさんいるように見えた。
「どれが本物だ!? 体が全快なら訳ねぇんだが、参ったぜ……! 瑞貴がいてくれたら助かるんだけどな……!」
環境適応能力を持つ上に第六感が優れている瑞貴なら、この場にも適応できるだろう。するとトリコの隣にオブサウルスが現れた。
「オブサウルス、お前!?」
〈バルゴルァア!〉
「いっけー! オブサウルス!」
オブサウルスがルバンダに向かって突進する。リンも応援するが……ルバンダの息によって眠ってしまい、そのまま石柱の下に落ちてしまった。呆気ない決着によりリンもトリコもガクッと肩を落とす。
「えぇ~!?」
「って、1ミリも戦力になってねぇ!」
再びルバンダの吐き出された息により、トリコは片手で顔の半分を覆う。
「クッ! 奴の息で意識が朦朧(モウロウ)としてきたぜ……!」
「トリコ……」
「リン、こいつを中和できねぇか!?」
「ちょ、ちょっと待って。あった! サンダーペパーミントフレグランス!」
リンはバッグから、香りが強いサンダーペパーミントの葉から抽出したメンソールを濃縮したフレグランスを取り出してセットする。
「一度嗅げば五日間は眠れないくらいの強力な気つけ効果があるし。でも、目に入ったらヤバいかも……」
「平気さ、目は閉じてる! 鼻が効けば充分だからな!」
〈カオォォオオ!!〉
「リン!」
「サンダーペパーミント!!」
サンダーペパーミントフレグランスがトリコに向けて発射された。名前の通り雷が落ちたようなメンソールとミントの刺激でトリコの意識がハッキリしてきた。