幻の食材“C(センター)” 一龍と第0ビオトープ
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「でもこれを使いこなすには、細胞の間に傷つけないよう包丁を通すという神業が必要。自在に使えれば一つの食材を無限に食べることもできてしまうから。そのためIGOは食の流通が乱れるのを案じて、『闇の技術』としてこの技を禁じた……そうですよね」
「ええ」
私の言葉に千流さんは頷いた。一つのリンゴに暗技を使ってひと切れ分だけ取れば、切られたリンゴは回復して元に戻り、また切れば元に戻る……その繰り返しをすればリンゴ一つ分より多くの食べることができるってわけだ。
それを使える料理人は私だけじゃなく小松さんも初めてのようで、千流さんに尋ねる。
「千流さんは、その闇の技術を?」
「わたくしの技は初歩程度のモノ……回復を促す手助けに過ぎません」
「えっ、そうなんですか?」
「栄養価の高い食材を同時に食べて初めて、効率よく回復できるんです」
だから千流さんはシャボンフルーツを求めたんだ。栄養価が高く寺宝とも言われるほどだから回復にはもってこいの食材ってわけね。
「つまり、すでに失われた命までは蘇生できません。この場に誰も死者がいなくて本当によかったです」
「実は、瑞貴さんがこの場に我々以外の人を集めるのを止めてくれたんです」
「えっ?」
「もちろん師範も全員避難させるように言ってましたが、最終的に瑞貴さんがコッポウさんたちを止めてくれました。……もしこの場に他の誰かがいたら、絶命は免れなかったかもしれません」
「そうでしたか……。瑞貴さん、私はこの寺には本当にお世話になりました。食林寺とみなさんを守ってくれて、ありがとうございます」
シュウさんの説明を聞いて千流さんが私に向かって深々と礼をしたので、思わず驚いてしまい千流さんに頭を上げるように説得する。
「いえ、そんな! 頭を上げてください! 逆に私は守るのが精一杯で最終的にはトリコが――」
「謙遜するなって。現に俺の到着が遅れたにもかかわらず無事なのはお前の功績があってこそだ。四神もあそこまでコントロールできるたぁ大したモンだ」
「僕は約束を破って出てきちゃいました……瑞貴さんの気遣いをムダにしてごめんなさい。それと、守ってくれてありがとうございました!」
「トリコ……小松さんまで……」
二人にまで感謝されてなんだかむず痒くなってしまう。食義を身に付けても四神の力を最大限に生かすことはできなかったし、まだまだあるのみだね。
「死者の蘇生……」
「「「「「!」」」」」
「それが他でもない、千代婆が美食會に寝返った理由じゃ。ゴホッ……」
「師範!」
「大丈夫ですか!?」
珍師範は起き上がれるまで回復したけど、まだ体内にダメージが残っているみたい。千流さんやシュウさんが気遣うと、珍師範は手に持っているシャボンフルーツを見つめる。
「シャボンフルーツ――実際は薄皮を剥いて茹でると味が深まり、うまみも増すんじゃがな……。千代ちゃんが最も得意だった料理じゃ……」
「申し訳ございません。わたくしはまだ未熟で、先代ほどの腕は……」
「シャボンフルーツの調理は食義を極めた料理人でも難しい。千代ちゃんは天才じゃった」
「師範、死者の蘇生とはいったい……!? それが千代さんが寝返った理由って、どういうことですか!?」
「…………」
シュウさんが尋ねると、珍師範が先ほどの戦いを思い出しながら私たちに話してくれた。
「ええ」
私の言葉に千流さんは頷いた。一つのリンゴに暗技を使ってひと切れ分だけ取れば、切られたリンゴは回復して元に戻り、また切れば元に戻る……その繰り返しをすればリンゴ一つ分より多くの食べることができるってわけだ。
それを使える料理人は私だけじゃなく小松さんも初めてのようで、千流さんに尋ねる。
「千流さんは、その闇の技術を?」
「わたくしの技は初歩程度のモノ……回復を促す手助けに過ぎません」
「えっ、そうなんですか?」
「栄養価の高い食材を同時に食べて初めて、効率よく回復できるんです」
だから千流さんはシャボンフルーツを求めたんだ。栄養価が高く寺宝とも言われるほどだから回復にはもってこいの食材ってわけね。
「つまり、すでに失われた命までは蘇生できません。この場に誰も死者がいなくて本当によかったです」
「実は、瑞貴さんがこの場に我々以外の人を集めるのを止めてくれたんです」
「えっ?」
「もちろん師範も全員避難させるように言ってましたが、最終的に瑞貴さんがコッポウさんたちを止めてくれました。……もしこの場に他の誰かがいたら、絶命は免れなかったかもしれません」
「そうでしたか……。瑞貴さん、私はこの寺には本当にお世話になりました。食林寺とみなさんを守ってくれて、ありがとうございます」
シュウさんの説明を聞いて千流さんが私に向かって深々と礼をしたので、思わず驚いてしまい千流さんに頭を上げるように説得する。
「いえ、そんな! 頭を上げてください! 逆に私は守るのが精一杯で最終的にはトリコが――」
「謙遜するなって。現に俺の到着が遅れたにもかかわらず無事なのはお前の功績があってこそだ。四神もあそこまでコントロールできるたぁ大したモンだ」
「僕は約束を破って出てきちゃいました……瑞貴さんの気遣いをムダにしてごめんなさい。それと、守ってくれてありがとうございました!」
「トリコ……小松さんまで……」
二人にまで感謝されてなんだかむず痒くなってしまう。食義を身に付けても四神の力を最大限に生かすことはできなかったし、まだまだあるのみだね。
「死者の蘇生……」
「「「「「!」」」」」
「それが他でもない、千代婆が美食會に寝返った理由じゃ。ゴホッ……」
「師範!」
「大丈夫ですか!?」
珍師範は起き上がれるまで回復したけど、まだ体内にダメージが残っているみたい。千流さんやシュウさんが気遣うと、珍師範は手に持っているシャボンフルーツを見つめる。
「シャボンフルーツ――実際は薄皮を剥いて茹でると味が深まり、うまみも増すんじゃがな……。千代ちゃんが最も得意だった料理じゃ……」
「申し訳ございません。わたくしはまだ未熟で、先代ほどの腕は……」
「シャボンフルーツの調理は食義を極めた料理人でも難しい。千代ちゃんは天才じゃった」
「師範、死者の蘇生とはいったい……!? それが千代さんが寝返った理由って、どういうことですか!?」
「…………」
シュウさんが尋ねると、珍師範が先ほどの戦いを思い出しながら私たちに話してくれた。