迫る脅威! いそげ、トリコ! シャボンフルーツへの道!
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「なぁ師範……」
「ん?」
「過去にシャボンフルーツに辿り着いた奴は…どれくらいいるんだ……?」
「そりゃあ何人もおるが……」
トリコの質問に答えるため、珍師範は立ち止まると思い出しながらトリコに体を振り向けた。
「最後に来たのはグルメ騎士(ナイト)のリーダー……ハゲ丸」
「ハゲ丸? ……あ…愛丸か?」
「あっ! そうそう、愛丸じゃ。ハゲてなかったわ」
「愛丸(アイ)はこの修業をクリアしたのか……」
「ウム。たった数日でな」
「クッ……! グルメ騎士(ナイト)は断食に慣れてるからな……。負けてらんねぇ……! 愛丸(アイ)の奴にバカにされちまう…負けてたまるかよ……!」
愛丸はトリコの旧友であるため四天王とはまた違う心を許せる友人だ。だがその半面、二人は隠すこともなく言い合いもするので前回再会したときも他のグルメ騎士(ナイト)を驚かせたこともあった。そのためトリコに闘争心が芽生えて体に力を与えるのだった。
――また何日も歩き続けるトリコと珍師範。だが先に力が尽きたのはトリコのほうで倒れた衝撃で下り坂に流された。トリコはなんとか顔を上げるが、その先にいる珍師範は自分とは逆にまだまだ余裕だというように歩いている。
(何故だ……? 何故師範は飲まず食わずで…あんなに普通に歩くことができる……? 体重も全く落ちてねぇみてぇだ……)
「先に答えだけ言っておくかのう」
「ん……?」
トリコが一度倒れた音が聞こえたのか、珍師範は立ち止まって体をうしろに振り向く。
「見た目ではわからんだろうが、今現在わしの体重は1トン近くある」
「1…トン……!? バカな……その小さい体でそんな……――あっ!」
トリコはシュウから合格をもらったとき、空から珍師範が降ってきたことを思い出した。彼が着地すると同時に深めのクレーターができたが、それはてっきりよほど高い場所から落ちて来たせいかと思ったが、あれは珍師範の体重を物語っていたのだ。
「これが奥義・食没の効果! 何もしなければわしはこのまま数ヶ月、飲まず食わずで生きていける」
「なっ……!?」
「食没により、大量の食料を体内に溜め込んでいるんじゃ」
思いがけないことを言われてトリコが唖然としていると、心なしか珍師範が来ている道着の『食義』という文字が光って見えた。
「体の許容量を超えて、食料を受け入れ、食った分だけエネルギーとしてチャージすることができる。これは真に食事に没頭するときにのみ発動する奥義……習得に近道はない。この道のように果てなき感謝の念が必要じゃ。ただひたすら感謝あるのみ! さすれば、寺宝は現れる!」
「…………!」
まるで気の遠くなるような奥義――そしてその答えに、トリコはどう感じただろうか。
☆☆☆☆☆
「っ――!」
準備運動も兼ねて外で食禅をしていたら、第六感の警報音が大きくなったと共に暗雲がついに食林寺に届こうとしていたので私は立ち上がる。ちなみに、今の私の服装は道着じゃなくいつもと同じ服装だ。
「どうやら来たみたいですね……全員の避難は完了しましたか?」
「はい。――瑞貴師範」
「……それはやめてくださいって言ったじゃないですか」
「すみません。だけど、あなたは僕だけじゃなく他の師範代……ナンバー2でもあるコッポウさんも倒してしまいました。それほどの実力を持つあなたに敬意を払いたいんです」
門下生のみんなに避難勧告を出したとき、中には自分たちも戦うと立ち向かおうとする者たちもいた。
お世話になって感謝の意味を教えてもらったこの寺に多大なる恩があるからだろう。それは嬉しいし良いことなんだし、猛者もいるという門下生たちは――私にとって足手まといにしかならない。力を一気に開放する必要もありそうだし、そのときその場にあんなに大勢いたんじゃ危ないからね。できるだけ被害者を出したくないという意味もある。
その人たちを無理やりにでも納得させるため、私は脅威がどれくらい近くにいるのかと察知しながら自分と手合わせするように言った。それもただの手合わせじゃなく、私一人を相手に多勢でね。
「ん?」
「過去にシャボンフルーツに辿り着いた奴は…どれくらいいるんだ……?」
「そりゃあ何人もおるが……」
トリコの質問に答えるため、珍師範は立ち止まると思い出しながらトリコに体を振り向けた。
「最後に来たのはグルメ騎士(ナイト)のリーダー……ハゲ丸」
「ハゲ丸? ……あ…愛丸か?」
「あっ! そうそう、愛丸じゃ。ハゲてなかったわ」
「愛丸(アイ)はこの修業をクリアしたのか……」
「ウム。たった数日でな」
「クッ……! グルメ騎士(ナイト)は断食に慣れてるからな……。負けてらんねぇ……! 愛丸(アイ)の奴にバカにされちまう…負けてたまるかよ……!」
愛丸はトリコの旧友であるため四天王とはまた違う心を許せる友人だ。だがその半面、二人は隠すこともなく言い合いもするので前回再会したときも他のグルメ騎士(ナイト)を驚かせたこともあった。そのためトリコに闘争心が芽生えて体に力を与えるのだった。
――また何日も歩き続けるトリコと珍師範。だが先に力が尽きたのはトリコのほうで倒れた衝撃で下り坂に流された。トリコはなんとか顔を上げるが、その先にいる珍師範は自分とは逆にまだまだ余裕だというように歩いている。
(何故だ……? 何故師範は飲まず食わずで…あんなに普通に歩くことができる……? 体重も全く落ちてねぇみてぇだ……)
「先に答えだけ言っておくかのう」
「ん……?」
トリコが一度倒れた音が聞こえたのか、珍師範は立ち止まって体をうしろに振り向く。
「見た目ではわからんだろうが、今現在わしの体重は1トン近くある」
「1…トン……!? バカな……その小さい体でそんな……――あっ!」
トリコはシュウから合格をもらったとき、空から珍師範が降ってきたことを思い出した。彼が着地すると同時に深めのクレーターができたが、それはてっきりよほど高い場所から落ちて来たせいかと思ったが、あれは珍師範の体重を物語っていたのだ。
「これが奥義・食没の効果! 何もしなければわしはこのまま数ヶ月、飲まず食わずで生きていける」
「なっ……!?」
「食没により、大量の食料を体内に溜め込んでいるんじゃ」
思いがけないことを言われてトリコが唖然としていると、心なしか珍師範が来ている道着の『食義』という文字が光って見えた。
「体の許容量を超えて、食料を受け入れ、食った分だけエネルギーとしてチャージすることができる。これは真に食事に没頭するときにのみ発動する奥義……習得に近道はない。この道のように果てなき感謝の念が必要じゃ。ただひたすら感謝あるのみ! さすれば、寺宝は現れる!」
「…………!」
まるで気の遠くなるような奥義――そしてその答えに、トリコはどう感じただろうか。
☆☆☆☆☆
「っ――!」
準備運動も兼ねて外で食禅をしていたら、第六感の警報音が大きくなったと共に暗雲がついに食林寺に届こうとしていたので私は立ち上がる。ちなみに、今の私の服装は道着じゃなくいつもと同じ服装だ。
「どうやら来たみたいですね……全員の避難は完了しましたか?」
「はい。――瑞貴師範」
「……それはやめてくださいって言ったじゃないですか」
「すみません。だけど、あなたは僕だけじゃなく他の師範代……ナンバー2でもあるコッポウさんも倒してしまいました。それほどの実力を持つあなたに敬意を払いたいんです」
門下生のみんなに避難勧告を出したとき、中には自分たちも戦うと立ち向かおうとする者たちもいた。
お世話になって感謝の意味を教えてもらったこの寺に多大なる恩があるからだろう。それは嬉しいし良いことなんだし、猛者もいるという門下生たちは――私にとって足手まといにしかならない。力を一気に開放する必要もありそうだし、そのときその場にあんなに大勢いたんじゃ危ないからね。できるだけ被害者を出したくないという意味もある。
その人たちを無理やりにでも納得させるため、私は脅威がどれくらい近くにいるのかと察知しながら自分と手合わせするように言った。それもただの手合わせじゃなく、私一人を相手に多勢でね。