迫る脅威! いそげ、トリコ! シャボンフルーツへの道!
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……珍師範に付いて行きながらトリコはバブルウェイを歩いて行く。今の所は気候に変化もないし、猛獣も出て来ない。
「これは食へのあくなき感謝を限界まで深める修業じゃ」
「それで本当に奥義が身に付くのか?」
すると珍師範がピタリと足を止めたので、トリコも続けて不思議そうな顔をしながら足を止める。
「『食没』!」
「食没? なんだよ、それ?」
「食事に完全に没頭することじゃ。それは食への感謝を究極に極めた者だけにしか習得できん奥義でもある」
「食事に没頭することが奥義? そんなのいつもやってるぜ、俺!」
「深みが違う……お前のはただの『食事』じゃよ」
「ん~……? 食没ねぇ……」
再び歩き出した珍師範の言葉にトリコは怪訝に思う。いつも食材や料理があったときは『目の前のモノを食べる』ことしか考えていないのに、それは『食事』で『食没』ではないと否定されたからだ。今のトリコにはこの二つの違いがよくわからない。
ザザザザザ――!
「猛獣か!?」
横から泡が流れて来たのでトリコは飛び退いて構えるも、本当にただ泡が流れただけで何もなかった。しかも珍師範は何事もないようにただ歩いているので、トリコはとりあえず付いて行く。
――それから歩き続けていると、泡でできた洞窟があったので二人はその中に入った。薄暗いが灯りが必要なほどじゃないし一本道なので逸れる必要もない。
「この洞窟を抜けると、厳しい気候が待っているとか?」
しかし出口の光が差し込んで洞窟を出たとき、トリコの目の前に現れた光景は……またしても泡の道だった。しかも先ほどまでとは違い、その名の通り泡しかない道である。
「なっ、ななっ!? まだ続くのかよ! この泡の道!」
「まだまだ続くぞ」
「っ!?」
まさかこれ以上の道があると思わなかったトリコは目を見開く。確かに最初に珍師範が言った通り『歩くだけ』だが、自分が予想していた状況とは遥かにかけ離れていた。
「猛獣は? 厳しい気候は? いったいどこまで続いてんだ? いや、それより……」
さすがにこんなに歩いたことがなかったのか、トリコはだんだん息が上がってきた。緩いとはいえ山あり谷ありの曲線の道も続いており、そして何より……。
「な、何もねぇ! ここには植物も水すらねぇ……! 本当にただの泡の道だ!」
「ホレ、まだまだ続くぞ?」
チェックポイントになりそうな場所もないし、動植物だけでなく川などの水もない果てしなく続く泡の道……それにトリコは絶望を感じた。
「まさか、これが……修業か!?」
「食没を、極めるのじゃ。急げや。わしもすぐに戻らねばならぬ」