感謝あるのみ! 食義の極意‼
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――さて次は朝食という名の修業なんだけど……なんか魚が泳いでいる。これを調理するのかと思ったらシュウさん曰く、そのまま食べれるらしい。
「朝食は、白魚そうめんです」
「「「いただきます!」」」
小松さんが箸を使って白魚そうめんをつかもうとしたら、ツルリと音が出るんじゃないかと思うくらい滑らかに滑り落ちた。
「あれ?」
「白魚そうめんは表面が滑って取り辛いのです。さらに箸もよく滑る素材……氷樹で作られていますので、より高い集中力が必要です」
朝食の食材だけじゃなくて箸にも仕掛けをしていたのか! 双方の特徴が合わさってコンボになっているから、私も小松さんもトリコも四苦八苦している。
「あっ、また滑った!」
「全然取れない~!」
「あーイライラすんなー! オイ!」
私たちが心ゆくまで料理を食べられるのは、一体全体いつになるやら……。
――次は外に出て合掌・一礼の修業。この三日間のおかげで私たちは感謝ボテンの針が自身に当たることもかすることもなく、集中してできるようになった。
「みなさん、合掌と一礼の基礎はできたようですね。では!」
何故かシュウさんは私たちの頭の上にプリンを乗せた皿を置いた。まさかこれを落とさないように姿勢を崩すなと?
「プリンラクダのコブに付いているプリンです。これを頭に乗せながら食義の構えをしてもらいます。このプリンはとても柔らかいので、ほんの数ミリ動いただけでも崩れますよ?」
「え~……!?」
「集中してください」
「っ……」
シュウさんの笑顔が有無を言わせない……。構えに集中しなくちゃいけないのに頭にあるプリンが気になって仕方ないよ!
グラグラ……チャプンッ。
「あっ? えっ? あっ!」
「トリコさん?」
チャプンッ。
「えっ? わっ!」
チャプンッ。
「ああっ!」
トリコと小松さんと私の順でプリンが崩れてしまった。液体になったせいか失敗した脱力感か、なんだかさらにプリンが重く感じる。
――食義の構えを極めていると昼食の時間になった。珍しく外で食べることになり、出された料理は食林寺に来たときと同じお椀に乗せられた豆だ。しかし食べる場所と一緒に違う所がある。
「今日の昼食は……10メートルの箸でお願いします」
「ぎっ…ぐぐっ……」
「トリコさん、落ち着いてください!」
「その調子だよ!」
5メートルの箸でもキツかったのに、トリコは顔に汗を流して歯を食いしばりながら豆を10メートルの箸で取ろうとしている。本当に毎度、このあとどうやって食べるの?
――そしてやってきましたローズハムを育てる修業。夕方になった頃には私にはやっと芽が出たけど、二人はまだ種だけ。
「その程度の感謝の念では、ハムの花はすぐには咲きませんよ? 瑞貴さんもいい調子ですが、まだまだですね」
「「「っ……!」」」
「今日も夕食、お預けのようですねぇ」
「「「ぬぬぬぬ……!」」」
シュウさんの言葉が私たちの集中力を上げるキッカケとなり、ローズハムが一気に成長して咲いた。でも油断してはならない……このローズハムが大好物な『奴』が来るんだから……!
ヒラヒラヒラ~……。
「やっぱり来たよ、二人共!」
「サ、サンドイッチョウが!」
「なっ!?」
またこいつからローズハムを守るために逃げ回るのか! 本当なら結界を張りたいところなんだけど……それじゃ修業にならないから使わないようにしている。
「ちょうどいい。サンドイッチョウに感謝の念を送るのです」
「な、なんで!? 俺の花に食おうって奴に感謝すんだよ!?」
「『感謝されている』と知れば、その相手に無碍なことはしないでしょう?」
「ハァ?」
「とにかく、感謝の念で追い払うのです。これも修業です!」
「「「…………」」」
どこか腑に落ちない点があるけど、私たちはまた両手を合わせて目を閉じた。サンドイッチョウに感謝……サンドイッチョウに感謝……。
(手をひと振りすりゃあ追い払えるのに……! なんなんだ、この修業は……!)
……トリコは遠慮なく苦労して咲かせたローズハムを食べるサンドイッチョウに、感謝するどころか苛立ちを覚えた。何もしないとわかったのかサンドイッチョウが三匹も増えた。
(どれもこれも地味で、よくわからねぇものばかり! こんなことで……こんなことで本当に食義が……!?)
「トリコさん!」
「トリコ!?」
立ち上がってサンドイッチョウを振り払おうとするトリコに、小松さんと私は驚いて制止の声を上げた。――次にもっと驚かされるとは知らずに。
「朝食は、白魚そうめんです」
「「「いただきます!」」」
小松さんが箸を使って白魚そうめんをつかもうとしたら、ツルリと音が出るんじゃないかと思うくらい滑らかに滑り落ちた。
「あれ?」
「白魚そうめんは表面が滑って取り辛いのです。さらに箸もよく滑る素材……氷樹で作られていますので、より高い集中力が必要です」
朝食の食材だけじゃなくて箸にも仕掛けをしていたのか! 双方の特徴が合わさってコンボになっているから、私も小松さんもトリコも四苦八苦している。
「あっ、また滑った!」
「全然取れない~!」
「あーイライラすんなー! オイ!」
私たちが心ゆくまで料理を食べられるのは、一体全体いつになるやら……。
――次は外に出て合掌・一礼の修業。この三日間のおかげで私たちは感謝ボテンの針が自身に当たることもかすることもなく、集中してできるようになった。
「みなさん、合掌と一礼の基礎はできたようですね。では!」
何故かシュウさんは私たちの頭の上にプリンを乗せた皿を置いた。まさかこれを落とさないように姿勢を崩すなと?
「プリンラクダのコブに付いているプリンです。これを頭に乗せながら食義の構えをしてもらいます。このプリンはとても柔らかいので、ほんの数ミリ動いただけでも崩れますよ?」
「え~……!?」
「集中してください」
「っ……」
シュウさんの笑顔が有無を言わせない……。構えに集中しなくちゃいけないのに頭にあるプリンが気になって仕方ないよ!
グラグラ……チャプンッ。
「あっ? えっ? あっ!」
「トリコさん?」
チャプンッ。
「えっ? わっ!」
チャプンッ。
「ああっ!」
トリコと小松さんと私の順でプリンが崩れてしまった。液体になったせいか失敗した脱力感か、なんだかさらにプリンが重く感じる。
――食義の構えを極めていると昼食の時間になった。珍しく外で食べることになり、出された料理は食林寺に来たときと同じお椀に乗せられた豆だ。しかし食べる場所と一緒に違う所がある。
「今日の昼食は……10メートルの箸でお願いします」
「ぎっ…ぐぐっ……」
「トリコさん、落ち着いてください!」
「その調子だよ!」
5メートルの箸でもキツかったのに、トリコは顔に汗を流して歯を食いしばりながら豆を10メートルの箸で取ろうとしている。本当に毎度、このあとどうやって食べるの?
――そしてやってきましたローズハムを育てる修業。夕方になった頃には私にはやっと芽が出たけど、二人はまだ種だけ。
「その程度の感謝の念では、ハムの花はすぐには咲きませんよ? 瑞貴さんもいい調子ですが、まだまだですね」
「「「っ……!」」」
「今日も夕食、お預けのようですねぇ」
「「「ぬぬぬぬ……!」」」
シュウさんの言葉が私たちの集中力を上げるキッカケとなり、ローズハムが一気に成長して咲いた。でも油断してはならない……このローズハムが大好物な『奴』が来るんだから……!
ヒラヒラヒラ~……。
「やっぱり来たよ、二人共!」
「サ、サンドイッチョウが!」
「なっ!?」
またこいつからローズハムを守るために逃げ回るのか! 本当なら結界を張りたいところなんだけど……それじゃ修業にならないから使わないようにしている。
「ちょうどいい。サンドイッチョウに感謝の念を送るのです」
「な、なんで!? 俺の花に食おうって奴に感謝すんだよ!?」
「『感謝されている』と知れば、その相手に無碍なことはしないでしょう?」
「ハァ?」
「とにかく、感謝の念で追い払うのです。これも修業です!」
「「「…………」」」
どこか腑に落ちない点があるけど、私たちはまた両手を合わせて目を閉じた。サンドイッチョウに感謝……サンドイッチョウに感謝……。
(手をひと振りすりゃあ追い払えるのに……! なんなんだ、この修業は……!)
……トリコは遠慮なく苦労して咲かせたローズハムを食べるサンドイッチョウに、感謝するどころか苛立ちを覚えた。何もしないとわかったのかサンドイッチョウが三匹も増えた。
(どれもこれも地味で、よくわからねぇものばかり! こんなことで……こんなことで本当に食義が……!?)
「トリコさん!」
「トリコ!?」
立ち上がってサンドイッチョウを振り払おうとするトリコに、小松さんと私は驚いて制止の声を上げた。――次にもっと驚かされるとは知らずに。