感謝あるのみ! 食義の極意‼
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「さっ。では食事にして、今日の修業は終わりにしましょう」
「えっ!? もう終わり!?」
「はい」
まだ昼前なのにそう言ったシュウさんは、左手に乗せた三つの種を私たちに差し出した。
「こいつは?」
「ローズハムの種です。この種はバラのようなハムの花を咲かせます」
「ハムの花?」
「ええ。この種が発芽して花を咲かせるまで、見守ってください。――不眠不休で」
ニッコリと且つ恐ろしいことを言ったぞ、シュウさん……。それってこれが終わるまで絶対に休むな寝るなってことだよね?
私たちは本堂へ続く庭へ移動して、植木鉢に渡されたローズハムの種を埋めるとジョウロで水を注ぐ。
「くれぐれも、感謝の念を忘れないようにね」
シュウさんから普通の花のように何日もかかるわけじゃなくて、食禅のように感謝の念を込めればいいと教えられた。これも修業用に改良された奴なのかな?
私たちは植木鉢の前で胡坐をかいて座り、両手を合わせて目を閉じた。
――もう夜になってしまったけど、この花を咲かせないといけないから、私たちはずっとその場で祈りながら見ていた。
ピョコ。
「あっ、芽が出た」
「何ぃ!?」
「ホントですか!?」
ふと口走った私の声にトリコと小松さんは慌てて私の植木鉢を見ると、確かに種の隙間から出る可愛らしい小さな芽が出ている。
「瑞貴さんの奴は早い種だったんでしょうか……?」
「俺らなんてまだ芽すら出てねぇぜ……」
「でも花を咲かせないといけないんだし、まだまだ見守らなくちゃ!」
それにしてもシュウさんが『感謝の念を込めて』って言ってたけど、あれは『食義の基本を忘れるな』だけじゃなくて『ローズハムに向けて感謝の念を込める』って意味もあるのかな?
☆☆☆☆☆
ジャ――ンッ!!
起床の銅鑼が聞こえると空が少し明るくなって朝になっていた。もちろん私たちは不眠不休で植木鉢の前にいたら、
ピョコ。ピョコ。
「やった!」
「やっと芽が出た!」
「――おめでとうございます」
トリコと小松さんのローズハムの種にも芽が出たので二人が喜ぶと、いつからいたのかシュウさんが出入り口のそばにいた。
「シュウさん。おはようございます」
「おはようございます。しかし……発芽に一晩掛かるとは」
「えっ?」
「ちなみにローズハムは感謝の念が強いほど、早く花を咲かせます」
「えっ? そうなんですか?」
「ええ。その証拠に瑞貴さんのローズハムが成長しているでしょう? 感謝の念が強い証拠です」
「あっ……」
二人に比べて私のほうがよく成長していた。芽が出たときに思いついた方法は間違っていなかったんだ。
「がんばって感謝してください。さもなくば……――永遠に食事がとれませんよ?」
「「「ヒェ~……!」」」
冷たい目で見てくるシュウさんは冗談抜きで怖い! 普段が厳しくも穏やかな笑みを浮かべて来るから特に!
とにかく私たちは感謝の念をローズハムに捧げるのだった。
――日が高くなった頃、私のローズハムが3分前に咲いて、トリコと小松さんも続くようにそのあと咲いた。
「フゥ……」
「よっしゃー!」
「咲いたー!」
「やっと食事ができますね!」
「「「アハハハッ」」」
ニッコリと少し強めに言うシュウさんの言葉がどことなく嫌味に聞こえるのは私の心が醜いからか?
ヒラヒラヒラ~……。
「「「ん?」」」
どこからかパンの羽をする蝶が飛んで来ると、小松さんのローズハムに止まってパンの羽で挟んだ。
「お~! まるでハムサンド!」
「あっ、サンドイッチョウですね」
シュウさんはこの蝶のことを知っているみたい。しばらく止まってヒラヒラとまたどこかへサンドイッチョウが飛んで行くと……小松さんのローズハムの花びらが少しなくなっていた!
「えっ!」
「ああっ! ハムの花が!」
「さっきの蝶が食べちゃったの!?」
「はい。ハムの花びらが大好物の蝶なんです」
「「「ええっ!?」」」
私たちは慌ててサンドイッチョウから守るために植木鉢を両手に持った。苦労して咲いたローズハムを食べられてたまるか!
「師範代! 大事なことは先に言おうな!」
「小松さん! またサンドイッチョウが!」
「あーダメ! これ僕の夕食なんだから! あっ、いや、朝食!? もうお昼ご飯!?」
別のサンドイッチョウなのかローズハムを狙ってやって来るので、小松さんは慌てて逃げるとサンドイッチョウもそれを追いかけて行く。
「小松さーん! がんばれー!」
「なんて地味な修業なんだ……これで本当に食義が身に付くのか!?」
トリコは修業内容に不満のようでも不安があるらしい。でもそんなトリコをシュウさんは優しく見守っていた。
「えっ!? もう終わり!?」
「はい」
まだ昼前なのにそう言ったシュウさんは、左手に乗せた三つの種を私たちに差し出した。
「こいつは?」
「ローズハムの種です。この種はバラのようなハムの花を咲かせます」
「ハムの花?」
「ええ。この種が発芽して花を咲かせるまで、見守ってください。――不眠不休で」
ニッコリと且つ恐ろしいことを言ったぞ、シュウさん……。それってこれが終わるまで絶対に休むな寝るなってことだよね?
私たちは本堂へ続く庭へ移動して、植木鉢に渡されたローズハムの種を埋めるとジョウロで水を注ぐ。
「くれぐれも、感謝の念を忘れないようにね」
シュウさんから普通の花のように何日もかかるわけじゃなくて、食禅のように感謝の念を込めればいいと教えられた。これも修業用に改良された奴なのかな?
私たちは植木鉢の前で胡坐をかいて座り、両手を合わせて目を閉じた。
――もう夜になってしまったけど、この花を咲かせないといけないから、私たちはずっとその場で祈りながら見ていた。
ピョコ。
「あっ、芽が出た」
「何ぃ!?」
「ホントですか!?」
ふと口走った私の声にトリコと小松さんは慌てて私の植木鉢を見ると、確かに種の隙間から出る可愛らしい小さな芽が出ている。
「瑞貴さんの奴は早い種だったんでしょうか……?」
「俺らなんてまだ芽すら出てねぇぜ……」
「でも花を咲かせないといけないんだし、まだまだ見守らなくちゃ!」
それにしてもシュウさんが『感謝の念を込めて』って言ってたけど、あれは『食義の基本を忘れるな』だけじゃなくて『ローズハムに向けて感謝の念を込める』って意味もあるのかな?
☆☆☆☆☆
ジャ――ンッ!!
起床の銅鑼が聞こえると空が少し明るくなって朝になっていた。もちろん私たちは不眠不休で植木鉢の前にいたら、
ピョコ。ピョコ。
「やった!」
「やっと芽が出た!」
「――おめでとうございます」
トリコと小松さんのローズハムの種にも芽が出たので二人が喜ぶと、いつからいたのかシュウさんが出入り口のそばにいた。
「シュウさん。おはようございます」
「おはようございます。しかし……発芽に一晩掛かるとは」
「えっ?」
「ちなみにローズハムは感謝の念が強いほど、早く花を咲かせます」
「えっ? そうなんですか?」
「ええ。その証拠に瑞貴さんのローズハムが成長しているでしょう? 感謝の念が強い証拠です」
「あっ……」
二人に比べて私のほうがよく成長していた。芽が出たときに思いついた方法は間違っていなかったんだ。
「がんばって感謝してください。さもなくば……――永遠に食事がとれませんよ?」
「「「ヒェ~……!」」」
冷たい目で見てくるシュウさんは冗談抜きで怖い! 普段が厳しくも穏やかな笑みを浮かべて来るから特に!
とにかく私たちは感謝の念をローズハムに捧げるのだった。
――日が高くなった頃、私のローズハムが3分前に咲いて、トリコと小松さんも続くようにそのあと咲いた。
「フゥ……」
「よっしゃー!」
「咲いたー!」
「やっと食事ができますね!」
「「「アハハハッ」」」
ニッコリと少し強めに言うシュウさんの言葉がどことなく嫌味に聞こえるのは私の心が醜いからか?
ヒラヒラヒラ~……。
「「「ん?」」」
どこからかパンの羽をする蝶が飛んで来ると、小松さんのローズハムに止まってパンの羽で挟んだ。
「お~! まるでハムサンド!」
「あっ、サンドイッチョウですね」
シュウさんはこの蝶のことを知っているみたい。しばらく止まってヒラヒラとまたどこかへサンドイッチョウが飛んで行くと……小松さんのローズハムの花びらが少しなくなっていた!
「えっ!」
「ああっ! ハムの花が!」
「さっきの蝶が食べちゃったの!?」
「はい。ハムの花びらが大好物の蝶なんです」
「「「ええっ!?」」」
私たちは慌ててサンドイッチョウから守るために植木鉢を両手に持った。苦労して咲いたローズハムを食べられてたまるか!
「師範代! 大事なことは先に言おうな!」
「小松さん! またサンドイッチョウが!」
「あーダメ! これ僕の夕食なんだから! あっ、いや、朝食!? もうお昼ご飯!?」
別のサンドイッチョウなのかローズハムを狙ってやって来るので、小松さんは慌てて逃げるとサンドイッチョウもそれを追いかけて行く。
「小松さーん! がんばれー!」
「なんて地味な修業なんだ……これで本当に食義が身に付くのか!?」
トリコは修業内容に不満のようでも不安があるらしい。でもそんなトリコをシュウさんは優しく見守っていた。