合掌一礼! 美食人間国宝・珍鎮々登場‼
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「スゴい! ホントに入れた!」
「店自体を見つけるのも困難なだけに、入るのも簡単にはいかないってことなのか?」
「なんか謎に包まれた店だね」
「――いらっしゃいませ」
「「「!」」」
いつの間にか目の前に現れたのは、赤い忍者のような服を着て割烹着のようなエプロンを付けた女性だった。彼女は私たちの前で正座し三つ指をついて頭を下げている。
「ようこそおいでくださいました、雲隠れ割烹へ。わたくし、料理長の千流と申します」
「あ、ああ」
「料理人ランキング15位の千流さん! まさかこんな樹海で会えるとは!」
「さあ、ご案内いたしましょう」
「あの、私たち予約してないんですけど……大丈夫ですか?」
「もちろんです。どうぞお上がりください」
「じゃあ、お邪魔――……ん?」
……ふとトリコが足元を見ると草鞋があったことに気づいた。向きからしてこの店の客なのは間違いない。見つけるのが困難なこの雲隠れ割烹に、自分たち以外の客がいることに少々驚いた。
(他にも客がいるのか?)
私たちは千流さんの案内で店の中を歩いているけど、料理のいい匂いもするし、木でできている店のせいかどこか安心する。私の住んでいる家もストロングツリーでできているから、そのせいかな?
「うまそうな香りが店に充満してる~! さすが十星の料亭だな!」
「でも、どうして樹海の中にあるんですか? もっとわかりやすい場所ならお客も来やすいのに」
「わたくし共の店は、とても繊細な食材を扱っております。そのため、誰かれ構わず気軽に店に来られては困ることがあるのです」
「困ること、ですか?」
「ええ。食の礼儀作法――即ち、『食義』を心得た者でないと、うちの料理を食べることができないからです」
小松さんに続いて私がそう尋ねたら、千流さんは『食義』が必要だと言った。確か、この店の暖簾にもそう書いてあったな……。
「食義もしらない粗暴な客から繊細な食材を守るために、この樹海の中で営業させていただいております」
「なるほど。そんな客が来たら店が消えちまうってわけだな」
「ええ。この店はグルメ界にあると言う、世界一シャイで臆病な木・『穏形樹』でできています」
「最近じゃあ金庫にも使われているって言う、あの擬態する木か?」
「はい。穏形樹は凶暴な生物が近づくと姿をくらませるという不思議な木……建物の素材自体が店の繊細な食材を守っているわけです」
「店が見えなくなったのはそれでか……」
「私たちは挨拶はすれど、食義には程遠い挨拶だったもんね」
それに私が『安心する』って感じがしたのは、この店の穏形樹がストロングツリーと同様にグルメ界にある木で作られたせいなのかもしれないね。
「みなさんはこの建物も、そして食材も、快く受け入れていますよ。最近では珍しいくらい。何よりも、店を発見なされました」
「いやあ、ただ変な奴の匂いを追って来ただけなんだけどな」
「変な奴?」
「――千流さーん!」
奥から誰かが千流さんを呼びながら走って来る。店の従業員かな……――って!
「あの客、まだ食べる気だよ! 料理が間に合わない!」
「「あっ!」」
「あっ!」
「……えっ?」
その従業員は私とトリコが見た恵方巻の一部を持って逃げた太っちょの少年だった!
事情が読めない千流さんが不思議そうにしたので、私たち道しるべにしていた恵方巻を盗んだこの少年の匂いを、トリコが追っていったことを話した。まあ、そのおかげでこの十星料亭・雲隠れ割烹を見つけることができたんだけどね。
「そういうことでしたか。うちの従業員がとんだご無礼を……。千輪、謝りなさい」
「だ、だけどさ! オイラが見つけたときには恵方巻バラバラだったんだぞ!? オイラはそれを少しもらっただけだ!」
「ってことは、樹海を繰り抜いたのはお前じゃないってことか」
「当たり前だろ! オイラにできるか、そんなこと!」
「とにかく謝りなさい」
千流さんが促しているけど、千輪はテコでも謝ろうとしない。この建物の景色と二人の名前を聞いて原作を思い出したよ。漫画を読んだりアニメで見たときから結構千輪に言いたいことがあったし、この場で言わせてもらおう。
「店自体を見つけるのも困難なだけに、入るのも簡単にはいかないってことなのか?」
「なんか謎に包まれた店だね」
「――いらっしゃいませ」
「「「!」」」
いつの間にか目の前に現れたのは、赤い忍者のような服を着て割烹着のようなエプロンを付けた女性だった。彼女は私たちの前で正座し三つ指をついて頭を下げている。
「ようこそおいでくださいました、雲隠れ割烹へ。わたくし、料理長の千流と申します」
「あ、ああ」
「料理人ランキング15位の千流さん! まさかこんな樹海で会えるとは!」
「さあ、ご案内いたしましょう」
「あの、私たち予約してないんですけど……大丈夫ですか?」
「もちろんです。どうぞお上がりください」
「じゃあ、お邪魔――……ん?」
……ふとトリコが足元を見ると草鞋があったことに気づいた。向きからしてこの店の客なのは間違いない。見つけるのが困難なこの雲隠れ割烹に、自分たち以外の客がいることに少々驚いた。
(他にも客がいるのか?)
私たちは千流さんの案内で店の中を歩いているけど、料理のいい匂いもするし、木でできている店のせいかどこか安心する。私の住んでいる家もストロングツリーでできているから、そのせいかな?
「うまそうな香りが店に充満してる~! さすが十星の料亭だな!」
「でも、どうして樹海の中にあるんですか? もっとわかりやすい場所ならお客も来やすいのに」
「わたくし共の店は、とても繊細な食材を扱っております。そのため、誰かれ構わず気軽に店に来られては困ることがあるのです」
「困ること、ですか?」
「ええ。食の礼儀作法――即ち、『食義』を心得た者でないと、うちの料理を食べることができないからです」
小松さんに続いて私がそう尋ねたら、千流さんは『食義』が必要だと言った。確か、この店の暖簾にもそう書いてあったな……。
「食義もしらない粗暴な客から繊細な食材を守るために、この樹海の中で営業させていただいております」
「なるほど。そんな客が来たら店が消えちまうってわけだな」
「ええ。この店はグルメ界にあると言う、世界一シャイで臆病な木・『穏形樹』でできています」
「最近じゃあ金庫にも使われているって言う、あの擬態する木か?」
「はい。穏形樹は凶暴な生物が近づくと姿をくらませるという不思議な木……建物の素材自体が店の繊細な食材を守っているわけです」
「店が見えなくなったのはそれでか……」
「私たちは挨拶はすれど、食義には程遠い挨拶だったもんね」
それに私が『安心する』って感じがしたのは、この店の穏形樹がストロングツリーと同様にグルメ界にある木で作られたせいなのかもしれないね。
「みなさんはこの建物も、そして食材も、快く受け入れていますよ。最近では珍しいくらい。何よりも、店を発見なされました」
「いやあ、ただ変な奴の匂いを追って来ただけなんだけどな」
「変な奴?」
「――千流さーん!」
奥から誰かが千流さんを呼びながら走って来る。店の従業員かな……――って!
「あの客、まだ食べる気だよ! 料理が間に合わない!」
「「あっ!」」
「あっ!」
「……えっ?」
その従業員は私とトリコが見た恵方巻の一部を持って逃げた太っちょの少年だった!
事情が読めない千流さんが不思議そうにしたので、私たち道しるべにしていた恵方巻を盗んだこの少年の匂いを、トリコが追っていったことを話した。まあ、そのおかげでこの十星料亭・雲隠れ割烹を見つけることができたんだけどね。
「そういうことでしたか。うちの従業員がとんだご無礼を……。千輪、謝りなさい」
「だ、だけどさ! オイラが見つけたときには恵方巻バラバラだったんだぞ!? オイラはそれを少しもらっただけだ!」
「ってことは、樹海を繰り抜いたのはお前じゃないってことか」
「当たり前だろ! オイラにできるか、そんなこと!」
「とにかく謝りなさい」
千流さんが促しているけど、千輪はテコでも謝ろうとしない。この建物の景色と二人の名前を聞いて原作を思い出したよ。漫画を読んだりアニメで見たときから結構千輪に言いたいことがあったし、この場で言わせてもらおう。