疾走、リーガル島! ジュエルミートを探せ!
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……トリコとリンは崖まで辿り着くと下にはたくさんの猛獣が待ち構えていた。
「ええっ!? 何これ!?」
「チッ! これ全部相手にすんのかよ!? 最悪な展開だな、こりゃ」
「ティナとかいう邪魔者ナシでトリコと二人っきり! 瑞貴には悪いけど、ウチ的には極楽展開なんですけどー!」
猛獣がたくさんいる状況でも、友人を邪険にして悪いと思いつつも、リンはトリコと二人きりならなんでもいいらしい。
「仕方ねぇ……。リン、バトフレを俺に浴びせてくれ!」
「えっ!? でも!」
「奴らを威嚇するだけだ。けど、百倍に薄めろよ。濃度が高いと理性を失いかねんからな」
「……むしろ理性とか失ってほしいんですけど! この際ガッツリと!」
トリコは注意として言っているのにリンはコッソリ否定する。もう何も言うまい。
「撃ったらすぐにお前も避難さろ」
「嫌だ~。トリコと離れたくないし~」
〈ガアァァアアア!!〉
「よし、いいぞ! バトフレ撃て!」
「えっ、あっ、うん。でもホントに大丈夫?」
「本来猛獣たちに使うバトフレ……精神肉体の負担がデッケェってんだろ? 俺なら大丈夫だ。撃て、リン!」
「じゃあ、いくし! バトルフレグランス!」
トリコの体を包むようにバトルフレグランスが発射された。それを嗅いだトリコは内に秘めているグルメ細胞の赤鬼が表に出て、その際に上の服も破けた。
「ウウッ……離れろリン……危ねぇぞ……!」
「トリコの野生が暴走する! う、うわあ!」
グルメ細胞の赤鬼の威嚇に圧倒された猛獣たちは、砂塵を撒き散らしながら慌てて逃げて行った。
「あ…危ねぇ……。もう少しで本当に襲い掛かっちまうところだった……。やっぱ…バトフレは危険だな……」
「トリコ……――ウチに襲い掛かればよかったのに~!」
「戦闘は避けられねぇみてぇだ」
「えっ?」
奥を見てみると緑の猛獣が一体だけ残っていた。しかもトリコの威嚇に恐れることなく敵意を剥き出している。
「あれって……!」
「オブサウルスだ。強い者を主人に――オーナーとして命令に忠実に従う猛獣。そのオーナーより強い者が現れるまでな」
捕獲レベル28の哺乳獣類・オブサウルス。ロックドラムよりも上の実力を持つ。
〈ゴルバルアァァアアア!!〉
「奴を従えるオーナーはGTロボ……俺たちの足止めを命令されてんだろ。俺の威嚇にも逃げねぇとは、GTロボの実力が伺えるな」
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小松さんがクリーム松茸を切っている間に私たちは網と火だけの簡単七輪の用意をする。サニーはもちろん何もしていない。
「フム……。なかなかいい包丁だな、それ。美(ツク)しい」
「えっ? ああ、ども」
「お前じゃなくて包丁だぞ」
「え、ええ。でもなんか嬉しいです。自分のこと以上に」
「小松さん。準備できたよ」
「はい!」
自分より包丁が褒められるのが嬉しいって、小松さんは本当にスゴい人だな。