トリコ悶絶⁉︎ 世界一臭い食材を捕獲せよ!
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……さらに翌日。ついにトリコと小松はついに臭いが最強にキツいエリアまでやってきた。ドドリアンボムは特殊調理食材なので、トリコも小松も防護服を着ておらず、さらに何も装備していないので顔を歪めつつ歩を進めている。
「おっ、臭う……強烈に臭うぞ! 近いぞ小松! 耐えろー!」
「わああっ! ムリ! もうムリー!」
「こーまーつー! 見ろー! 来たぞー……ドドリアンボムー!」
目の前にはサボテンのように幹がトゲでいっぱいになっており、曲線を描きつつ空高くある木のてっぺんには大きなドドリアンボムが実っていた。
「デ、デカー! くっさー! くさ~……」
「やったー! くっさ~……」
するとドドリアンボムがまるで二人を待っていたかのように、今にも木と実を繋いでいる枝が千切れそうだ。
「あっ、実が!」
「トリコさん! 服が朽ちてきましたー!?」
「実が熟して落ちそうだー! おー! ヤバい、ヤバいぞこれー!」
「えー!?」
あまりの臭さに上半身の服が朽ちる中、ドドリアンボムは落ちそうになってくる。さすがにこの強烈な臭いを放つドドリアンボムを受け止める勇気はない。
「大丈夫だ、小松……。所詮は臭い……! 命がどうこうなることは多分…ないだろ~……と思うかも」
「全く説得力のない発言と顔です……」
そしてついに枝が千切れ――地面に落ちると同時に異臭が全世界に一瞬で広がった。
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……――トム、次郎、モンチー、ココ、ゼブラ、ライブベアラー、メルク、スミス、エルボー、モリ爺、節乃、ティナとクルッポーとユン、白川と坂巻など、東西南北あらゆる場所にいるお馴染みのメンバーも顔をしかめた。その理由を知るのは現地の二人を除いてごく一部である。……ゾンゲは何も気づかずゲームしていたが。
「すまねぇ……トリコ……」
ドドリアンボムを再生させた張本人である鉄平は、顔を青ざめながらも現地へ直接行ったトリコたちに両手を合わせて謝った。
「キ、キモ臭っ!」
……先ほどまで昨日瑞貴に告白してどこかスッキリした表情だったサニーも、その匂いに口から泡を吹いて倒れた。
「わみゃ!?」
私は様子見がてらテリーとオブに会いに行ったら、ここまで来るあまりの臭さに目を見開くと、特に嗅覚が鋭いテリーなど白目を向いて倒れてしまった。現地にいる二人共……大丈夫かな……。
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……目の前には落ちたドドリアンボムの実があるが、トリコと小松は至近距離でその臭いを嗅いだため白目をむいて気を失っていた。そしてしばらくしてトリコが起き上がる。
「強烈な臭いで気を失ったのか……くさっ!」
「あっ……さ、三途の川が見え……くさっ!」
あまりの臭さに目を覚ましても、またあまりの臭さに気を失ってしまうというループが続くのだった。
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……あれから一ヶ月。やっとドドリアンボムの捕獲をした二人は小松の職場であるホテルグルメへやってきた。
「久しぶりです、お店に出るの! 瑞貴さんがしばらく舞獣姫さんとして代わりに出てくれて助かりました!」
「あいつに会うのもずいぶん久しぶりだな。ドドリアンボムの臭さを克服、捕獲するまでひと月もかかるとはな。捕獲の祝い、パーッとしようぜ!」
「瑞貴さんと一緒においしい料理、たくさん作ります!」
瑞貴に会えることと、ある意味超難関とも思われるドドリアンボムを捕獲した喜びで、意気揚々とトリコと小松はホテルの中に入ったのだが……。
「「「「「くさ――っ!!」」」」」
「えっ? も、もしかして……臭いが染み付いてんのか!?」
「えー!?」
ホテルに入ったときもそうだが、レストランにいた客は二人が入って来た途端その臭さから逃げるように一瞬でいなくなった。
「松。たまにはお前の店で食事と、報告したいことが……――キモ臭っ! ぐはあっ!」」
「サニーさん!?」
久々にホテルグルメに来たサニーもレストランに入ったが、二人から漂う臭さに気絶してしまった。
「俺たち、このままハンパなく臭いキャラとして生きていくのか……!?」
「えー!?」
その後、他のスタッフと共に避難した瑞貴はトリコと小松にあるメールを送った。
『しばらくユンちゃんとテリーとオブを共にこちらで預かります。私のほうでも調べてみるけど臭いが取れるまで、ホテルグルメにもヒールフォレストに近づくのも禁止します。どちらの入口でも近づいたが最後、空の彼方に吹っ飛ばすから』
ホテルグルメにトリコと小松がいれば明らかに営業妨害だし、かと言って瑞貴の元に行ったらユンとテリーとオブが避難した意味がない。そのメールを見た二人は急いでドドリアンボムの臭いが消える方法を探っていたとか。
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