トリコ悶絶⁉︎ 世界一臭い食材を捕獲せよ!
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「あれ? 襲って来ませんけど……?」
「これは……」
〈グオオ……〉
「トリコ、小松さん、こいつノッキングされてる!?」
「――なんじゃ、騒がしいのう」
エメラルドドラゴンの背から声が聞こえて来ると、向こうから顔を出してきた。だけどその顔にとても見覚えがあるので、トリコも小松さんも私も驚きの声を上げる。
「あー!」
「あの人は!」
「ノッキングマスター・次郎さん!?」
「おおっ、お主らじゃったか。どうじゃ? 一緒にエメラルドワイン風呂は?」
「「入るー!」」
「慎んで遠慮させていただきます!」
ノリノリのトリコと小松さんと違い私は即答で断った。混浴な上にお酒の風呂とかムリだから! 確実に酔うから!
「えっ? 瑞貴は入らねぇの?」
「当たり前じゃないですか! トリコさん、デリカシーないですよ!」
「よかった…小松さんは酔っててもデリカシーがあって……。私はトムさんのお土産と自分用の食材を探しに行ってくる。次郎さーん! せっかくのお誘いなのにごめんなさーい!」
「構わん構わん。その代わり、いいつまみを見つけたらわしにもおくれ」
「はーい!」
私はみんなと別れてその場から離れた。日もだいぶ傾いてきたし、暗くなる前に合流しなくちゃ。
――それから白ワイン、赤ワイン、ブランデー、ウィスキー……様々な種類のお酒をゲットし、さらには途中で猛獣も捕獲していた。
「けど、大の酒好きのトリコに加わって次郎さん……これじゃあ予定日に帰れそうにないね。トムさんに連絡を……あれ?」
ハントするときはいつも切っているから携帯の電源を入れると、サニーからの着信が入っていた。周りに猛獣の気配がないことを確認して折り返しかけてみる。そして数コールしたあとで繋がった。
「もしもし、サニー? さっきは電話に出れなくてごめんね」
《ああ、大丈夫だ。もしかしてハントでもしてたか?》
「あたらかずとも遠からずかな。トリコと小松さんと一緒に酒乱島に来ているんだけど、途中で次郎さんに出会っちゃってね」
《トリコの野郎、また抜け駆け――って、次郎!? ノッキングマスターのか!?》
「うん。てか、抜け駆けってなんのこと? サニーもこの島に来たかったの?」
《違うし!》
……相変わらず瑞貴の鈍感さは通常運転なので、サニーは電話越しから怒鳴った。しかし彼女に電話をかけたのは他の目的があるので一度落ち着きを取り戻してから言う。
《来週の予定を空けれるか? ちょっと一緒にハントに来てほしいんだが……》
「来週? 私は大丈夫だけどトリコはわからないね。あとで訊いておくよ」
《トリコはいーんだ。俺(レ)は瑞貴だけを誘ってるんだし》
「私だけ?」
サニーがハントに誘うのは珍しいからトリコの仲介役かと思ったけど、私だけを指名してきたから思わず目をパチクリしてしまった。
☆☆☆☆☆
……時は少しさかのぼる。トリコと小松は裸で腰にタオルを巻いた状態になって次郎がいるエメラルドドラゴンの背中に乗ると、目の前に輝くワイン風呂に感激する。
「スゲー! ホントにエメラルド色の風呂だー!」
「ボトルにしたら一本500万円は下らないワインの風呂じゃよ」
「「いっただきまーす!」」
ザッパ――ンッ!!
「ぬおおっ! 勿体ない! ズボボボッ――」
トリコと小松が飛び込んだ勢いで飛び散った水飛沫となった酒を、次郎はとんでもない肺活量と素早い反射神経で全て吸い込んだ。
「酒は一滴もムダにしちゃあいかんよ」
「美食會のグリンパーチみてぇだ……」
「うまい! 酒はうまいのう。――じゃが。よい子は飲んではいかんぞ?」
「あ? 誰に言ってんだ?」
次郎が誰に向かって注意したのかは、また別の話である。
「まさか次郎さんとお会いできるなんて! この島にはよく来られるんですか?」
「多いときは週八で来るかのう」
「「毎日以上!?」」
次郎が来る日数にトリコと小松は驚きの声を上げた。酒好きの次郎にとって、この島は楽園を超えて天国なのだから。
「フーム…なるほどのぉ……。どうやら二人共、順調に成長してるようじゃ。」
「あ、ありがとうございます!」
「あのお嬢ちゃんもな。まだまだ奥に眠れる力を秘めているようじゃが、それが開花するのもそう遠くないかもしれん」
「そうなんですよ! 瑞貴さんは料理人としても美食屋としても、日々成長しているんです。……ときどき僕の料理長の座が危ないと思うくらい」
「ヘヘヘっ」
ここに瑞貴がいたら「小松さんに比べたらまだまだだよ!」と否定するだろうが、小松は本当にそれほど瑞貴の実力を認めているのだ。――そしてここにもう一人。
「これは……」
〈グオオ……〉
「トリコ、小松さん、こいつノッキングされてる!?」
「――なんじゃ、騒がしいのう」
エメラルドドラゴンの背から声が聞こえて来ると、向こうから顔を出してきた。だけどその顔にとても見覚えがあるので、トリコも小松さんも私も驚きの声を上げる。
「あー!」
「あの人は!」
「ノッキングマスター・次郎さん!?」
「おおっ、お主らじゃったか。どうじゃ? 一緒にエメラルドワイン風呂は?」
「「入るー!」」
「慎んで遠慮させていただきます!」
ノリノリのトリコと小松さんと違い私は即答で断った。混浴な上にお酒の風呂とかムリだから! 確実に酔うから!
「えっ? 瑞貴は入らねぇの?」
「当たり前じゃないですか! トリコさん、デリカシーないですよ!」
「よかった…小松さんは酔っててもデリカシーがあって……。私はトムさんのお土産と自分用の食材を探しに行ってくる。次郎さーん! せっかくのお誘いなのにごめんなさーい!」
「構わん構わん。その代わり、いいつまみを見つけたらわしにもおくれ」
「はーい!」
私はみんなと別れてその場から離れた。日もだいぶ傾いてきたし、暗くなる前に合流しなくちゃ。
――それから白ワイン、赤ワイン、ブランデー、ウィスキー……様々な種類のお酒をゲットし、さらには途中で猛獣も捕獲していた。
「けど、大の酒好きのトリコに加わって次郎さん……これじゃあ予定日に帰れそうにないね。トムさんに連絡を……あれ?」
ハントするときはいつも切っているから携帯の電源を入れると、サニーからの着信が入っていた。周りに猛獣の気配がないことを確認して折り返しかけてみる。そして数コールしたあとで繋がった。
「もしもし、サニー? さっきは電話に出れなくてごめんね」
《ああ、大丈夫だ。もしかしてハントでもしてたか?》
「あたらかずとも遠からずかな。トリコと小松さんと一緒に酒乱島に来ているんだけど、途中で次郎さんに出会っちゃってね」
《トリコの野郎、また抜け駆け――って、次郎!? ノッキングマスターのか!?》
「うん。てか、抜け駆けってなんのこと? サニーもこの島に来たかったの?」
《違うし!》
……相変わらず瑞貴の鈍感さは通常運転なので、サニーは電話越しから怒鳴った。しかし彼女に電話をかけたのは他の目的があるので一度落ち着きを取り戻してから言う。
《来週の予定を空けれるか? ちょっと一緒にハントに来てほしいんだが……》
「来週? 私は大丈夫だけどトリコはわからないね。あとで訊いておくよ」
《トリコはいーんだ。俺(レ)は瑞貴だけを誘ってるんだし》
「私だけ?」
サニーがハントに誘うのは珍しいからトリコの仲介役かと思ったけど、私だけを指名してきたから思わず目をパチクリしてしまった。
☆☆☆☆☆
……時は少しさかのぼる。トリコと小松は裸で腰にタオルを巻いた状態になって次郎がいるエメラルドドラゴンの背中に乗ると、目の前に輝くワイン風呂に感激する。
「スゲー! ホントにエメラルド色の風呂だー!」
「ボトルにしたら一本500万円は下らないワインの風呂じゃよ」
「「いっただきまーす!」」
ザッパ――ンッ!!
「ぬおおっ! 勿体ない! ズボボボッ――」
トリコと小松が飛び込んだ勢いで飛び散った水飛沫となった酒を、次郎はとんでもない肺活量と素早い反射神経で全て吸い込んだ。
「酒は一滴もムダにしちゃあいかんよ」
「美食會のグリンパーチみてぇだ……」
「うまい! 酒はうまいのう。――じゃが。よい子は飲んではいかんぞ?」
「あ? 誰に言ってんだ?」
次郎が誰に向かって注意したのかは、また別の話である。
「まさか次郎さんとお会いできるなんて! この島にはよく来られるんですか?」
「多いときは週八で来るかのう」
「「毎日以上!?」」
次郎が来る日数にトリコと小松は驚きの声を上げた。酒好きの次郎にとって、この島は楽園を超えて天国なのだから。
「フーム…なるほどのぉ……。どうやら二人共、順調に成長してるようじゃ。」
「あ、ありがとうございます!」
「あのお嬢ちゃんもな。まだまだ奥に眠れる力を秘めているようじゃが、それが開花するのもそう遠くないかもしれん」
「そうなんですよ! 瑞貴さんは料理人としても美食屋としても、日々成長しているんです。……ときどき僕の料理長の座が危ないと思うくらい」
「ヘヘヘっ」
ここに瑞貴がいたら「小松さんに比べたらまだまだだよ!」と否定するだろうが、小松は本当にそれほど瑞貴の実力を認めているのだ。――そしてここにもう一人。